017 初陣
「
鳥を使役しているシュリが、視覚伝達で視た情報を共有してくれた。
俺たちはアリエルの転移魔法で、
生活水準は随分と低いみたいだが、暗がりが快適なのだろう。
まあ、その分、一人一人が強いのだが。
アリエルは随分と魔力を使ったらしく、少し疲れていた。
「無理するなよ。アリエル」
「はっ……」
ヴェニスとアイリス里でも一目置かれているらしく、他の吸血鬼からの対応でわかった。
まあ、魔王城に乗り込もうとするぐらい血気盛んだが。
さて――。
原作で
それが半分になっているということは――。
「おそらく
俺の言葉に、全員が驚く。
魔物は食べると強くなると言われている。だがそれは言葉を持たない動物的な魔物だけだ。
理性のある、言語を操る魔物はそんなことはしない。むしろ、忌み嫌われる行為だ。
原作のベクトル・ファンタジーでも、理性のある奴らで
そんなことするとは考えづらいが。
「魔王様、さらに
「クソ、分家の里も同時に狙ってるのか!」
ヴェニスが怒り叫ぶ。
理性を失ってるとは思えないほど軍事的だな。
――あれこれ考えるより、相手から聞き出す方が早いか。
「ライフ、前に森の地図を作っただろう。広げてくれ」
「は、はい!」
たゆんから地図を取り出し、地面に置くライフ。
何でそこに入れてるんだ?
いや、今はいいが。
「ヴェニス、分家の里の場所を教えてくれ」
「細かくありますが……」
「大丈夫だ。全て覚える」
そしてヴェニスが、一つ一つ指を差して教えてくれた。
確かに多いが、その分、相手も人数を割く必要がある。
少しだけ考え、そして――。
「わかった。東はシュリ、西はペール、北はヴェニスとアイリス、この里はライフが守ってくれ。ハーピーに連絡して空から都度連絡する」
「「「「はっ」」」」
「魔王様は?」
「俺はレイヤ姫を探す。俺の考えだと、無事に生きている可能性が高い。アリエル、最後の転移だ。二回目だがいけるか?」
「もちろんでございます」
するとアリエルがいくつも転移魔法を出した。俺たちの魔力に応じてかなり疲れているだろうが、さすがだ。
そしてその瞬間、シュリが急がないと言った。
窓をくぐる前、俺はみんなに声をかける
「――異種間での抗争制限を一時的に解除する。話し合いに応じなければ実力行為に出ても構わない。――その時は、徹底的にやれ」
その瞬間、みんなは驚くべき程の魔力と殺意を漲らせて――笑った。
はっ、やっぱり好きだなお前らは。
──────────────────
【大事なお願い】
仕事をしながら合間で執筆をしています!
『面白かった!』『次も楽しみ!』
そう思っていただけたら
ぜひとも、作品のフォロー&評価の【☆☆☆】で応援をお願いします!
モチベーションの向上に繋がります!
よろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます