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ファンタジックな世界だとのんきに構えていたら、殺人事件が起こっているって!?
「リアクションに困る!」
「本当なんだからしょうがねえさ。ああ、城の兵士に期待なんかするなよ。さっきも言ったが、あいつらもおれやお前さんのように現代日本からやってきたんだ。兵士の恰好をしているだけの一般人だから、ケンカの経験があるのかさえ怪しいね」
「警察は? と思ったけど、ここにはいなさそうだね。みんなは怖くないの?」
「まあ、ほとんどのやつは近くにいる誰かしらと連れ立って行動しているようだな。この城で単独行動しているやつなんざ、お前さんに本を渡した王子とおれ……そして伯爵令嬢くらいだよ」
伯爵令嬢?
手元の本をペラペラとめくると、【登場人物一覧】のページがあって、次のように書いてある。
・主演 伯爵令嬢……1人
・
※貴族の爵位 序列の高い順に……公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵
・王子……1人
・狩人……1人
・神父……1人
・兵士……13人
兵士が少なすぎない? でも、あくまでもこのお城はお芝居の舞台だもんね。それっぽい雰囲気を出すための存在なので少ないんだろうな。
兵士のあとにも料理人や庭師などのさまざまな役目が並んでいるけれど、ひとまず本を閉じる。
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