敵はタプタプ

35階層をクリアして、とりあえず今日はシェアハウスに帰る。


明日から36階層にチャレンジだ。


アゴンは自主トレを始めた。


アポンは、、いないね、サンジェルスさんの店にでも言ったかしら?


俺とエンビーは魔力を吐き出しにお宝部屋を周回に行った。



戻ってきてもアゴンは剣を振っていた。


今日も頑張ってるな。 俺も一緒に剣を振り出す。


俺: 「頑張てるな、」


アゴン: 「まあな、、、練習は裏切らないってリザトルさんの教えだからな。」


俺: 「そうだな」


アゴン: 「俺もおまえのように強くなりてーな」


俺: 「魔法が使えるから攻撃力は俺の方があるけど、


   HP、体力的にはアゴンは、俺やアポンの1.5倍あるんだぜ。


   それだけ撃たれて強いって事なんだけどね。」


アゴン: 「そうなのか、おまえより強い所もあったんだな。」


俺: 「賢者と勇者では、強さのタイプが違うってことかな。」


アゴン: 「なるほどな」


俺: 「それに、魔法なしで、同じ剣使ってたら俺はおまえに遠く及ばないと思うぞ」


アゴン: 「そうかな?」


俺: 「そうだよ」


アゴン: 「少しは気が楽になったぜ、ありがとうな、アグル」


俺: 「体力でも負けねーように俺も頑張るけどね」


アゴン: 「そこは負けねーように俺も頑張るからな」


2人は、拳と拳を重ね合わせた。


アポンが戻ってきたのか、練習に参加、


アポン: 「アグル、実は魔力回復薬、預けておいてもいいかな?」


多量の魔力回復薬を買い込んでいたようだ。


店に行く度に買っていたんだろう。


昔だったら、俺が多量にのんでたからすぐ無くなってたけどな。


今はそんなに消費しないぜ、、エンビーも俺が魔力供給してやってるし。


俺: 「アポンも魔力出来るだけ消費して、薬を飲んだら?」


アポン: 「うん、 もう少し美味しければいいんだけどね」


こんなに買い込んだで、どうするつもりだったの?


薬は収納しておいた。



翌日、36階層


3匹のイエロースパイダーを相手に、俺とエンビーは受け持つ相手を魔石に変えて


アポンとアゴンの闘いを見守る。


相手の防御力も高いがダメージを与え続けている。


アゴンはHP大きいし、アポンはヒール、エクヒールを


自分にかけ回復しながら戦える。


時間がかかっても1匹相手なら勝敗は動かないだろう。


アゴンの一撃でスパイダーは消滅して魔石に変わった。


俺はアゴンにヒールをかかけてやる。


俺: 「時間かければ1対1でも勝てそうだね」


アゴンは、まだまだHP的には余裕がある。


アポン:「4匹出てきたら 1人1匹かな?」


俺:「俺が2匹相手してもいいぜ」


アゴン: 「いや、 1人1匹でいいよなあ?アポン」


アポン: 「まあ、早めに片付けたら援護にはいってよ。1対1でいいんじゃない」


俺: 「わかった、それでいこう。」


エンビー:「わかったわ 」


索敵に4匹のスパイダーがかかっている。


俺: 「次4匹だから そのつもりでね」


みんなが頷く。


正面に1匹、右天井、左天井、奥の中央に1匹ずつスパイダーがいる。


俺が右手のスパイダーをブラックファイヤーで瞬殺に、


エンビーが左天井のスパイダーにアイシクルランスの連射を始める。


アゴンが正面のスパイダーに切り掛かり、


アポンは奥のスパイダーが出てくるのを待っている。


俺: 「アゴン、手を貸すぜ」


そう言うと 俺は剣でアゴンと共闘、 


俺が前方のスパイダーに攻撃をしようとすると後ろにいたスパイダーが


俺に攻撃を仕掛ける構え、、


その時アポンの炎の斬撃が飛び後方のスパイダーが燃え上がる。


隙を逃さないアポンの攻撃、やるなあ、、、


と、エンビーの連続攻撃で魔石となる左天井のスパイダー。


2匹の間を抜けながら左右に剣撃をいれる俺。


アゴンの剣撃を受け前方のスパイダーも魔石に変わる。


残りは後ろの1匹のみ。


炎は消えてきたが、足一本切り飛ばされているスパイダー。


アポンが斬りつける。


その反対方向からアゴンも攻撃、最後のスパイダーも魔石に変わった。


4匹同時ブラックファイヤーなら瞬殺なんだけどね。


それではアゴンもアポンもつまらんでしょう。


俺も剣の訓練になるしね。


この階層は特に何と言うこともなくクリア。


37階層へ、


ここではひと回り大きなサンダースパイダー、ビックサンダースパイダーと遭遇。


今までのサンダースパイダーは1、5mくらいだったが、


今度の奴は、3mくらいは有る。


その分電撃も強力だ。


盾で受け損なうとシールドの上からでも多少のダメージが残りそうだ。


まずは俺がブラックファイヤーをお見舞いする。


頭部を燃やされ半数以上の眼を失っているが、まだ魔石にならない。


エンビーがアイシクルランスを連射、魔石となって消えた。


だいぶ耐久力があがっているようだ、


だがブラックファイヤーを2発食らわせば死ぬだろうと思う。


幸いこの階層は1匹ずつ現れるようだし、


こいつに慣れながら先へ進む。


アゴンもアポンもこいつと1対1で対峙しながら時間をかけて倒していけた。


回復魔法持ちのアポンの方がアゴンよちもやや余裕がありそうだ。


アゴンには回復薬をたくさん持たせておこう。


アポンには魔力回復薬だ。


この階層はエンビーも含めて、1対1のいい練習ステージだった。


危なくなると俺がヒールをかけてやった。


エンビーには魔力回復薬を戦闘中俺が魔力供給できなかった時のために


たくさん異空間収納に入れておいてもらった。


エンビー: 「 こんなに飲めないわよ!」


俺: 「まあまあ、何度も渡すのは面倒だし、容量余ってるんでしょ?」


エンビー: 「まあそうだけどね」


どんどん倒し続ける俺たち。


エンビーがビックサンダースパイダーを倒すのに


魔力切れで戦闘中に魔力を回復しなければならないこともしばしばあった。


エンビー: 「タプタプになっちゃう〜」


俺: 「あとは 2人に任そうか。」


しばらくかなりの数を倒し続けたが、3人ともお腹タプタプということで、


残りは俺がブラックファイヤー二連撃でこの階層をクリアした。


タプタプなので、今日はこの階層までにしようと言うことになり、


シェアハウスに帰還した。

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