第3話 姫路城にて
今日の最終目的地は広島。
だけどその前に、寄っておきたい場所があった。
それが姫路城。
2015年に補修工事が終わり、とても綺麗になったと聞いていた。
駅を出て、姫路城に繋がる大通りに出ると、遠く、真っ直ぐ正面に天守閣が見えた。
これに向かって歩いて行くのは、心が高鳴る。
通りの雰囲気を楽しみながら、城門に辿り着く。
そしてそこで...
ずっこけた。
右足小指を強打した。
どこにぶつけたかはわからないけれど、顔のニキビが潰れて血が出た。
小指の痛みで、ニキビダメージついては気付かなかった。
女声:「ありゃあんた、大丈夫かね?」
近くに居たオバさんが、心配して寄って来てくれた。
女声:「あらあ、怪我しとるがね。」
オバさんは、鞄から消毒液を出し、顔のニキビが潰れた跡に吹きかけてくれた。
さらに、「カットバン」まで貼ってくれた。
人見知りが激しい私は、「あ、ありがとうございます。」ぐらいしか言えなかったけれども、流れでオバさん(達)と一緒に姫路城を回る事になった。
天守閣内の急階段を上がる時、小指の痛みが気になって落ちそうになった。
マジやべぇこれ。
姫路城の天守閣の中は、日本の歴史を感じさせてくれる内容で、韓国出身の私はとても楽しめた。
外も整備されていて、とても綺麗で美しかった。
オバさん達と喋りながら観るのは、意外と楽しかった。
一通り見終えて城を出ると、オバさん達が、喫茶店に誘ってくれた。
「どこから来たの?」と質問されたので、「出身は韓国です」と答えると、韓国について色々訊かれた。
オバ:「色々話せて楽しかったわぁ。ここのお金はあたしたちが払うけん、ええよ。」
オバさん達がそう言ってくれたので、遠慮なく甘えさせてもらった。
この方々は、鳥取から来たと言っていた。
鳥取は今回のルートに入れてなかったけど、いつか行ってみたくなった。
オバさん達は別れ際に...
オバ:「良かったらこれ食べて~」
オバ:「こっちの友達にあげようと思ってたやつだけど、1個ぐらいええわ(笑)」
と、何やらお菓子を1個くれた。
‘ふろしきまんじゅう’という物らしい。
次の列車に乗ってから食べよう、と思い、私は駅に向かった。
小指まだ痛いわ。
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