88『棟区 秋水の戦闘スタイル』
「……殴り、ヒーラー、ですか?」
聞き慣れないその言葉に、話に加わるまいと思っていたはずの秋水は思わず聞き返してしまった。
タンク、とか言う役割はさっぱり分からないが、殴りヒーラー、は若干理解出来る上で矛盾を感じてしまったのだ。
確かに秋水はスマホやゲーム機で行うような、いわゆるコンピューターゲーム的なものには疎い。妹に勧められたスマホゲームですら肌に合わずに投げ出すレベルであり、そもそもその手のゲームを体験してこなかったせいである。
しかし、ファンタジー的な用語がまるで分からないのかと言われたら、流石にそのレベルでない。
ダンジョンは知っているし、モンスターだって何となく分かっている。活字を読むのが全く苦痛ではない秋水は、小説的なファンタジーの設定くらいは知っているのだ。
まあ、ダンジョンもモンスターも、その実物を現在進行形で絶賛体験中なワケだが。
ともかく。
秋水の知識の中に、ヒーラー、というキャラクターの役割はある。知っている。
あれだろ、怪我とか病気とかを回復魔法とかいう良く分からない原理の魔法で癒す役割だろ。ポーションとかいう回復魔法を現実に落とし込んだ良く分からない原理の液体を、秋水は現在進行形で身を持って経験させて頂いているので他人事ではない。
それが秋水の知っている、ヒーラー、という役割である。
ファンタジー小説でちらほら出てきている役割だ。指輪的なお話でも似たようなキャラがいた、があれは兼務だったか。
ゲーム的な知識が無い上に、知識にあるファンタジー小説も往年の名作というやや古いものである秋水でも、それくらいは知っている、つもりであった。
だが、秋水の知っているヒーラーとかいう役割は、少なくとも殴りかかるタイプではない。
いや、回復役が殴るの?
神官系とか言ってたけれど、聖職者が暴力行為お盛んなの? 昔の時代にあった破戒僧的なやつなの?
戦争的な考え方になるのだが、衛生兵が前線の戦力としてカウントされるって、普通に考えたら軍隊として崩壊してるレベルじゃないか。国民全員火の玉作戦一歩手前の敗北寸前の状況じゃないか。いや、衛生兵が戦力にならざるを得ない時点ですでに負けてるじゃないか。
もしかして、殴る、と言うのはRPG的になにかの比喩表現なのだろうか。
ダンジョンやらポーションやら、そんなファンタジー的なあれこれを現実で存分に満喫させてもらっているので、微妙に気になる話題である。
そんな思わず聞き直してしまった秋水に、殴りヒーラーとかいう謎の組み合わせワードを口にした紗綾音はにぱっと笑顔を向けてくる。
「そう、そして私は聖女様だよ!」
違う、そうじゃない。
お前のことは聞いてないんだ、とは思うものの、確かにちゃんとした質問として聞き返さなかった秋水は、何とも言えぬ微妙な表情を浮かべながら、そうなのですね、と定型文的な相槌を打った。
日比野はグラップラーで、秋水は殴りヒーラーなるもので、紗綾音は聖女。
そうか、聖女ってRPGでは戦闘の役割なのか。役職的な称号だと思ってた。
で、殴りヒーラーってなんだろう。
そんなモヤモヤを抱えている秋水の隣で、無感情の相槌を打ったそれとは正反対に、沙夜が何言ってんだコイツ、みたいな顔をして、日比野が苦笑している。
「いや紗綾音、あんた召喚獣かなんかでしょ」
「ええ!? まさかのパーティメンバーにも入れて貰えない系!?」
「ほら、フェンリルとかケルベロスとか」
「おっと、定番の強いモンスターだ。それなら話は別だね」
「ま、その幼体で」
「赤ちゃん! そしてよく考えたらどっちも犬系! サヨチは私のことなんだと思ってるのかな!?」
「可愛いちわね」
「わぁい♡ じゃないよ! 誰がチワワか!」
元気だなぁ、と日比野が呟いている横で、そうか、フェンリルとケルベロスは定番の強いモンスターなのか、と秋水はその知識を頭に叩き込む。それぞれ北欧神話とギリシャ神話に出てくる怪物だったかそんな感じの犬だか狼だかなのは知っているが、ゲームでは一律モンスター扱いなのか。
よくよく考えてみれば、ダンジョンというファンタジー感満載の世界にどっぷり浸かっているにも関わらず、ファンタジー的なお約束をちゃんと勉強していなかった。
ダンジョンを発見してからこちら、ポーションは何なのか、角ウサギの光の粒子は何なのか、そもそもダンジョンはどういう空間なのか、などなど色々と考えてはきたものの、その前提条件となる知識が秋水には足りなさすぎる。どう考えても、その手の基礎知識は紗綾音に遠く及んでいないのがはっきり分かる。
もしかしたらだが、紗綾音をダンジョンに連れて行ったら、1日で秋水の考察を追い越してしまうかもしれない。
勉強不足か。
それを感じつつ、それで殴りヒーラーとはなんぞ、という疑問は未だに秋水の頭の中でダンスを踊っていた。
「それにサヨチだって召喚獣じゃん! 棟区くんの!」
「どう考えてもあれは保護者呼び出しのアナウンスじゃん」
「棟区くんは迷子お預かりセンターだったのかな!?」
「てなると、私は紗綾音の召喚師か」
「ふ、フードファイター……」
「あ?」
「みゃあああんっ!」
頭を鷲掴みにされる紗綾音。確実に報復を受けるであろう言葉を何故口走るのか。
女子2名のコントを横目で見つつ、ジムのことはトークアプリで話そうか、と日比野が気を利かせにきてくれた。陽キャ組は全員一律で明るい性格なのかと思っていたのか、彼は随分と落ち着いて穏やかな印象である。これは随分な色眼鏡で人を見ていたようだ。
「だいたい、フードファイターってどんな戦うスタイルよ」
「んー、モンスターを食べる、とか?」
「物理で殴る前衛3枚になるじゃん。バランス悪いな私ら」
アイアンクローで締められた額を擦りつつ首を傾げる紗綾音に、軽く溜息をつきながら沙夜が呆れたように口にした。
おっと、良い話題である。
「ヒーラーとは、前衛に上がらないものではないですか?」
どうしても気になっていた質問を口にした途端、きょとん、とした表情に紗綾音がなった。
同じく沙夜もきょとんとした表情になり、それからすぐに、あっちゃー、となにか失敗したかのような顔となる。
どうしたのか。
何かおかしな質問だったのだろうかと日比野の方をちらりと見てみれば、彼も同じ感じなのか軽く首を捻っていた。
「ああ、そっか、紗綾音に毒されてた。ごめんなさい、普通は殴りヒーラーなんて特殊性癖の煮詰まりみたいなのは知らないか」
「殴りヒーラーはわりと知名度あるキャラビルドだもん!」
「キャラビルドっつってる時点で十分に一般常識の外だから。ゲーマーしか分からないから」
「そ、そんなこと……ないよねぇ!? ねえ日比野くん!」
「え? そこで僕に振る?」
急に話を振られた日比野は困ったような顔になり、再び首を捻る。
恐らく、日比野も殴りヒーラーというものが分かっていない様子である。
「えっと、攻撃力も回復も出来る、万能キャラ、的な?」
「微妙に当たって微妙に違う!」
「えー……」
違うのか。
ダメ出しをされ、困った顔になっている日比野の隣で、似たようなことを考えていた秋水も同時にダメ出しを食らったような気分になってしまう。
「ほら、ゲームのヒーラーの役割って、基本的に味方のHPを回復することでしょ?」
「まあ、うん、そう、だよね?」
「殴りヒーラーは自分自身のHPを回復しながら前線で殴るんだよ!」
「えー……?」
なんだそれ、みたいな顔になる日比野。安心してくれ、内心では秋水も同じような表情になっている。
味方を回復しないで自分だけを回復する回復役。しかも殴る。
最近のゲームというのは、そんな特殊なキャラクターを操作するのか。だが、沙夜からは特殊性癖の煮詰まりみたいとか言われているから、一般的な戦闘役割ではないのだろう、たぶん。
なんで自分はそんな変な役割に例えられてしまったのだろうか。
紗綾音の発想に秋水は1度首を捻り。
いや、正解でないか?
