美術
美術の時間。
わたしは美術、大好きやから、大阪の中学でも、美術の時間、いちばん好きかもしれへん。
あとは音楽とか体育とか。
「教科書の中で、いちばん好きな絵を模写しますよ~」
って、美術の香絵先生は言う。
パラパラパラパラ
と、教科書をめくって、いろんな絵を見ていった。
なんでか知らんけど、わたしは、「牛乳を注ぐ女」っていう絵を模写しはじめていた。
牛乳、好きやからかもしれん。
絵を好きっていうより、牛乳のこと好きで、そやから、牛乳を描きたかったのかも。
香絵先生も、わたしの描いているところを、めっちゃ嬉しそうに、ながめている。
「もしかして、この絵、好きなの、香絵先生なんちゃうやろか?」
とも思った。
でも、香絵先生は、わたしの、デッサンしてるとこも、嬉しそうに見てくれていた。
自分の手を描くエンピツデッサンの時にも。
だから、香絵先生は、わたしの描く絵をきっと好きなんやろな~。
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