178 山籠り4
まだまだ飛行スピードが足りない事を実感して、もっと訓練と空中戦をこなす。
自分速く動かす事と、弾丸を強力に打ち出す事は同じ事では無いかと考え、
メテオストリームの時も強力に打ち出す事を心掛けた。
メテオストリームの攻撃力、破壊力も少しずつ上昇している。
大鳥型魔獣との空中戦では魔法の撃ち合いを想定すべきだろう。
発動している間に飛び去られないように発動時間の刹那化も大切だ。
攻撃魔法の質的向上が勝敗に大きく左右しそうな気がする。
そうした考えの元、訓練を積み続ける。
サンダーホークを観察しているとある事に気がついた。
羽に風魔法がかかっていたのだ。特に速く飛んだ時にそれは強くなった。
飛びながら風魔法を使って実験をしてみると身体を浮かすのにも
加速するのにも風の利用が有効なのが判った。
フライに風魔法による浮遊加速を追加改良しその結果飛行スピードが超アップした。
これでサンダーホークにも飛行スピードで負けないようになった。
自由自在に使いこなせるまで熟練度を上げて、今度こそ空の王者達と戦える。
エンビーはムーブで20kを持ち上げるようになっていたが
パワーアップはよういではないようすだ。
俺の風魔法による改良を知っているので、風魔法の練習もやり出した。
サンダーホークと戦う前にシェアハウスにもどって一休みを入れる。
森のシチュー亭で、食事を楽しんだ。
リザトルさんと、漆黒の剣の4人も一緒だ。
美味しいシチューを食べながら、俺は空の王者達と戦う事をリザトルに話した。
リザトル: 「サンダーホーク、ファイヤーイーグル、か。
充分考えての事らしいから何にも言えんが、
危なくなったら逃げろよ。」
俺: 「大丈夫です。ちゃんと逃げますし、
その前に倒せると思って戦いを挑むんですから。
その為に訓練を積んできましたから。大丈夫です。」
俺は自分に言い聞かせるように言った。
ユウキ: 「サンダーホーク、ファイヤーイーグルと言ったら伝説級の魔獣ですね。
ここ最近狩られたという話しは聞きませんし、
自分達では、手も足も出ないですから、
アグル君はいったいどうやるつもりなんですか?」
漆黒の剣の4人が驚いて、死に行く者を見る様な深妙な目つきで俺を見ている。
超S級の彼らにしても、上空から魔法攻撃され続けられたら
やられっ放しになってしまう、そういう想定しか出来ない魔獣だ。
反撃できるとしたら、爪でとどめを刺しに来た時に
カウンターを入れるくらいしかできない。
餌として持ち帰る時に行うその行為は、
瀕死の状態になってからでなければされないだろうし、
持ち上げて運ぶその握力で爪が食い込めばそれは内臓にまで達する致命傷となる。
俺: 「空中戦ですよ。俺は空を飛べますから。」
漆黒の剣の4人の時間が止まる。
空を飛べるという事が想定外だから、その状況を頭が受け入れられないでいる。
翼の無い人間が空を飛ぶということは、それほど信じられないことだった。
俺: 「俺は魔法使いですからね、魔法で空を飛べますから。」
4その言葉で4人の時間が動き出した。
ユウキ: 「なるほど それならどうにかなりますね。」
そういう彼の顔は相変わらず深妙な目をしていた。
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