107 狩りと剣と金貨

俺とエンビーは、異次元収納から出した基地でその晩を明かした。


アポンアゴンは親達と懐かしの家で寝たようだ。


朝から俺は剣作り、3人は親父達と狩りにいった。



アゴン: 「アググ叔父さん所の罠かかってなさそうかな?アポン」


アポン: 「索敵の感じだと、罠で移動できないような影はない感じだね」


アギン: 「お前らそんな事わかるの?」


アポン: 「わかるよ。」


アググの罠を回ったが本当にかかってなかった。


アゴン: 「次はアペン叔父さんの罠ね、」


アポン: 「途中にいる奴狩っていこうか。」


アゴン: 「そうしよう。」


アポン: 「父さん達ついて来て。」


皆んなアポンについて行く。


アポン: 「アゴン、任せて良い、」


アゴン: 「そこの奴な、わかった行ってくる。」


アゴンが先行して走り出した。


みんながアゴンに追いついた時、


アゴンの足元にはボアが首と胴の離れた状態でたおれていた。


アポン: 「エンビー、お願いね」


エンビーは、ボアの死体を収納する。


またアポンについて移動、アペン叔父さんの罠にもかかっていないようだ。


罠をめぐっていないのを確認して、アギンの罠を確認に向かう。


アゴン : 「あとは適当に狩ろうかね。」


アポン: 「ボアが美味いかな、ボア探そう。」


アゴン: 「あっちのがそれっぽいな。」


アポン: 「そうだね、行ってみよう。」


アポンとアゴンにゾロぞとついて行く親父達。


いた、大きめのボア。


アポン: 「今度は僕にやらせてよ、アゴン」


アゴン: 「良いぜ」


ボアに歩み寄り、剣を抜く。


サササと駆け寄り上段からボアの頭をスパッと切り落とす。


ボアは、気付いてからこちらを向く間もなく切り殺された。


「おーーーー」親達が驚きの声を発した。


エンビーがそそくさとボアを収納する。


アゴン: 「ここいらの獣なんてこんなもんさ」


アポン: 「2匹狩れば、食べきれないね。」


アペン: 「川に解体に行こう。」


川に向かう皆んな。



一方俺は剣を作っていた。


アブルが寄って来て邪魔をする。


俺: 「アブル、危ないから近寄るなよ!」


アブル: 「うん、わかった〜。」


と言ってもまた近くに寄ってくる。


俺: 「間違ってたたかれちゃうよ!アブル。」


アブル: 「うん、わかった〜〜」


俺が剣を叩こうとすると、アブルがまたすぐそばに顔を出す。


俺は手を止める。


俺の顔を見てにっこり笑うアブル。コイツほんとに叩いたろか〜。


俺: 「ほら、危ないよアブル。」


アブル : 「うんわかった〜〜。これなーに?」


赤くなった剣に指を出すアブル。


俺: 「触るな!熱いんだぞ!」


ビックりして手を引っ込めるアブル。


俺: 「あっちに行ってろ!」


アブル: 「わーーーーい」


逃げて行くアブル。しょうがない奴だな!


仕方がない。俺は魔法障壁でアブが入れないようにバリアを貼る。


俺: 「サンクチュアリーウォール」


こんな事で魔法を使うとは思わなかったよ。


これでやっと剣作りに集中できる。


一本鉄剣を仕上げて、超振動をエンチャント。


気づけばアブルがサンクチュアリーウォールの壁で遊んでいた。


体当たりしたり、壁に体を押し付けて変な顔に潰れてたり。


子供は変なことが楽しいらしい。本当におバカなんだから。


まあ良いや、ほって置いて次にナイフを作り出す。


ほどなく、アポン達が戻ってきて、親父達と一緒に俺の剣作りの見学を始めた。


アブルをアググが捕まえて居てくれるのがありがたい。


俺はサンクチュアリウォールをといた。


狩って来たボアの肉はオカン達に料理を任せて来たようだ。


オカン達はお土産の調味料でいつもより美味しい料理を作ってくれるはず。


ナイフを1本作って超振動をエンチャントした。


できたナイフをアギン伯父さんさんに渡す。


俺: 「魔力を込めると鉄の剣ならきれますよ。」


アギンは、今使っているナイフを取り出して


アギン: 「ほんとに切れるのか〜?」と試し切りをするようだ。


親父3人がけれ味を見つめる。


エンチャントが発動した鉄ナイフがただのナイフを切り進む。


アギン: 「ウソ! 大した力も入れてねーのにキレてくぞ!」


ただのナイフの先が下に落ちた。


「おーーーーー」親父達が驚きの声をあげた。


俺: 「これが剣ね、あと2本ナイフを作るよ。」


アギンは剣を受け取ると、またさっきのナイフを切ってみる。


「おーーーーー」切れ味を見てまた親父達が声を上げた。


アググ: 「剣が切れちゃう剣って、メチャクチャ高く売れそうだな。」


アペン: 「アグル鍛治師になった方が金持ちになれるんじゃないの?」


アゴン: 「ああ、金ね!金も渡そうと思ってたんだったな。」


アポン: 「そうだった。渡さなくちゃね。」


俺は異次元収納から金貨の袋を一つ出して放った。「ズシン」


アポンが中の金貨を親父達に見せる。


「えーーーーーー」「これ皆んな金貨かよーーー」「一ったいいくら入ってるんだ!」


俺: 「どうだろう、それ7000くらいかな?」


俺は剣を作りながら答えた。


アググ: 「金貨が7000枚?、、、てことは、、、」


アペン: 「7000万銀だな。」


アギン: 「7000万銀ーーーー!」


アググ: 「て事は?ボアの毛皮が、、何枚分だ?」


アペン: 「大小あるからざっくり2万枚位じゃないかな」


アギン: 「ボアの毛皮で2万枚ーーー!」


「何大声で出してるんだい、お前たち」メアリ婆が寄って来た。


アギン: 「コイツらが、金貨7000枚くれるんだとよ!」


アググ:「あーーー!メアリ婆が目を回して倒れたぞーーー」


アペン: 「しっかりしろ、お袋ーーー」


エンビー : 「ヒール」


メアリ婆は目を覚ました。

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