第3話 冒険 3

冒険 3 


温泉に着いた御一行様・・・


「気持ちいいね~、リーダー。」


「うん、最高だな!あわてん坊。」

キサラはうつ伏せになって、水面にプカプカとお尻を浮かべている。


そのプリティなお尻を遠くから眺めながらテリウスが言った。

「ゆるせん・・・キサラは俺のものなのに、何でチコリばかりと。」

いきなり服を脱ぎ捨て、温泉に走って行った。


そう言う問題じゃなくて・・・温泉に来て、もう3日ですよ。

何時まで温泉で遊ぶつもりなんですかねぇ。はぁ~

マジェリは、結構大きめの溜息をつきながら服を脱いだ。


「おしり、プカプカ浮いてる・・・慧眼・・・キュート過ぎて直視出来ない。」


「じゃぁ、見るの止めなさいよ。」いつの間にか隣で湯につかっているマジェリが睨んだ。


「分ってるよ。説得してみる。」マジェリの視線の痛さに溜まらず

「キサラ、背中流してあげるよ。」と言ってキサラに手招きをする。


キサラの背中を流しながら、ココロの中で撫で回したい衝動を抑えて言う。

「キサラ・・・そろそろ猫耳を探しに行こうか。欲しいんでしょ?」


「そうだな・・・じゃぁ今夜はビールで乾杯しよう。」

「今夜乾杯して、明日の朝に出発な!!」



   ***


一同、宴会会場に揃った。


『かんぱ~い!!!』5人の男の声がハモった。・・・5人??


「???誰???」マジェリが訝しげな表情で、見知らぬ男を見た。


「俺の名前は、ストイック・ジェミー。職業は、見習い戦士だ。」見知らぬ男が言った。


「あっ・・・さっき温泉で友達になった。っで、仲間になった。」

キサラがテへペロをしながら、言った。紹介するのを忘れて居たようだ。


「相変わらずの無計画か!」マジェリがツッコむ。


「可愛いだろ~。戦士なんだ。」キサラはジェミーにバックハグをする。


ニコニコ顔のジェミーは「キサラ、大好き。」と言って

「遊び人のキサラのファンになちゃって。ヨロシクね。」


   ***


♫♪♫♪~ジェミーが仲間に加わった。


   ***


「私達は、明日の早朝に旅立ちますが大丈夫ですか?」マジェリが真顔で聞くが


「えっそうだっけ?」キサラは覚えていなかった。


「そうだよ。さっき決まったじゃん。マジェリより可愛い猫耳探そう。」テリウスが言うと


「そうだった・・・オイラ・・・猫耳の事を忘れてるなんて」キサラは我に返った。


「猫耳の意味は分らないけど、旅は大丈夫だよ。今までも1人で旅をしてたから。」

ジェミーはキサラに微笑んだ。


「じゃあ今日はゆっくりと休んで、明日早朝出発って事で・・・」

「私は先に休ませて頂きます。」

と言ってマジェリは部屋に戻った。


「マジェリの隣を確保する。」チコリもマジェリに続いた。


2人部屋の中で・・・


「マジェリ・・・何か悩んでる?」


「別に・・・」


「何かあったら、俺に言えよ。」


「馬鹿に言ってもね~。」


「馬鹿って言うな!!」


「でも・・・有り難う。」


「うん。おやすみ。」


もう1つの2人部屋では・・・


もう一杯、もう一杯と収まらないキサラと(俺の部屋に来いよ)と言って

キサラを甘やかし放題のジェミーを何とか引き離し、お休みのチューも阻止をして

油断のならないジェミーからの毒牙から守り、(勝手な使命を果たし)

やっとの事でキサラを部屋に連れて帰った。

少し甘い時間を過ごそうと邪な事を考えていると、布団に入るなり直ぐに寝息を立てるキサラ。


「zzz猫耳・・・欲しい・・・」可愛い寝言付きだ。



キサラのレベルが上がった。


仲間・・・10up

温泉・・・6up

ビール・・・5up


旅は続く・・・只今のレベル60


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