死線の先は、一休み?

アゴンを鑑定してみる。

 

 人族   12歳 (勇者) レベル7 337(257+80)

 HP 514/257+257 MP 80

 勇者の証 レベル3 HP100%アップ

 スキル  復活  気力の一撃  回復力強化

 魔法  身体強化3/3 身体超強化2/3



シェアハウスで休みながら


俺: 「危なかったな」


アポン: 「僕は死んだと思ったよ」


エンビー: 「私もよ」


アゴン: 「俺もだ」


俺: 「アゴンが2人をよく守ったよ」


アポン: 「ありがとう アゴン」


エンビー: 「ありがとう」


俺: 「俺からもありがとうと言わせてくれ」


アゴン: 「逆に生きててくれてありがとうだぜ」


エンビー: 「よかったね」


みんなが頷く。


アゴン: 「お宝部屋は特別だな」


アポン: 「仲間呼ぶのは厳しすぎたね。」


俺: 「もっとよばらてたら、 と思うとゾッとするな」


え: 「今 思い出しても ゾッとするわよ」


アゴン: 「まったくだ」


俺: 「少し お休みして 観光でもしないか?」


エンビー: 「いいわね」


アゴン: 「俺も、メンタル回復に旅とかいいかもなと思うぜ」


アポン: 「どこに行こうか?」


俺: 「俺は、王都を見てみたいな。アラストルから船に乗って


   途中の街で観光しながら、なんてのはどうだい。」


エンビー: 「いろんなことろ見てにたいわね!」


アポン: 「良いね、急いで王都に行くより、いろんなところに寄り道しながら


     気ままな旅って最高じゃない。」


アゴン: 「どのくらいの期間で考えてるんだ?1年くらいか?」


俺: 「そこも気にせずに、気楽に行って来よう。アラストルギルドにも顔出して


   エンビーの登録と資格が無くならないように簡単な依頼を一つこなしとくとか


   魔獣や魔物を買い取ってもらったりとかしとこうよ。」


アポン: 「そうだね、長いこと依頼を受けないと資格なくなるんだっけ。」


アゴン: 「それはないんぜ、指名依頼を3回断るとCランクに


     格下げって言って多様な気がするな」


俺: 「そうだったね、依頼をこなすこともないんだね」


アポン: 「そうか、じゃ、指名依頼がなければ問題なしなんだ、


     指名依頼なんてきっとないでしょ」


俺:「多分な、そもそも名前知ってる人いないでしょ」


アゴン: 「そうだよな、連絡も来てないし。」


俺: 「ここで卸しきれない魔獣の死骸が溜まりまくってるから、


   それは処理しときたいよね。」


エンビー: 「そうよね、丸ごと入れっぱなしだものね。


俺: 「そうなんだよね、魔石はかさばらないからいくらでも入れとけるけど、


   リザードマンとかの村潰すと2〜30の遺骸を収納するからね。」


エンビー: 「一度にたくさん出すと嫌がられるからたまっってるんでしょ?」


俺: 「まだリザードマンだけでも200以上あると思う。


   他の魔獣も色々入れっぱなしだし。群れのやつは数が多いよね。」


エンビー: 「今日もいくらか買い取ってもらったら?」


俺: 「そうだね」


俺は買取所に行って、シルバーウルクを20匹、リザードマンを5匹ほど


買い取ってもらった。


お金は心配する必要ないほどあるし、困ったら魔獣や魔石などを換金すれば


いくらでもできるから、優雅なたびができるだろう。


部屋代とかも一年分前払いしておいて、いつでもドアを使って戻って来れるから、


時間も気にしないで行って来よう。


王都に長居することになっても、あるいはもっと先までいくことになっても


大丈夫、広い世界を見てみたい。


そんなことを考えながら戻ってくると、


リザトルさんが混じって、アポン、アゴン、エンビーが話しをしていた。


リザトル: 「おや、アグル、旅に出ようってんだってな。」


俺: 「あ、はい、リザトルさん、少しみんなも休みたいと思ってまして。」


リザトル: 「そうか、少し休んだら、また冒険者やるんだろう?」


俺: 「やだな、冒険者を止めるつもりはないですよ。」


リザトル: 「だいぶ際どい闘いの後らしいからな、そんな心配をしてしまったのさ。


      余計な心配だったかな?」


アゴン: 「大丈夫だぜ、リザトルの旦那、


     ただ少しメンタルの回復が必要な気がしただけさ


     闘うのが怖くなったとかじゃないからな」


エンビー: 「そうよ、私だってまだまだこれからなんですからね」


アポン: 「うん。僕も大丈夫だよ。」


リザトルさんは僕らが戦いに恐怖を覚えて、


いわゆるPTSDのようになってないか心配になったのかもしれない。


実は俺もその心配をして旅の提案をしたんだ。


特にエンビーは、死にそうになったのは初めてだろうからな。


でも、今の話し方からすれば、大丈夫そうだなと感じた。


さすがはテスリーさんの弟子だな。


かえってアポンの方が心配になるよ、一度毒で死にそうになったのはことがあるのに


今更2度目でそんなことにならんとは思うけど。


答え方に自信がなさそうだったな、まさかね。


アゴンも、死線を潜って勇者の証がレベルアップしたから


もっと喜ぶかと思ったのに割に表情が硬いのには驚いたよな。


みんなそれぞれ 思うことはあるのかもしれないな。


リザトル: 「そうか、じゃあ 気分転換に王都見物に行ってこい。」


俺: 「時々何処でもドア使って顔見せますから、心配しないでください。」


リザトル: 「そんな魔法も使えるようになってのか?聞いてないぞ、どんな魔法だ?」


エンビー:「アグルの魔力はなみじゃないから、


      こことソルトビルくらいならドアでつなげるのよ。


     見せてあげれば?アグル」


俺はドアをソルトビルと繋いで見せた。


俺: 「ドアを設置したところなら、ドアを開けてそこに移動できるんですよ。


   距離が離れすぎてると繋がりませんけどね、


   アラストルは遠すぎて繋がらないので、ソルトビルに出てから


   アラストルにつなげばいけますよ。」


リザトル: 「王都にドアを設置して、何回か繰り返して移動すれば


      すぐにここまで戻れるって事か?」


俺: 「そういうことです。」


エンビー:「普通はそんなに長い距離つながらないけどね、


     アグルは普通じゃないのよね」


呆れたように言わないでも良いのに、エンビーったら。


リザトル: 「王都に行ったら、俺もドアで連れてってくれよ


      こうみえて まだ王都に行った事ないんだ。」


俺:「良いですよ、リザトルさんの時間の都合がつくならばね」


リザトル: 「約束だぞ、待ってるからな。」


俺: 「王都までにたくさん寄り道して、ドアも設置しないとなので、


  だいぶ先の話になりそうですけどね。」


リザトル: 「わかった。」



明日俺たちは、王都に向けて旅に出ることになった。

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