第6話
冒険者ギルド
「入団テスト?」
「はい。この街付近で冒険者をやるには、まず入団試験を受けてもらいます。」
受付のおばさんに説明してもらう。
「そんなのあるんだ。ちなみに他の街の冒険者ギルドはないの?」
「基本ありますが、ない場所もあります。」
「分かった。それで何をすればいい?」
「1週間以内に魔物を狩ってきてください。」
「えっ?それだけ?」
「はい。」
「魔物の指定とかは?」
「ないです。」
ーーーーーー
拍子抜けの冒険者ギルドだった。昼ぐらいに行ったから、そんなに人もいなかったし。
「ワン!!」
「また、オークを借りたいのか。あんな脂っこいお肉の何がいいんだか。」
「ワン。」
「ああ、そうだったな。盗賊達の武器を売りに行かないと。」
俺は最初にこの街を案内してくれた門番のところに行った。
「えっ!走り竜専門で預かってくれるところがあるのか。」
「ああ。そこで、走り竜を預けて安い宿に泊まるか。野宿する。これが普通だぞ。」
「なるほどな。ちなみに、いい武器屋ってどこにあるんだ?」
「ああ、それなら________」
それからも、色々話を聞いた。お礼に銀貨一枚払った。
金払はよくしろ。冒険者としての教訓だ。
ーーーーーー
「なんだ、お前盗賊団でも潰したのか?」
「運よく。」
「まあ、そこのウルフと一緒ならできなくもないか。」
「よく分かりましたね。」
「何年、冒険者を見続けていると思っている?」
ここの店主の筋肉ジジイは気難しい人で敬語で話さないといけないらしい。
その代わり、腕がいい
「それで、いくらぐらいになります?」
「金貨一枚じゃな。」
「安くありません?」
「武器だけの値段だ。防具は別のところで売れ。」
「だとしても、安いでしょ。」
値段の相場なんてわからないが、適当に吹っかけておく。
「代わりに、お主の剣を整備してやる。それに正しい整備方法も教えてやる。」
「なるほど、売った。」
「毎度あり。」
その後、武器の整備に必要なものを買わされた。銀貨3枚も払った。
その代わり、腕のいい防具屋を紹介された。かもにされてる気がする。
でも、このジジイが整備した剣は新品みたいに綺麗になっていた。
紹介された防具屋で防具を売ると、同じように防具の整備の方法を教える代わりに防具の値段は安くなった。
しかし、整備の方法を知れたし、その道具も買えたし、満足だ。
ーーーーーーーーーー
「冒険者の入団試験ではなるべく一番強い魔物を狩れか、、、。」
衛兵の人が言うには、入団試験で狩れた魔物の強さで入団後の扱いが変わってくるらしい。
ていううか、何を狩ればいいんだろうか。
「なるべく、強い魔物か。」
「ワン!」
「オークでもいいけどな。もうちょっと上を目指そう。」
「ワン?」
「オーガだ。」
「ワン。」
「大丈夫だって。一回しか戦ったことないけど。」
まあ、走って逃げたが。
「ワン、ワン!!」
「そんなに言わななくても、、、、。分かったよ。オークで我慢する。」
「ワン。」
その日のうちにオーク数匹狩って、冒険者ギルドに提出した。
この街では冒険者の基本を学びにきただけだし、別にいいが。
ーーーーーーーーーー
「おめでとうございます。ジン様は冒険者ギルドへ入団が決まりました。」
「どうも。ちなみにオークは入団試験の中ではどれくらいで?」
「最低ラインですね。ジン様ならもう少し上の魔物を狙えたのでは?」
「ああ。走り竜分の宿代が勿体無いからすぐ終わらせたかっただ。」
「なるほど。」
「ちなみに、ゴブリンを提出したらどうなってたんだ?」
「仮入団になってました。」
「仮入団?」
「はい。小さい依頼のみ融通されます。」
「なるほどな。今の俺にはどんな依頼がある?」
「この数枚ですかね。」
「薬草の採取しかないな。」
「最初ですから。」
「これから、積み上げていかないといけないのか。」
「はい。」
「とりあえず、明日からにするよ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます