第25話 箱庭バーチャル錠の利用法
とりあえず、『箱庭バーチャル錠』を取得してみた僕。するとわかった事はこれ!
[箱庭バーチャル錠]
各代理管理者にのみつかえるバーチャル錠。箱庭外からでも使用可能。但しゲートキーパーから使用許可が必要。
使用方法 : 1・各扉代理管理者のステータスボードに、箱庭バーチャル錠をダウンロードする。
2・ダウンロードした後、スマートロックを解除をゲートキーパーから許可を貰うと、各代理者が管理している扉を召喚する事が出来る。
注意 : 各扉代理管理者のみ通行可能。また、どの扉が出現しても、いずれかの扉の代理管理者であれば利用可能。但し、時間回数制限有り。出現時間:半刻(1時間)。回数:各扉1日1回のみ。
これってかなり凄くない!⁉︎
制限はあるけど、今ジニー兄さんかカレン姉さんに許可与えたら、ドボルグさんの村に行けるんだよ!
そんな感じで、僕が興奮しながらみんなに説明したらね……
「例えば、今ジニーに頼んで箱庭バーチャル錠を使ってドボルグの村に俺も行けたとして。時間過ぎても、俺がまた箱庭バーチャル錠を使えば帰って来れるって事か?」
そう、ファストさんが気づいたように、僕もそれ考えてたんだ。すると、アルが補足情報をくれてね。
「勿論デス!各扉1日1回二、距離ヤ場所ハ関係アリマセンヨ!」
距離も場所も関係ないって!
うわぁ!使用方法が広がるね!
すると、黙って聞いていたキドさんとブラムさんが、代理管理者枠が空いてないか聞いてきたんだ。
調べてみると、今空いているのは海の箱庭の扉3人と温泉の箱庭の扉5人。
因みに温泉の箱庭の代理管理者権限はね……
[温泉の箱庭 代理管理者権限]
・泉質・温度・空調調整
・箱庭内浄化機能
・設備・備品マーケット
・簡易箱庭錬金(効能専用)
「なあ、クレイ?上2つはわかるが、下の2つがわからないんだが……」
そう質問してきたのは、やっぱりブラムさん。
ブラムさんお風呂好きだもんね。
調べてみたら……
・設備・備品マーケット
魔力対価にて設備・備品を召喚する
(浴室用品・脱衣場用品等)
・簡易箱庭錬金(効能専用)
温泉と薬草を調合し、目的の効能を生み出す。
「へえ、面白〜い!」
「クレイ!俺はこの箱庭の代理管理者登録を頼む」
ブラムさんが乗り気なのは、病気にも効く温泉が作れるって所なんだって。
でもマーケットも面白いんだよ!
ブラムさんにマーケットを押して貰ったらね……
【設備】
・魔導シャワー×5 MP50
・温泉蛇口×5 MP50
・サウナ&水風呂 MP100
【備品】
・桶&風呂椅子×5 MP20
・シャンプー・コンディショナー×3 MP15
・ボディソープ×3 MP10
・石鹸 ×5 MP5
・バスタオル×5 MP10
・男性用入浴セット×5 MP10
・女性用入浴セット×5 MP10
うわあ!これも凄いや!僕、サウナは無理だけど、大人のみんなは喜ぶんじゃないかな。
それに備品だって良いよね!ブラムさんのMPって……あ、150なんだ!毎日何か出していると、色々便利になるだろうね。
それより気になる入浴セット……。ゲートキーパービューで見てみたら、男性用の髭剃りやシェービングクリームまで入っているんだ!
女性用は更に凄い!化粧水・美容液・乳液まであるんだよ!うーん、この存在知ったら、お母さん達凄い事になりそう……
でもマーケットも凄いけど、温泉限定の箱庭錬金も面白そう!
だって、瘴気痘ポーションならぬ瘴気痘回復温泉も出来そうじゃない?滋養強壮温泉とか万病に効く温泉とかもね。
何気なく言った僕の呟きを聞いたブラムさん。すっかりヤル気を出していたよ。何ができるか、楽しみだね!