むしろ的を射ている。
しかもド真ん中。
当然ではあるが、秋水は回復魔法なんてファンタジーチックな良く分からない原理の魔法は使えない。
使えない、が、ポーションとかいう回復魔法を現実に落とし込んだ良く分からない原理の液体を、秋水は現在進行形で身を持って経験させて頂いている。それはヒーラーと聞いたときに真っ先に思い浮かべ、他人事ではないな、と軽く考えていた内容である。
だが、これは軽い内容ではない。
秋水には回復魔法はないが、ポーションがある。
ポーションで傷や疲労を癒しながら、ダンジョンを攻略しているのだ。
それは、自分自身のHPを回復しているのと同意義だ。
そして、秋水の攻撃は、基本的には打撃、つまり物理で殴っている。
いいや、でもそれは殴りヒーラーじゃないだろう。
ポーションはあくまでも治療薬みたいな扱いで、回復魔法みたいな不思議パワーではない。
そもそも紗綾音の言っているのはあくまでもゲームの話である。
共感するにしても、もうちょっと、なんと言うか、うん。ゲームみたいなダンジョンに潜っている身としては共感しか出来なかった。
どうにも殴りヒーラーとやらの説明が盛大に頭に引っ掛かってしまっている秋水を横に置きながら、紗綾音の説明だけでは困惑してしまっている日比野に対し、沙夜が苦笑いをしつつ助け船を出していた。
「ゲームによっちゃヒーラーがバフ……えーっと、味方の攻撃力上げたり防御力上げたりできる魔法も使えたりするじゃん」
「あー、うん、あるね。回復役が支援役も務めてるの」
「んで、そういうのも全部自分自身にかけて、ダメージ食らっても自分で回復して、後はひたすら殴り続けるって戦い方。キャラのステータスとかスキルとかをいじれるゲームなら、範囲回復とかそういうのは全部捨てて、あとは火力とかに振って、みたいな育て方した前線でしぶとく粘り続けて戦う長期戦狙いのやつね」
「えーっと、要は壁役のヒーラー?」
「んー、ゲームによるけど、おおむねそんな感じ」
「違うよ。殴りヒーラーはタンク役じゃなくて、ソロでも使える前線切り込み隊長だから、むしろ攻撃役だよ」
「ゲームによるっつってんでしょうが、このこの」
「ぷにゃにゃにゃにゃ」
説明の最中に割って入ってきた紗綾音の顎の下を、沙夜がごろごろと高速で撫で回す。
なにやってんの君ら、と日比野はやや呆れ顔。その隣で秋水は再び首を傾げていた。
バフ。
新しい単語である。
味方の攻撃力を上げたり防御力を上げたりする魔法、とのことらしい。
なるほど、その魔法も全部自分自身にかける、と。
どうしよう。それ、思い当たる節が、凄くある。
「あの、質問をよろしいでしょうか?」
「んえ!? あ、は、はい」
「なんでサヨチって棟区くんには微妙に敬語混じるの?」
「いや、急に喋り掛けられるとまだ心臓縮むっていうか……日比野も同じじゃん」
「ご、ごめん。善い人なんだなっていうのは何となく分かってきたんだけど、どうしても緊張が……」
手を上げて話に入り込むように口を挟んでみれば、何故か沙夜と日比野が遠回しに心をナイフでぶっ刺してきた。
いや良いのだ、自分の面も背丈も体格も、親しみやすさとは対極に位置しているというのは自覚しているのだから。だから沙夜も日比野も、当然の反応を示しているだけであり、なんならば素直に告白してくれているだけ気が楽というものである。
だがチワワ、お前は許さん。
わしゃわしゃと紗綾音の頭を撫で、ぴゃー、とかいう鳴き声を聞いた後、どちらに聞いたものかと1度迷ってから改めて沙夜の方へと顔を向けた。
「その攻撃力を上げる、防御力を上げる、というのはどのような魔法なのですか?」
