第6話 自然に痩せる方法とは

 前回、無理なく適度な運動をすれば、痩せられるということをお伝えしました。


 ジョギングや水泳などの一般的なスポーツや、スクワットやダンベル運動、またもや正拳突きなどという自宅でも気軽にできる運動方法でした。


 ですが、人間というものはこのような運動をしなくても、比較的痩せた体型は維持できます。


 それは前話でも解説した基礎代謝というものです。

 筋肉がついて基礎代謝がある方は日頃から体を動かすことで体のエネルギーを自然に消費しています。


 その一例として主夫や主婦が毎日行なってる家事というものです。


 家事はスポーツとは違って、サボれる利点がなく、生きるという生活上、最低限は動かないと話にならない業務でもあります。

 しかもあまり体に負担がかからない作業が主ですので、無理なく痩せることができます。


 足腰を鍛える雑巾がけ、上半身を使うお風呂掃除、体幹を整える掃除機がけ、腕力を使う洗濯物干しなど、行動に無駄がなく、何もかもが運動に直結するという様々な要素を含んでいます。


 ──古来、人間に肥満というものがなかった理由として、日頃から狩りや料理をしながらの家事で生活を営んでいた、この理由により、肥満とは無縁の世界だったという一つの説が考えられます。


 つまり食生活を改善し、程よく体を動かして筋力をつけ、基礎代謝を上げれば、自然と太りにくい体つきになるわけです。


 ──ではここで別の論点に話をすり替えてみます。


 家事がダイエットに効果的なら、よくありがちな働く仕事をしながら体は痩せられるかという話です。


 デスクワークとは違い、立ち仕事は立っているだけでカロリーを消費しているという利点はあります。

 しかしながら仕事をしながら痩せれたという成功例はありません。


 以前も綴りましたが、人間は五感全てにエネルギーを消耗するため、どうしても楽をして動きたいという性分の体つきです。


 確かに初めは慣れない仕事で体力や精神力を消費し、それなりの運動量にもなります。


 ですが、徐々に仕事に慣れてくると人間の体は無駄の少ない動きを身につけるため、筋力を楽な方に使い、なるべくカロリーや脂肪を燃焼させないように体を制御します。

 これにより、仕事では痩せにくい体になってしまうのです。


 仕事で痩せたいのなら、己の限界を振り絞って常にオーバーワークで働く、それしか道はありません。


 でもそんな技を使うと過労で倒れてしまうのがオチです。

 普通に考えて、火事場の馬鹿力という技はいざという時だけに使用するものです。


 痩せたいのなら仕事ではなく、仕事では鍛えられない運動をして体を動かしましょう。


 さて、次回は太るもとについてのお話しを綴りたいと思います。

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