第28話 涙の最終回
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何故、その教会にレイが来ているのか解らなかったが、
僕は、その教会に向かって走って行った。
教会の前には多くの人達が、
祝福をするかの様に集まっていた。
………何、結婚式でもやってるの?……と想っていた所に
教会の扉が開けられた。
扉が開いて出てきたレイは、偽りの花嫁だった。
頬をこわばらせ、僕の方向をチラッと見た。
これは、レイの結婚式か!
レイは、他の男と結婚するのか?!
と、想った時に、またもや、大粒の涙が溢れ出した。
泣きながらレイのところに向かって行った。
花吹雪舞う道で転げてしまったが、僕は転げながらも歩き続けた。
そして、やっとの想いでレイの側に行った。
「レイ!」と、大声で叫んだ。
だが、レイは・・・・・・
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何も表情を変える事も無く、レイは、僕に聞いてきた
「貴方はどちら様ですか?初めてお会いするのですが!」
と。
レイの記憶は消されていたのだ!
僕は、これからどうすれば良いのか?
僕は、本当の玉手箱が欲しくなった。
記憶を取り戻す玉手箱では無く、いっぺんに歳を取る本物の玉手箱が、・・・・
完
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