「クレイ、私は海の箱庭の代理管理者登録をお願いします」
キドさんは、もとより箱庭錬金にかなり興味があったんだって。まあ、自分の店で調味料関連扱うからって言うのが理由だけどね。
因みにチームゲートホンで奥さんのポーラさんにも聞いたら、ポーラさんも海の箱庭の代理管理者が良いんだって。仕入れが自分がやるならやりやすいっていってたからね。
うん、海の箱庭の代理管理者も増えたし、ライル兄さん達も助かるだろうなぁ。
そういえば、お父さん達にも聞いておかなくっちゃね。
「ゴ主人、早速使ッテミテハドウデスカ?」
待ちきれなくなったのか、アルが僕に声をかけてきたんだ。アルも理解はしているんだけど、実際にはみた事ないからだって。
それじゃあ、ええと、今ジニー兄さん達は……
箱庭バーチャルキーの画面で確認したら、フレック兄さんが到着していたよ!治った村の人も手伝って、瘴気痘ポーション配ったり、炊き出しの準備しているみたい。
うん、忙しそうだし、ドボルグさんの村に行くのは後にした方がいいね。
という事で、ブラムさんに集会所から出て、開拓村の方に歩いて行ってもらったんだ。
ある程度距離をとってもらって……
『ブラムさん、許可出したからステータスボード出してもらっても良い?』
『わかった』
ブラムさんは初ステータスボードにちょっと驚いていたけどね。ブラムさん曰く、他が灰色で表示されているのに対し『箱庭バーチャル錠』の文字だけは光っていたんだって。
そこをタップしてもらったら、ステータスボードにダウンロードが開始。終了後には、ステータスボードに鍵穴が出てきたみたい。
するとね、僕の左側の管理画面にこの指示が追加されたんだ。
・温泉の箱庭の扉 開放済み
バーチャル錠ロック ON/(OFF)
あ、バーチャル錠ロックをOFFにするといいのかな?
僕がOFFにしたら、ブラムさんの鍵穴に鍵が出現。ブラムさんに鍵を回して貰うと……
『成る程なぁ。こうなるのか』
そう次の瞬間、ブラムさんの姿はコモンルームの箱庭の回廊に映っていたんだ。
どうやらこのバーチャル錠を使うと、開いている時間は箱庭が使えなくなるんだって。直接呼び出した場所から、箱庭の扉に繋がるみたいだからね。
それで、箱庭の中に入っていた場合は、その間出れなくなるみたい。だからこそのチームゲートホンなんだって。あ、コレ言ったのはアルだよ。
更にブラムさんに色々試して貰った結果わかった事は……
・開いている間は箱庭に出入りができない事。
・規定の時間内であれば扉を閉めても、召喚した場所とコモンルームの箱庭の回廊が繋がっている事。
・箱庭バーチャル錠の鍵を閉めると、扉の状態が通常の箱庭に戻る事。
・箱庭バーチャル錠の鍵は、使い終わったら僕に戻ってくる事
って感じかな。僕の画面に『箱庭バーチャル錠キー』って項目が増えていたんだ。やっぱり鍵はゲートキーパーが持つんだね。
「ねえ、アル?もう新しい機能ないよね?」
ブラムさんにも戻って来て貰って、ファストさんにチームゲートホンで全員に説明をしてもらっている間に、僕は念の為アルに聞いてみたんだ。
「ソウデスネ……『箱庭ゲートウェイ』ハマダデスシ……ン?『箱庭ゲートコネクト』ハモウ少シ……?」
アル……?何気に色々喋っているけど……良いのかなぁ?どうやら僕には、まだまだ不思議な事がいっぱい待っているんだね。
因みに、夜になってドボルグさんの村も落ち着いた頃、フレック兄さん達にこの事伝えたらね。
『わかった。帰る頃使ってみるよ』
フレック兄さんはそう言っていたんだけどね。寝る前に気になったジニー兄さん、チームゲートホンで僕に許可をお願いして来たんだ。
僕はその頃眠っていたから、起こされたんだけど。寝ぼけてても許可を出したんだね。
次の日起きたら、ジニー兄さん一人こっちに戻って来ているんだもん!
「へへ!その顔が見たかった!」
みんなを驚かせたくて一足先に帰って来たジニー兄さん。でもね、その後チームゲートホンでフレック兄さん達にこってり怒られていたよ。
『勝手に動くな!ドボルグさん達が不思議に思うだろ!まだうちの村やクレイの事全部話したわけじゃないんだからな!』
朝からお怒りモードのフレック兄さん。あっちで色々苦労していたんだね。
うん、確かに誤魔化すの大変だったろうなぁ。
まあ、フレック兄さんが箱庭バーチャル錠を使って迎えに来た時、キドさんがジニー兄さんと一緒にドボルグさんの村に行ったからこれでなんとかなるかな。
でも、僕まで呼ばれるとは思ってなかったけどね。
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