第38話 (閑話)テツジロウ
テツに出会い、
まあ、
今からテツジロウと出会った頃の昔話を少し語ろうと思う。良ければ神の
「うおーッ!? 大きいなぁ、お主。何を食ったらそんなに大きくなるのだ?」
「のう、お主。見上げすぎて首が疲れたのだ。少し縮んでもらえぬか?」
などと言い出したのには
「うおおーッ! お主、男前じゃなっ!! さぞかし女を食い物にしてきたであろう」
だったので思わず殴ってしまったのは仕方ない事だろうと今でも思っておる。
「痛いではないかっ!」
とかほざいていたが
「それで、そなたの名は何という? 何用があってここに来たのだ?」
「おう! そうだった、そうだった! 肝心な事を言ってなかったな。
「フム、名はテツジロウか。神についてというが、
「何と、この世界では神が本当に顕現しているのか!?」
「そなたの居った異世界では神は顕現しておらぬのか?」
「いせかい? おう、そうか!
とまあこのような会話をしたのだが、それからテツジロウは
「久しいな、地竜神よ」
「うむ、八年振りか? それで今回は何用があって来たのだ」
「いや、ウチの家臣どもがこの地を開拓せよと煩くてな。拙者はこの地は神が居る故に開拓などはできんと言ったのだが信じぬのでな。こうして連れてきたのだ。それでだ、地竜神よ。契約を結ばぬか?」
テツジロウは
まあ、それはテツとの新たな契りが出来たので不問とする事にしたのだが、
そうそう、
誰にも言っておらぬが、実はテツジロウはまだ生きている。今は違う大陸に渡り旅をしている。契約者の居場所は
フフフ、テツジロウとテツがやがて出会うであろう時が今から楽しみなのだ。
とまあこのような話だったのだが……
何だ、居眠りをしておるのか? フム、昔話は退屈であったか? まあ良い、まあ良い。これからテツの活躍を見守ってやってくれ。
さて、また語りたい事が出来たならば語らせて貰うとしよう。その時にはそなた達が居眠りせぬように面白く語れるようになっておくのでな……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます