若者
そうなった
彼らが
アイディール神国に
しかしアイディール神国のやり方をよく思っていなかった一人の若者に助けられて何の
涙を流しながら『これ以上この国の
昔の拙者のような立場の奴隷を優先して買いつけてできる限り奴隷達が幸せになれる主の元へ送り出す、そんなことをし続けていたが十分な食事を奴隷達に与えていたため奴隷商人一本だけではとても
それでも奴隷達へ最低限の食事しか与えないという選択は拙者にはできなかったため、夜は酒場の店主として店を切り
そんな生活を続けて三十年近くの時間が流れた頃、拙者は一人の若者と出会った。
『さっきは悪かったな、今一事情が分からなかったもんでな』
『ッ!? ――先ほど拙者を連れ去った
その若者はやる気のなさそうな目をしていたが、どこか拙者達の王を思わせる
『さて、突然の話で申し訳ないが俺はここから逃げた三人からの依頼でここまできた。
話を聞いてくれると嬉しい』
『ルイス達からですか、分かりました。聴きましょう』
そして明らかに多い金額を支払って奴隷の
拙者は思わず涙を流してしまい、若者――デュラン・ライオット様を困らせてしまったりしながらもなんとか見送ることができた。
それから小さくなっていくデュラン様の姿を目へ焼けつけて決意を新たにした後、拙者は酒場を開けるため城壁をよじ登ってドライ王国へと戻った。
――これは拙者が臣下としてデュラン様に仕えることになる二十年前の出来事である。
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ちなみに拙者の人を逃がしてくれた若者は拙者の人の代わりに処刑されました。
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