82 王都

カリーネを後にして船で王都に向かう。


王都までは朝船に乗り翌日の夕方には着いた。


4人部屋だがいつものようにエンビーをテスリーさんの家に送る。


いくつかドアを中継するわけだが、途中で俺はエンビーの腰に腕を回し彼女を求めた。


エンビー: 「ここじゃダメ、、、、人が来るかもしれないし」


俺: 「空を飛ぶよ」


俺はエンビーをお姫様抱っこして空を飛び、人気のないところに降りてキスをする。


そのまま、、、、、


、、、、、、、、、


2度目の花火を上げた。



エンビー: 「お風呂に入りたい」


小さな声でそう言った。


俺は前に作った中継小屋を出して風呂の準備をする。


中継小屋の中でお風呂に入るエンビー。


俺は我慢できなくなり一緒に風呂へ、


本日2度目の花火が打ち上がった。


その晩はついに中継小屋で一夜を明かし、朝方船に帰ったわけだが、


その晩は、何発も花火を打ち上げてしまった。



王都に着くと夕方だったので高そうな宿屋を探して部屋を取る。


その後に食事、明日からゆっくり王都を観光する予定だ。


王都での初めての食事は、美味しそうな店探しから、


宿屋の主人に聞き込みをした所、幾つかの店を教えてくれた。


ただ、高級店では、ドレスコードがあるようで、フルプレートの鎧での入店は無理。


軽武装までならば良いそうだ。


男たちは普段着で、剣くらい下げといた方がいいのかな?


高そうな服を着てないと断られるかしら?


宿屋を出て教えられた高級店の方に歩いていると何やらつけられている気配。


王都の治安って悪いのかしら?


アゴン: 「変な奴らがつけて来てないか?」


俺: 「そうだね、6人かな」


アポン: 「人気の無い所に行くと現れるんじゃない」


エンビー: 「面倒よね」


幸い紹介された店までは人通りも多かったので何事もなかった。


店に入ると、子供4人がやって来たことに躊躇したようだが、


アポンとアゴンが腰に下げている剣を見て、高価な剣を下げてるとわかったのか


中に案内してくれた。


さすがは王都の高級店、魚料理をメインにしたコースを選んだが、


頬が落ちるほど美味しかった。


王都最初の食事くらい贅沢しても良いでしょう。


店から出ると、来た時の気配が待ち構えていた。


オイオイしつこいね。


帰り道、あまりつけられるのも気分のいいものでは無いので


俺: 「寄り道して、顔くらい見て行くか?」


アゴン: 「明日からもつけられるのは遠慮したいね」


アポン: 「脅しとけば、付きまとわなくなるんじゃない?」


俺: 「人のいない方に行くよ」


アゴン: 「そうしてくれ」


角を曲がり人の少ない方に入って行く。


周りに人がいなくなったら6人が現れ声をかけて来た。


悪人: 「チョット待ちな!」


俺たちが待っていたよと振り返る。


悪人: 「君、立派な剣を持ってるね、見せてくれないかい?」


アゴン: 「あんた誰、知らない人に剣を渡すわけないじゃん」


悪人: 「黙って渡せば、怪我しねーで許してやるのになー」


アゴン: 「この氷雪の魔剣が欲しくてつけてたのか?


     あんたら、脚が凍るよ」


エンビーが話している悪人の脚に氷魔法をかける。


俺も残りの5人の脚に氷魔法をかけた。


アゴンはニッコリ笑った。


アゴン: 「脚が凍って動けんだろう。死にたくなかった俺たちのことつけまわすなよ」


アポンが炎の魔剣の刀身を炎で包みながら、ニッコリ笑って、


アポン: 「これで溶かしてあげようか?焼け死んでも知らんけど」


悪人達は首を振って許しを乞った。


俺たちは悪人達をそのままにして宿屋に帰った。


凍った脚が腐らなければいいね、知らんけど。



翌日、とりあえず、王都の冒険者ギルドに登録しとこうということでギルドに行く。


今日は、男達は、フルプレートの鎧着用だ。


舐められると、絡まれたりするかもしれないし、


そうでなくても子供だけのパーティーだから、見た目で舐められないようにしないと。


お約束の絡まれたりイベントは発生せず、受付嬢に細々説明を聞く。


取り敢えず、Cランクからのスタートで登録証を発行してもらった。


これで王国内は出入りできるようになるそうだ。


王都冒険者ギルドは国王のお墨付きで冒険者証が身分証がわりになるそうだ。


王国内のどこででも。


ゴーモリンの登録証も身分証代わりにはなると思うが、信用度が違うそうで、


時として意味をなさなくなることもあるらしい。本当かな?


自己ピーアールなのでは?


Fランクから始まるらしいが、ここではちゃんとFランクから


冒険者証を発行してるらしい。


クエストは受付嬢に相談して決めるシステムで、これはゴーモリン他と同じだ。


字が読めないものばかりなんだから仕方がない。


王都近郊にはあまりレベルの高い野獣は居ないので、(もちろん魔獣も)


護衛や、盗賊の討伐、軍への臨時協力(傭兵)、コロシアムの選手としての参加、


などが主な仕事だそうで、特にコロシアムの選手は人気なんだとか。


プロレスラーみたいなものかしら、武器有りだけど。


獣、魔物の素材は買取もするけれど、


高く売りたいならオークションにかけられるそうで、


毎日昼にオークションがあり、それまでに登録した品は売ることができるそうで、


高価な品は目玉品として周知期間を設けてから出品すると高い値がつきやすいそうだ。


腐らないものでないと無理だけれど。


オークションに出品するのは200銀だが、


周知期間をつけるには10日、1000銀だそうだ。


試しにと思いリザードマンの魔石を見せると、


これは高く売れるから1000銀の周知後のオークションを進められた。


オークションに出品した人は無料でオークションに参加できるそうなので、


やってみることにした。


他にはないかと言われたのでまだ有ると言ったら、


3つまでは同じ括りで1000銀の周知で出品できるというので


10日後、リザードマンの魔石3個を出品することにした。


10日後オークションに参加するが、その間何を見ようか、



やはり、ここででて来たコロシアム、、、、出場するわけではないが、


見てみるのも面白いんではないだろうか?


ということで、今日はこのままコロシアム見物に行くことにする。

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