112 ゴーモリンと果ての山脈とワイバーン2

その晩、シェアハウスにはザックスさんが帰って来ていて、


俺たちが帰っている事を知ると パーティーの皆んなでこの前の王都旅行の


お礼も兼ねて帰還祝いの晩飯を奢ってくれると言う。


例によってその晩は(森のシチュー亭)でピールとシチューをご馳走になる。


もちろん俺とエンビーはノンアルコールジュースだけれど。


ザックス: 「銀の流星のゴーモリン帰還を祝って、カンパーーーイ」


アポン: 「ありがとうございます〜」


イムギラ: 「王都旅行楽しかったよ、ありがとう。」


リザトル: 「王都の料理は美味かったよな〜〜」


アゴン: 「俺は久しぶりのここのシチュー とてもうまいっす。」


俺: 「う」


ランセル: 「明日からどうするんだい?」


ベガジラ: 「また一緒に狩りに行きたいね〜私は。」


イムギラ: 「私荷物持ち一休みできそうですよ、その場合。」


アポン: 「イムギラさんに持ちきれないほど狩ってあげましょうか?」


アゴン: 「そろそろ肉を溜め込んどいても良いんじゃねー」


俺: 「そうだね、だいぶ減らしてるから入れといた方がいいかもね。」


アポン: 「ボア肉が良いかな、枝角も良いけど。」


ザックス: 「俺は枝角派だな。」


ベガジラ: 「私はボア派よ!」


俺: 「じゃあ、明日から2〜3日ボアと枝角中心に肉をため込もうか?


   ザックスさん達と一緒でも良いですけど、


   肉は俺たち、そのほかの素材はザックスさん達の取り分てことで、


   良いですか?」


ザックス: 「喜んで!」


ベガジラ: 「エンビーちゃんと一緒に狩に行くのは初めてね。」


エンビー: 「よろしくお願いします」





翌日、ザックスさん達と一緒にCゾーンに向かって


E,Dゾーンでボアと枝角を狩りながら進む。


Cゾーンでベアー、タイガーホスを狙い狩る。


帰り道でも枝角、ボアと狩りながら戻って買取所に、


ボア30、枝角25、ベア5、タイガーホス5を解体して


肉は戻してもらいその他の素材は買取に。


明日の夕刻までにやてくれるそうだ。


次の日も同じ感じで ボア32、枝角23、ベア7、タイガーホス4を買取所に持ち込む。


その晩タックドラスさんの言付けを受け取った。


明後日朝ギルド本部前集合との事。ワイバーンの狩に出発だ。




タックドラス師匠、テスリーさん、と俺たち4人は


Sゾーンの最深部に設置したドアを開け移動をした。


果ての山脈まで魔物の森はまだ続いている。


俺: 「この辺の魔物はかなり強いです。


   気を引き締めて行きましょう。」


エンビー: 「リザードマンの村があったりしたあたりよね?ここ」


俺: 「そう、まだある可能性が大きいよ。


   あと エレクトリックヌーとパオーンをよく見かける。」


タックドラス: 「そうか わかった。」


4人ならば飛んで上空をスルーする所だが、


1人あたり2人を持って空を飛ぶのは結構辛い。


ここは歩いて進むしかないだろう。


つまりは魔物を倒しながら進むということを示している。


なかなかの難攻軍になるなあ、何か良い方法はないだろうか?と考えていると


ハット思いついた。


俺が先行して飛んで行き、ワープドアを設置して戻って来れば闘わずに


短時間で目的地に着けるじゃないか。


この案を俺は皆んなに話すとそれは良い考えだと賛同を得た。


索敵でこの周辺の魔物の存在を確認すると、複数の敵影があり、


中には 60匹程度のリザードマンと思われる集落を発見した。


ワープドアの周辺の安全確保のためリザードマンの集落は


俺が空中から殲滅しておくとして、


その他の魔物は襲ってきてもこの5人なら軽く処理できるという事で


放置してもおくことにした。


俺はフライで飛び立つと、リザードマンの集落にメテオストリームを


20発ほど連射して60数匹のリザードマンを倒し死体を収納した。


魔石から魔力を吸収全回復してそして果ての山脈に向かって飛んで行く。


果ての山脈のとある崖に複数のワイバーンの群れを発見した。


ワイバーンに見つかる前にそっと降り立ち数を数えると13匹。


群れのボスと思われる個体は他の個体より一回り大きいようだ。


ワープドアを設置して皆んなのところにドアを開く。


5人は気配を殺して移動してきた。


皆んな索敵や気配察知でわかっているだろうが、小声で確認する。


俺:「ワイバーン13匹の群れが崖に巣くっているようですね。」


タックドラス: 「ちと数が多いな。」


俺: 「どういう作戦で行きますか?


   俺がステルスと隠密2/3を使って近づいて数を減らしましょうか?」


タックドラス: 「そんな事もできるのか、、、


        まず1番簡単なのは、広域大魔法で片付けちまう事だな。


        ただそれじゃあつまらないだろう。


        アゴンとアポンはすることなく終わるしな。」


俺: 「そうですね。」


タックドラス: 「次は、13匹相手にこちらはにチームで13対2の空中戦。


        これが1番おもしろいだろう。


        こちらは二人の魔法攻撃、向こうは近距離物理攻撃、


        多分こちらの勝利だな。


        ワイバーンは竜種の中では撃てれ強くはないからな。


        これはアゴン、アポンの危険は強いかもしれんがな。


        13匹の内いく匹かがアポンアゴンに向かった時に


         手が回らないからな。


       3番目、、、これが1番面白い作でが、


       まず、ワイバーンの位置を見てみろ。


       崖の上にボスを挟んで3匹ずつ7匹。


       その下の崖の中腹やや上に6匹のワイバーンが


       全て崖を背にして下をみれる方を向いてるだろう。


       お前がボスの背中の後ろにステルスと隠密で忍んで移動して


       ドアを設置する。


       そこからアゴン、アポン、お前が前衛として切り込む。


       俺とテスリー、エンビーが後衛として魔法攻撃をしながら


       上段にいる奴らを飛べなくするんだ。


       ミスリルの剣なら切り飛ばせるだろう。


       下段の6匹が気づいて飛び上がるだろうが、


       そいつらとは空中戦だな。2対6なら楽だろう。」


俺、「なるほど、確かにそれが1番良い作戦ですね。」


タックドラス: 「皆んな聞いてたか。3番目の作戦で行くぞ。」


みんなが無言で頷いた。

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