103 ダンジョン都市 ベラル さようなら
ダンジョン181階層、大きなカニ型(縦1m横1、5m)の魔物が相手だった。
カタシガニ(防御力強化、水魔法=水銃、)
両腕の大きな鋏は強力な武器に違いない。
横歩きのその動きは思いの外素早く魔法の攻撃をもかわす。
真横からくるハサミの軌道は見えづらく、かわしにくい。
おまけに水銃が飛んでくる。
4対1で、囲み込むように攻撃を繰り返しやっと仕留めることができた。
アゴン: 「見かけによらず、手強いな」
アポン: 「この辺で引き返そう。」
183階層まで進んで、現れるカタシガニが大きくなるにつれ、
ソロソロ潮時かと感じ出した。
俺:「ちょっと面倒な相手だね。」
エンビー: 「段々大きくなるパターン見たいね、」
アゴン: 「ここまでだな、アグルドア出してくれる」
俺はワープドアをギルドに繋いで魔石の買取りをしてもらいにいった。
受付嬢: 「これは何の魔石ですか?」
アポン「これが鉄人、これが、シルバーゴーレム、これがタカシガニです。
183階層まで行って、限界で戻ってきました。」
受付嬢: 「今までに持ち込まれた事のない魔石ですので、値段がわかりませんね。
ギルマスに相談して見ますのでお待ち下さい。」
アポン: 「じゃあ、王都のオークションにかけて見ます。
特にお金がすぐ必要というわけではないので。」
魔石をしまって帰ろうとする俺たちにギルマスのグルが走ってきて引き止めた。
グル: 「ちょっと待って下さい。魔石を売ってもらえませんか?」
アポン: 「値段が定まっていないのでしょう?」
グル: 「そうなんですが、資料としても一つずつは確保しておきたいので
お願いします。」
アポン: 「じゃあ、鉄人とシルバーゴーレムとタカシガニの魔石を
一つずつで良いですか?」
グル: 「それで良いです。こちらへどうぞ」
俺たちはこの前の部屋に案内された。
テーブルの上に鉄人の魔石1つ、シルバーゴーレムの魔石最小1つ、
タカシガニの魔石最小1つを置いて、値段をつけてもらう。
アポン: 「多分オークションに出せば2000万くらいから競りでしょうね。」
グル: 「最低でもその位にはなるでしょうね、
それに貴方達以外は取って来れないでしょうし。」
アポン: 「今に僕たち以外でも取って来るパーティーが現れますよ。」
グル: 「3つで、7000万銀でどうでしょうか?安すぎますか?」
アポンがみんなの顔を見回して、「良いですよその金額で。」
交渉は成立した。
グルは奥の部屋に行き大金貨50枚と白金貨65枚を持ってきた。
白金貨1=大金貨10=金貨100の価値だ。
ちなみに金貨1=銅貨10=銀貨100=10000銀だ。
銀貨1は100銀の価値。だいたい100円のようなものか。
魔石3つで7000万円で売れたというイメージで理解して良い。
魔石は宝石のようなものだな、、、と感じた。
たくさん出回ればあっという間に値崩れして数百万になるんだろうなと思う。
良い値段で買ってもらえて満足した俺たちは、今度こそギルドを後にした。
アゴン: 「さてどうする?」
アポン: 「王都に戻ろうか?」
エンビー: 「王都でオークションにかけるの?」
俺: 「俺はジャオカさんのところで剣を作りたいな」
アゴン: 「俺はそろそろゴーモリンに帰りたい。リザトルさん気になるし。」
エンビー: 「なら私はテスリーおばさんに会いたいわ。」
アポン: 「ソブアラトト村に帰って親達にこの金渡したいな。」
俺、アゴン: 「それな!」
エンビー: 「今お金ってどのくらいあるのかな?」
俺: 「よくわからないけど、30000万〜35000万位かな?」
アゴン: 「魔石は唸るほどあるしね。」
アポン: 「魔石の換金の方が多すぎて大変だね。」
俺: 「オークションに出して10日後だから、
その間に剣作りとソブアラトトの村に行ってゴーモリンかあ〜」
俺はワープドアをラッチオラに開けて、みんなで移動、
続けてラッチオ、カッツそして王都に戻ってきた。
王都ギルドでオークションに出品手続きをする。
リザードマンの魔石3、鉄人の魔石3、シルバーゴーレムの魔石小さめサイズ各種3、
タカシガニ3合計12の魔石を10日の周知期間で出品した。
そしてカーシャ、ランギス、ランギラノと渡って、ソリンドラ工房を訪れる。
影武者君を出してソブアラトトの村まだ行ってドアを設置する様に指示をする。
影武者君と俺はシンクロしているため、ワープドアを共有できる。
ソルトビルまでドアで渡り、それからソブアラトト村まで馬車で3日、
その3日を影武者君に肩代わりしてもらうつもりだ。
ドアを設置したら迎えに来させる。
そうすれば3日の自由時間が捻出できるというわけだ。
盗賊がよく出るが、影武者君なら余裕で撃退できるはず。
出た時の対応を指示して影武者君を送り出した。
ソリンドラ工房の扉を開けて、「今日は、お邪魔します!」と声をかける。
ジャオカさんが飛び出してきて、「待ち疲れたぞい!」との賜った。
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