第4話 2つの宿

姫路駅で、13:05分発の普通列車に乗る。

相生駅での乗り継ぎが13:24分。

20分弱という短い時間、外の景色を楽しんだ。


小指痛い。


相生駅に到着後、13時31分発の普通列車に乗り換える。

次の目的地は和気駅で、14時05分だ。

この区間、めっちゃ眠くてしょうがなかったけれど、和気駅は終着駅ではないので、ひたすら我慢した。


小指痛い。


小指の痛みも我慢した...ってかこいつのおかげで眠らなかったというのもある。

ん...もしかしたら折れてる?

いやいや、大丈夫でしょ。


和気駅では、14時36分発の普通列車に乗る。

この31分間、すげー退屈だった。

駅の周辺には特に行きたくなるような場所は何も無くて、一度出たけれどすぐに構内に戻った。


噂によると、和気は、藤の季節が最高らしい。

ただ、駅からはちょっと遠い場所まで行く必要があるとか。


この後、西広島まで乗り換えは無し。

到着予定時間は18時23分。


楽ちんではある...でも...



移動オンリーで227分という地獄。



ここまで来ると、景色に感動しなくなってくる。

脳が情報をイマイチ捉えてくれない。

「もう見慣れたでしょ?飽きたでしょ?」とでも言いたげだ。


そうなると選択肢は1つだ。



...zZZZZZZ



寝た。

いや、眠った。



西広島駅に到着する前に、ちゃんと起きる事ができた。


宿泊する場所はもう決めてある。


1つは、この西広島駅から歩いて行ける距離にある、ゲストハウス鯉心。

そして明日は、民泊を予約してある。

この民泊、経営者が広島カープの熱心なファンらしい。


野球には全く興味が無くて、広島カープというのが日本のプロ野球チームだというのは、予約をする際に知った。

この機会にどういう世界観なのか、触れてみたいと思っている。



ところで、この日に泊まる予定のゲストハウス鯉心、めっちゃわかりにくい場所にあった。

他人の家の敷地と思われる場所を通り、家と家の間に入り口がある。

地図を見てその辺をうろつき始めた頃に、運良く宿のオーナー(女性)に出くわした。

そのおかげで、時間を全くロスしなかった。


夕食はお好み焼き。

オーナーにオススメしてもらった、地元民が集まるお店。

人気店らしく、時間が遅いと満席になるらしい。


私が行った時は席が空いていて、座る事ができた。

そこで地元のおっちゃんに話し掛けられて、なんか妙に親しくなった。

お酒もおごってもらって、気持ち良く宿に帰る事ができた。


特に私、何も面白い話とかしてないんだけど、いいんだろうか?


あ、あと、小指の痛み、だいぶ治まった。

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