王都観光旅行1

今日もいつもと変わらず、アゴンは朝から剣を振っていた。


俺: 「おはようアゴン、 昨日ゲットした斧は降らないのか?」


アゴン: 「いや、これからは、この斧をメインにしようと思うので


    斧も振ろうと思ってるんだ。」


俺: 「ゴランさんみたいだな!」


アゴン: 「斧の使い方って、いまいちよくわからん。


     重いし慣れるの時間かかるかな?」


俺: 「良い剣見つけたら剣に戻っても良いしな」


アゴン: 「龍殺しの斧てことはドラゴンにでも効果ありってことなんだよなあ?」


俺:「鑑定によれば、とても高い攻撃力を持つ斧だって、


  攻撃力3倍だって。」


アゴン: 「スゲーということはなんとなくわかるよ。」


アゴンは、斧を振り出す。俺も剣を振る。


リザトルさんがやってきて、エンビーのAランク冒険者証を渡された。


エンビーに渡しておいて欲しいそうだ。


リザトル: 「エンビーもAランクにしとく方が何かと箔がつくだろう。


      実力も充分だしな。別に餞別ってわけじゃないぞ。」


俺: 「ありがとうございます。アラストルで登録とする時に役に立つと思います。」


リザトル:「参考にしてくれるはずだぜ、向こうのギルドで」


俺: 「助かります。」


リザトル: 「少なくともCランクにはしてくれると思う。Fとかすっ飛ばして。」


俺: 「やった! エンビーに渡しときますね。」


この世界のギルドはその町その町で独立していて、


登録もギルドごとにしなくてはならないが、


他での経験は登録時には参考にしてくれる。


ただ、ギルドごとの見栄ではないが、いや見栄だろうが、


よそのギルドでAランクだとはいえ、


こちらのギルドのレベルは高いのでCですとかされてしまうらしい。


ただ実力のある冒険者に自分のギルドで働いて欲しいため、


依頼をこなすとランクを上げてくれるのは早くなることも多いとか。



リザトルは手を振って仕事に向かった。



アポンとエンビーがやってきて、俺はエンビーにAランクの冒険者証を渡した。


エンビーはとても喜んだ。



朝食を済ませて4人はドアでソルトビルへ、


エンビーがテスリーさんとお話がしたいという事で、


まずはテスリーさんの家にたちよる。


テスリーさんにお茶とケーキをいただきながら旅の話をする。


テスリー: 「アラストルから川沿いに下って行くとランギス侯爵領の、ランギラノ


      その後侯爵領都ランギスがあるわよ。」


エンビー: 「どんな所なの?」


テスリー: 「そうねー  ランギラノは、ランギス領では


      鍛治職人が集まったところね。


      王都近郊のカルキンに次いで武器の生産が盛んなところかしら。


      ランギスは、ランギス領の中心地、


      旧ランギス王朝時代の城跡が近くにあるわね。


      それと広大な植物園は有名よ。


      あとは中央教会もこの街にある。」


エンビー: 「その先は?」


テスリー: 「川沿いに、カーシャ、カリーネ、そして王都カルシア、


     カルキン、パドバ、国境の城塞都市ロビゴ、


     ここまでがカルシア王国領よ。


     王都の周りにはこの他にカッツ、プレシア、パタルが


     取り囲んでいるわ。


     カーシャは古代の遺跡、カリーネは迷路のような巨大な公園で有名ね。」


エンビー: 「楽しみね!」


テスリーさんに、旅の予備知識を教わって楽しみが増える。


ベルーノ公爵領からベルーノ川が王都に流れ込み、ベルーノ、ベルカ、ラッチオ


カッツ、王都の順に都市があり、ラッチオは大きなラッチオ湖に面していて


対岸にラッチオラの町、その奥にダンジョン都市ベラルがある。


王都圏には他にもラバロという有名なダンジョン都市がある。


ラッチオは織物と染織で有名な町で、


その布地を利用して下流のカッツはファッションの都となっている。


ラッチオラは魚料理が評判の町だ。


プレシアは街道の要塞都市、パドバは軍の拠点となっている都市である。


南のパタルは食通の町、シェフ料理職人、パテシエ、バリスタなどが修業に集まる


食の聖地のようなところだ。


テスリーさんに色々な町の事を教わってから、アラストルに移動した。


アラストルギルドに顔を出して、魔獣や魔物を御す。


何をどれだけ卸したかが冒険者ランクの基準にもなっている。


エンビーの冒険者登録(Cランクだった)と


パーティーの登録(銀の流星、Aランク)を済ませて


船に乗るために港に行った。


最初の目的地はランギラノ、馬車で5日、船なら4日の距離にある。


下りの舟を探すと、三時間後に載せてくれる客舟が見つかった。


その間は道具屋などを巡り掘り出し物はないか探してみる。


身代わりの腕輪があったので買っておいた。


あとはエンビーにオシャレなイヤリングとか、、、


船に乗り込むと、一等船室で4人使い。食堂もあり、


料理は別料金で注文時に払うシステムだった。


船の揺れも大型船だけにさほど感じないし、もちろん心配だった船酔いもしない。

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