吸血の姫
新生活
「ウォォォォ!!!」
「遅い」
「ふっ!」
メキャ!
俺の蹴りをもろに喰らった大鬼オーガは顎だけでなく頭もろとも吹き飛ぶ。
「ちっ、汚ねぇ」
頰を掠った血を袖で拭いながら呟く。
龍さんが倒されてから半年ほど経った。
俺は日々鍛錬をしている。
一番は人間の姿になれることだろう。いくら龍に転生したとはいえ俺も元はと言えば人間だ。そんな俺にとって手足があるのはとても助かる。
人間としての俺の姿は、前世とは違い中性、どちらかといえば女性寄りの顔になっている。けれども性別はない。
しかも、人間になったことで人間ができることがいくらかできるようになったのだ。その中でとても助かるのがステータス確認。これは、自分のレベルや使える魔法、残り体力などが確認できるというものだ。ちなみに俺のステータスは
種族名
個体名 ———
レベル37
称号 『龍』、『水龍』、『黒碧龍』、『暴君』、
技能 水魔法レベル1 闇魔法レベル1
見切り 威圧 感覚向上
HP 10000/10000
SP 10000 /10000
MP 10000/10000
となっている。正直これがどのくらいなのかはわからないがおそらく
魔法もおそらく二つほど使えるのだろうが、何せ魔力すらよく分かっていないため全く使えない
誰かに教えを乞えばいいのだが龍さんのいない今、そんな奴は1人もいい。
けれども他の技能は使える。例えば見切り。
敵のどこが弱点なのか、どのくらいの攻撃で倒れるのかが感覚的にわかるというものだ。
そんな俺は、龍さんが倒れたあと、この森でずっと魔物と戦っている。龍さんを進化の媒介にしたためか少しこの世界の知識が頭に入っている。
ここは”ナーガの大森林”名前にもある通りここで一番強いのは龍さんだった。そんな龍さんから溢れた魔力で魔物が発生するらしい。俺もそんな感じだろう。
そんなことからこの大森林を歩き回りいろいろな魔物を倒しているのだが、この森とても広い。
森は俺の住んでいた洞窟を中心に円状になっており、その半径はおよそ100km。
とは言っても、龍さんの魔物によって魔窟になっているのは70kmあたりまででそれよりも森の外側に行くと何やら人間の施設がある。
そう、人間だ。
俺は試してみることにした。
俺の力がどのくらいなのかを。この世界の人間の平均的な強さを。
———。
、、助けて、。
誰か、。
助けてよぉ、、。
人間なんて
ダイキライダッ、、!
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