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振り返ると知らないイケメンがいる!


金色の髪はつやつやしていて、お日様の光を糸にしたらきっとこんな風になると思う。肌は透明感があって、身近なものだと……ママが趣味で集めている高級ティーカップみたいに白くてつるつるしているの。そして目はラムネ瓶に入ってる青いガラス玉のようで、声は少し高めで澄んでいる。


え? たとえが独特だって? こほんっ。とにかく、テレビのアイドルだってこんなにキラキラしてないよって言いたかったの。


「全然気配を感じなかったけどいつの間にいたの? 夢だろうがイケメンだろうが断りなく人の部屋に入るのはダメなんだからね!」


わたしが憤慨するものの、イケメンくんはあまり気にせずに「声が違うようだが……なるほどそういうことか」と意味ありげに呟く。


声がどうかしたのかな? と、そこまで考えて気づいた。わたしの声だけは、いつもの自分の声と同じなんだ。


姿かたちが変わってもパニックにならなかったのは、耳から入る音が同じだからという理由が大きいのかもしれない。


あれ? でもじゃあ王子の言う『声が違うようだ』は、何と比べて違うと言ったんだろう?


「どういうこと?」

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