179 サンダーホーク

今日は銀の流星全員で山の上に来ていた。


エンビーがドアを開いてここに来たのだ。


3人は俺の戦いを見守るためにここに居る。それは危険な行為と言えないこともない。


ドアで逃げれば良いと言っても不意に魔法攻撃を落とされないとも言えない。


シールドをかけ魔法反射の盾を構えておく。


俺: 「それじゃ、行ってくる。」


そう言うと俺は空に登る。索敵で遥か北東にサンダーホークの影を捉えて居る。


シールド、隠密、ステルス、マジックリフレクション、4つの魔法を重ね掛け、


身体強化は最高までにかけている。


サンダーホークの方に気付かれないように飛んで行く。


悠々と飛ぶサンダーホークを射程圏内にとらえ、アイアンバレットで奇襲攻撃。


寸前で攻撃に気付きスピードを上げて交わそうとするサンダーホーク。


避けきれずに尾羽の一部が飛び散る。


突然の奇襲に敵を探すサンダーホーク。だが俺を見つけることが出来ない。


俺はもう一度アイアンバレットをお見舞いする。


だが、その弾の先にはもうサンダーホークはいない。


ハイスピードで飛んでいるサンダーホークを捉えることが出来なかった。


サンダーホークは広範囲にサンダーを仕掛ける。空一面にカミナリが走り回った。


デタラメに走り回るカミナリの一つがおれをとらえる。


俺のマジックリフレクションとシールドがカミナリを弾き返した。


だがその事は、俺の姿をサンダーホークに認識させる結果となった。


そこかとばかり俺にカミナリを集中させるサンダーホーク。


俺も高速で飛行しそれを避けながら


一部はマジックリフレクションでサンダーホークに弾き返す。


雷撃を諦めその爪にものを言わせようと向かって来るサンダーホーク。


空中での近接戦闘だ。


俺は奴の爪を避けざまに剣で斬りつける。


爪を剣で受け止めた刹那俺は剣に魔力を込めて超振動の魔剣が切れ味を倍化した。


奴の爪が切り飛ばされ、飛び去るホークと自由落下する爪。


俺は奴を追撃する。上後方からホークを捉えアイアンバレットで撃墜を狙う。


バンクして玉を避けながら飛ぶホーク。決して友軍と言っている訳ではない。


避ける行為がそうさせているだけだ。


撃ち続ける俺に避け続けるサンダーホーク。高速の空中戦が続く。


サンダーホークは、時に苦し紛れの雷撃を飛ばすが俺には通じない。


ホークは徐々に僅かな被弾で削られてゆく。


俺の魔力も半分まで減ってきた。


俺は奥の手でメテオストリームを撃った。


広い範囲で隕石がホークを襲う。ホークに逃げ場は無い。


隕石に撃ち抜かれ、明らかにスピードダウンしたホークに俺は追いつくと


背中から剣で斬りつけた。


血飛沫と羽を散らしてサンダーホークは落ちていった。


地に落ちたホークに俺はとどめの剣撃、奴の首を飛ばした。


俺はフーーーと長い息を吐き出す。


額の汗を腕で拭いて、ホークをストレージに収めた。


今まで戦っていた空を見上げる。


そこには何事もなかったような青空とポッカリ浮かんだ雲が有った。


俺は再びフライで飛行して、エンビー達の元に飛行してもどった。


ゆったりと勝利を噛み締めながら。

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