「あんた本気で紗綾音を犬扱いしてるよな……まあいいや。てか変な質問するね」
「申し訳ありません、その手のゲームにはとんと疎いものでして」
「いやいいよ。話振った紗綾音が悪いから」
「まあいいや、で諦めないで欲しいし! それに私悪くないし! あと毎回髪型ぐちゃぐちゃにされる私に対して申し訳なく思ってくれないかなあ!?」
きゃんきゃん吠えている子犬を軽くスルーして、沙夜か顎に手を当てながら小さく唸った。
変な質問をして申し訳ない。だが脂質のカロリーなんてのを聞かれているときは秋水も同じ気分だったのだから、お互い様だと許して欲しい。
「えーっと、どっから説明したもんかな……棟区はゲームでキャラクターステータス、っていうのは意味分かる?」
「そうですね、HPが数字で表されて、それが0になると死ぬ、とかですか?」
「ああ、そのレベルね。OK。その体力とかを数値化してるのと同じで、ゲームだとキャラクターの能力もだいたい数値化されててさ、器用さならDEX、筋力ならSTR、頑丈さならVIT、とかね。まあホント、ゲームによってまちまちだから、単純に攻撃力とか防御力ってステータスだったりするけど」
「なるほど、数値化……筋力がSTRとのことですが、ベンチプレス180㎏、スクワット220㎏、みたいな感じですか?」
「いやいや、そんな細かくなくて、もっと大雑把に100とか200とか……いや待って、何今の重量?」
「私のトレーニング重量ですが?」
「「「すっごっ!?」」
3人の声が綺麗に揃った。
それを聞きながら、ふむ、と秋水は腕を組みながら小さく鼻を鳴らす。
なるほど、そう言えば確かに、妹がやっていたゲームでもそういう数値が並んでいた気がする。
そのゲームの記憶というのは朧気なものだが、妹がうんうんと唸りながらステータスの数値への加算ポイントを振り分け、しばらくしてからモンスターに返り討ちに遭って『YOU DIED』と赤文字が浮かび上がり、防御力足んない! とゲームのコントローラーを床に叩き付けている記憶である。
なるほど、防御力が足りない、というのは、防御力に関するステータスの数値が足りない、という意味だったのか。
つまり、防御力を上げる魔法の効果というのは。
「いやいやいや、棟区さんそれもう世界大会のレベルだよ!?」
「そんなことないですよ」
「あるよ!?」
「ああ、つまり竜泉寺さん、防御力を上げるというのは、そのステータスの数値を上げる、という感じなのですか?」
「完全に興味がゲーム用語の方に向いてるんだね!?」
何故か興奮気味の日比野を軽く受け流しつつ、秋水は自分の予想が正解かを尋ねてみる。
しかし、尋ねた先の沙夜は固まっていた。
「そ、そ、そー……ですね、はい」
「ダメだよ棟区くん、ビックリしすぎてサヨチが萎縮してきた子猫ちゃんみたいになってる」
「借りてきた猫を飛び越してきましたか」
「いや私もビックリだけどさ。棟区くん絶対力強いって思ってたけど、私を5人とか持ち上げられるとか」
「4人くらいでは?」
「ダイナミック喧嘩の売り方!? やんのかこらー!」
ぺちぺちと腹を叩いてくる紗綾音を高い高いと3回程持ち上げつつ、なるほど、と秋水は独りで納得していた。
攻撃力や防御力。筋力ならSTR、頑丈さならVIT、そう呼ばれているステータスの数値を底上げするのがバフの魔法、と。
身に覚えがある。
非常に、身に覚えが、ある。
回復魔法とやらを物理に落とし込んだポーションと同じく、そのバフの魔法とやらにも秋水は身に覚えがあった。
「その魔法は、身体強化、とか呼ばれませんか?」
そう、身体強化。
力や動体視力が底上げされる、身体強化だ。
