第18話決闘 ガンリュ島

19


「その試合を見た国王が、本当にビックリして言ったのです。

『君は本当に強い!そんな剣筋見た事も無い。

君ならペスタに勝てるかも知れない』

と、言うのです。

僕は聞いたのです。

『この中でペスタと稽古した人はいるのですか?』

と、すると国王は

『誰も稽古などした事は無いし戦った事も無い』

と言うんです。

僕は訊ねたのです

『だとしたら、何故ペスタが強いと考えているんですか?』

と、すると国王が、

『見るからに強そうだし、睨まれると怖い、誰も近づけない』

と、言うのです。

僕は、聞いたのです

『ペスタってどんな風貌ですか?』と、


『それは、私の口からは言えない。一度会って見ると判る』

と、国王が言ったので、

『だから会って、果たし合いをしたいのです』と、

僕は強く国王に言ったのです。


そう言う経緯で、ペスタとの果たし合いになったのですが、

これからが面白いのです」


「どんなふうに、面白いの?」

と、興味深々のみどりである。


だが、私は此処ですんなりと話をしては、話の値打ちが下がる

ここは、話を盛り上げる為に、間を置く事にした。


私は、おトイレに行く事にした。

別だん模様した訳でも無いが、未来のハバカリが見たかっただけである。


ハバカリを見ると、済むと自然と水が流れ出す仕組みになっているみたいだ。

何故、流れるか解ら無いが、ビックリした。


ハバカリから帰って来ると、みどりは四角物に向かって話をしている。

一体何をしているのだろうか?


みどりは、話が終わったのか?

私の顔を見て微笑んで見せた。


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「次の話を聞かせて♫ 、待っていたのよ。」

と、言葉が弾んでいる。


私は、そこに置いてあった、おしぼりで手を拭きながら、椅子に

腰をおろして、酒をおちょこに注ぎ、一口で飲んだ後、


「先ずは、私は、『国王にペスタに果たし状を書く様に』お願いしたのです。国王は側近の者に命じ、直ぐに果し状を作成したのです。

そして、それを、私には解らないのですが、何かで送ったみたいです。」


「LINEかメールね。その星でもあるんだわ。きっと」


と、みどりは意味不明な言葉を呟いた。

私はその言葉に構わずに話を続けた。


「側近の者が、国王に告げたのです。

『ペスタから返信が届きました。』

と言って、何かを国王に見せたのです。

私には理解出来ないのですが、手紙でしょうか?

すると国王が云うには、

『ペスタは、果たし合いに応じ、場所はガンリュ島だ。

明日の午後1時だ。』

と、書いてあったみたいで、私に言うのです。」


「巌流島?聞いた事あるわね。・・・確か・・宮本武蔵が

戦った島でしょ!」


「そうですが、彼方は巌流島!こちらはガンリュ島です。

似ているけど違う場所です。

まあ、そんな事はどうでもいいのでですが、私は決闘が決まった事に武者震いがしてきたのです。

レイが心配そうに、私の腕を抱え込む様に迫ってきたのです。


でもここでは、無理と想っていたのです。」


「何が無理なのよ!それからどうしたの?」

と、みどりは何故か怒る様に言った。


「それから、私は国王に案内されて、お城の中にあるお部屋に招待されたのです。その部屋の中は綺麗に掃除されていました。

畳は無く、日本とはまるで違う様相でした。」


「レイさんは、何処にいたの?一緒の部屋に居たの?」


「レイは国王の元にいました。私一人で明日の決闘の事を考えていました。瞑想しその闘い方を考えていたのです。」


「なるほど、イメージトレイニングね。所で、その時の時刻は何時だったの?それと、その星の時間ってどんな風に進むの?

さっき、可笑しな事言っていたね

しんちゃんとレイさんが一緒にいたのは一か月だったのに、

この星では一晩だったと、時間の進み方が全く違う。

どうだったの?」






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