大阪

そして、今、新しく大阪の中学での生活も始まろうとしている。


転校初日、朝から体育館で、3年生の学年集会あった。


わたしは、特に何も言われてなく、3年2組になるってことだけを伝えられてたので、3年2組の教室前の廊下で、ひとりで、みんなの戻って来るのを待っていた。


しばらくして、静まり返った廊下で

タッタッタッタッタ~

ていう、小走りで走って来る足音、聞こえてきた。


「あんた、こんなとこで、何してんねんな~!あんたも体育館に来なあかんやんっ!」

って、女の先生は、わたしに向かって、廊下に響き渡る大声で、言っている。


「えっ?...体育館に行くとかって、特に何も聞いてなかったから...」


「あっ!そうやったん?...ごめん、ごめん...みんな待ってるから、はよ体育館、行こ!」


わたしは、先生のあとについて、体育館へと向かった。


「うわっ!やっぱり、先生も、めっちゃ大阪弁だ!...当たり前か...大阪なんだから...」

って思いながら。



先生に、体育館のステージの上で、転校のあいさつをするように言われた。


わたしは、ステージに上がった。

そして、みんなに、あいさつした。


「わたしは白熊亜弥奈です。どうぞよろしく」

って言ったけど、心のなかでは

「わたしは白熊亜弥奈やねん。どうぞよろしくしたってな~」

って、大阪弁で言っていた。大阪やから。


沖縄の話をしたら、みんなめっちゃ面白そうに聞いてくれている。

「ああ、やっぱり大阪の子らは、その子のオリジナルなネタを聞くの、好きなんやな~」

って思った。

そう感じた、わたしは、ステージで、沖縄の中学での、いろんなことを面白く話した。

沖縄でのいろんな想い出を。


先生方も、みんなも、面白そうに聞いてくれている。

わたしを呼びに来てくれた、担任の女の先生、山崎優奈先生も。


「沖縄では、『あやなっち』って呼ばれてました!よろしく!」って言って、転校のあいさつをしめくくった。


「よ~し、沖縄も良きところやったけども、大阪でも、みんなとやっていったるで~」

って、心のなかで大阪弁で思った。大阪やから。


わたしも、いつ、みんなといっしょに大阪弁でしゃべれるようになれるのかな?って思った。


まわりみんな大阪弁やから。

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