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『ここはとある国にある、とあるお城。朝からお城は大忙し。だって今日は、王子様が未来のお妃様を大勢の人たちの前で発表する、重要な日なのです。


兵士は、厳重に警備をしています。使用人は、綺麗に掃除をして広間を飾り付けます。料理人は、お祝いの席に並ぶたくさんのご馳走を作っています。


そして、お客様として招かれる貴族や商人たち……


その中で、1人悪事を企んでいるのが公爵家の令嬢(以下、悪役令嬢)です。彼女は王子様の正統な婚約者であり、彼と結婚してこの国の王妃になるのを夢見ていました。


しかし、自分よりも身分の低い伯爵家の令嬢(以下、伯爵令嬢)と王子様が真剣に想い合っているのが気に入りません。


このままでは伯爵令嬢が王妃になってしまうかもしれない。そこで悪役令嬢は、自らが客人として招いた狩人に、伯爵令嬢を暗殺するように依頼するのでした。


しかし、狩人は伯爵令嬢を殺さずに、自分の部屋にかくまいます。


何も知らない悪役令嬢は、お茶会で王子と自分の婚約について念を押します。


そして、とうとう婚約発表会が開かれるのですが、そこに伯爵令嬢と狩人が現れて、悪役令嬢の悪だくみが明かになってしまいました。


悪役令嬢は追放されて、王子様と伯爵令嬢は永遠の愛を大勢の賓客の前で誓い合うのでした――』

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