厄災の宝玉
https://kakuyomu.jp/users/kokubyouyamana/news/16817330666792302297
デュラン達はかつて
――どこに行ってもこうなるのかよ! と内心
ちなみにアリスとヘルトはそんなデュランのことをかっこいいと思いながらその体にしっかりと抱きついていました。……親子ですねぇ。
「……相変わらずスゲー人気だな剣神様? 本当のお前の性格を知ったらあいつら
「ルイスこそデュラン様をからかうんじゃないですわ!! 親しき仲にも礼儀ありですわ!!」
「ちぇっ、悪かったよ。ごめんなデュラン……」
「分かればいいですわ!!」
デュランはそんなルイス達の姿を見ながら本当にまだこいつら結婚してねぇの、これで? と思ったが。それに関しては本人達の問題なので思考を打ち切り。
近くで真新しい刀を見ながらニヤニヤしているヘルトの頭をなでてから屋敷の中へと入った。
「守天いるか~~、いなくても勝手に入るけど」
「勝手に入るのは
すっぴんを
「へぇ、だったら庭の方で
「少しだけですからね、デュラン殿」
https://kakuyomu.jp/users/kokubyouyamana/news/16817330666564027080
デュランは守天とそんな会話を交わしつつも相手の実力をしっかりと見極め、油断すれば負けかねないことを悟って笑みを浮べながら庭まで来ると天晴の
そして守天がデュラン目がけて振り下ろしてきた
「やっぱり強い奴との闘いは楽しいなぁ――なあ守天ッ!!」
「……我は楽しいなんて思う余裕はないです、やっぱり強すぎでしょうデュラン殿。ついていくので精一杯ですよ」
守天はそんなことを口では言いつつもその顔は満面の笑みであり、この模擬戦を楽しんでいるのは明らかだった。
今度は守天が金棒を振るって
お返しに魔力を乗せてないただの飛ぶ斬撃を守天へと放ってみると、再び衝撃波を放って相殺されたが。
舞い上がった
「やっぱり速いッ!!」
「そう言うお前は
しかしその全てを紙一重で受け流し、回避して見せた守天の技量にデュランは正直舌を
なので少し本気を出し。金棒を
「本当に強くなったな守天、もうアリスは接近戦じゃ勝てないかもな!!」
「ちょっ、余計なことは言わないでくだせぇ!! アリスのあの一撃は今だに我のトラウマなんですから!! 後ろを見てくだせぇ、アリスがスゲぇ顔してますから!!!」
「うんっ? 確かに可愛い顔だが、それがどうかしたか??」
「デュラン殿は相変わらずアリスに激甘ですなぁっ!??」
そんな会話を交わしながらも模擬戦を続けていると後ろの方からヘルトと知らない誰かの言い争いが聞こえてきたため、お互いに動きを止めて顔を見合わせると。言い争いが聞こえる方へと歩き出した。
着いてみるとヘルトと知らない女の子がアリスと知らない女性(恐らく守天の奥さんである青葉さんだろう)にそれぞれ体を押さえられながら言い争っていた。
もう一人の子供は恐らく守天の子供だろうと思って隣を見てみると頭を抱えていたため、どうやら間違いないようだ。
https://kakuyomu.jp/users/kokubyouyamana/news/16817330666792409479
「――だからッ! 剣神だかなんだか知らないけど私のパパの方が強いの!! 貴方の父親なんかすぐけちょんけちょんに
「――最強の剣士である剣神を知らないなんて君の方こそ田舎者じゃないか! 父上はそのパパもいる戦場で無双したんだぞ!!! 私の父上の方が絶対に強いもんね!!!」
「まあまあヘルト、相手は女の子だしここで終わりにしましょう。大人げないわよ」
「
「「――絶対にイヤッ!!!」」」
アリスと青葉さんが説得しても
「ヘルト、アリスの言うとおり大人げないぞ。相手は女の子なんだからここは
「だって、守天おじさんよりも父上の方が弱いだなんて言うから……」
「いや、実際に単純な力に限れば守天の方が上だからな。そう考えると確かに守天の方が強いかも知れないぞ?」
「だって、だって! 父上は最強だもん!! 弱くないもん!!! ――うわああぁぁぁんッ!!!!」
デュランはそう言ってなんとかこの場を治めようとしたが、逆効果だったようでヘルトは涙目になり。焦るデュランの前で泣き出してしまった。
後ろの方からも泣き声が聞こえてきたため向こうも説得に失敗したようだと判断し、とにかく離れた方がいいと空へと飛び出した。
そのまましばらくヘルトと二人で空中散歩をしてなんとか落ち着かせることが出来たが、これでは守天の屋敷に泊まることは出来ないと。青葉さんへ挨拶してから大江山を下山した。
そしてデュランは料理だけを守天に届けてもらい、大江山の
何故なら守天達鬼人族がかつて恐れた乱神、酒呑童子が復活しようとしていたのだから。
その
https://kakuyomu.jp/users/kokubyouyamana/news/16817330666792334280
「なんなのよパパもママも!! あっちの肩を持つなんて!! パパよりも強い人なんている訳ないじゃない!!
それもあの弱っちい人族だなんて!!! みんなどうかしてるわ!!!!」
そう言いながら杏香は鬼人族特有の怪力で遺跡の一部を破壊した。
そうすると破壊した遺跡の中から水晶玉のような者が出てきたため、興味を持ってそれを持ち上げてみた。
https://kakuyomu.jp/users/kokubyouyamana/news/16817330666792466353
「何かしらこれ、水晶玉??」
『――こんな
「えっ――イヤアアアアアアアアッッッ!!!!」
杏香は水晶玉から声がしたかと思えば自分の中へ何かが入ってこようとするのを感じ取り、悲鳴を上げながら水晶玉を投げ捨てようとしたが。
手の平に吸い付いているかのように離れず、そのまま心を完全に支配されてしまった。
「ふむ、小娘にしては中々の肉体だな。どれどれ、少し記憶を
……なるほどな、
そうつぶやいた酒呑童子は邪悪な笑みを浮べながらその場から姿を消したかと思えば守天の屋敷の前に現れ、その拳で入り口を破壊した。
「守天とやらは出てこい! 娘の命が
そして守天の肉体を手に入れるため、そのまま娘である杏香の命を人質にして行動を開始するのだった。
――長い夜が、始まろうとしていた。
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