秋水がダンジョンに潜るようになって得られた恩恵、と言うか技術の1つである。
筋力が50%くらい底上げされている、という強化倍率の数値を逆算出来たのは、そもそも筋トレの重量というグラムで数値化された筋力の数字を使ったからだ。
つまり、沙夜が言っていたバフの魔法というのは、秋水が使っている身体強化と同じものではないだろうか。
そう考えての質問に、答えたのは紗綾音であった。
「気になっちゃったことはとことんまで突き詰める系だったんだね棟区くん!? いや身体強化って魔法のジャンルはあるけど、あれってどっちかと言ったら誰かにかけてあげる魔法じゃなくて、自分自身にかける魔法って感じかなぁ?」
「つまり、殴りヒーラーの方が自身にかけるバフと呼ばれる魔法は、身体強化なのですね」
「ん? あれ? あ、そっか、そーなるね。システム的にはそーなるね」
へえ、と秋水は思わず声を漏らした。
なるほど。
なるほど、なるほど。
身体強化は、バフの魔法、と。
ポーションのような回復魔法の代替品、ではなく、身体強化は正真正銘、バフの魔法、と。
ここまでは、ある意味で予想通りである。
これはあくまでも答え合わせのような質問に過ぎない。
本題は、ここからである。
「申し訳ありません、重ねて質問をしてもよろしいですか?」
「ちょっと待って棟区くん。サヨチの再起動終わってない。あとゲームの話なら私の方が絶対詳しいよ」
「……そうなのですか」
「不満そう!?」
ここからは大事な質問であり、根本的な話になってしまう。
出来れば喋っていても疲れない沙夜の方が良かったのだが、と口には出さないようにしたものの、どうやら表情に出てしまったようである。まあ、いいか。
「そもそも、魔法とは何なのですか?」
「ストーリー作ってる人絶対そこまで考えてないと思うよ」
しれっと答えた紗綾音の頭を撫でてやろうかと手を伸ばしかけると、それを察知したのか紗綾音が頭を抱えてさっと沙夜の陰に隠れた。
「そもそもももも、ゲームによって定義が全然違うしなぁ……ざっくり言ったら、あれかな、魔力でガチの怪奇現象起こせちゃう不思議パワー」
「魔力、ですか?」
「や、そこは世界設定の根幹だから、ゲームで呼び方全然違うからね。マナとか精神力とか言ったりするかなぁ……」
んー、と唇に指を当て、しかし沙夜の陰に隠れたまま紗綾音はうんうんと考え始める。
紗綾音にまとわりつかれ、はっと正気を取り戻した沙夜と、220㎏は本当に大したことないんじゃないかと常識を疑い始めている日比野に挟まれながら、秋水も同じく考え始める。
精神力。
マナ。
魔力。
どれも魔法と呼ばれる不思議な現象を引き起こす、不思議なエネルギーだ。
その不思議なエネルギーを使って、魔法は発生するのである。
そして、秋水は、本当に魔法が使える。
身体強化という、バフの魔法が、使える。
だとすれば、魔法を使うためのエネルギーが必要だ。
不思議なエネルギー。
奇妙な力。
そう、妙な力。
「まあ、あれだよ、世界には魔力の素みたいな魔素っていうのがふよふよしてて、それを吸収して魔力っていうのができて、その魔力で火を出したり水を動かしたり傷を癒したりする摩訶不思議超常現象が魔法、って感じかな?」
秋水が今まで 『妙な力』 と呼んでいたそれは、魔力だったのか。
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我々からしたら、何を今更。
秋水くんからしたら、全く気がつかなかった。
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