推しが先輩だった。

サブスクウサギ

第1話流れ星

その時、彼女は流れ星みたいに現れた。

俺の名前は葛西佑樹、皆がオタクと言われて。

出てくるイメージのオタクその物だ、そんな俺は今日、推しのアイドルラブパレットのライブに来ている。


見渡すかぎりの人だ。何時もはこんなに人が居ると嫌になるが、推しに会えるのだ、これくらいの試練特に気いならない。


そんな事を考えて、入場待ちの列に並んで居ると。

スマホがなった見ると、こちらの都合で開演時間を延長させていただきます大変申し訳ございませんとメールが流れてきた。


何の都合かわ勿論分かるはずもなく。

ただ時間が余ったしかし、ここは俺の地元 時間を潰す方法などいくらでも思い付く。


時間は昼時、とりあえず昼飯を食べようと思い町の方に歩き始めた。

時間が伸びるのは少し残念だが、まぁ昼飯の時間が出来て完璧の状態で会えると考えれば悪くはない。

後は無事に開催される事を願うばかりだ。そんな事を考えて、昼飯を食べる所を探して居ると、人とぶつかった。

(イタタタ)


(あ すいませんー)


(いえいえこちらこそ)


(てぇ貴方はもしかして)


( もももしかして)

今俺の頭の中は、ゴチャゴチャだ何故なら俺の眼の前に居る今ぶつかった相手は、推しのアイドル一宮 空であるから


(すいません、怪我は無いですか)

言って来た、大丈夫ですと伝ようと思ったらそれを聞かずに。彼女は俺の着いるTシャツを見て、(あ~あそれラブパレットのライブTシャツだー)と言って来たのだ。


(私ラブパレットのメンバーなんだよ)


(はい 知ってます)


(何で分かったの エスパー?)


(あ~あの)


(どうしたのー)


(ライブ)


(ライブ?)


(ライブどうしたんですか?)


(あー逃げてきた)


(逃げてきた来たー)


(そうだよ☆)まるで当たり前かの様に言って来た。

(疲れたんだよね~)


(そうなんですか)


(君はここらへんの人)


(まぁはい)


(ならさぁこの街のオススメスポット教えて)



(くわせふじこ)


今また俺の頭がまた、混乱したそして気持ち悪い、言葉にならない言葉を話していた。

(何それ面白い)


(それは良いてこと?)


(分かりました直ぐにライブに戻って下さいね)


(俺楽しみにしてますから)


(はーい)

そうして俺は多少の罪悪感はありつつも、推しの、ガイドをすることになった。

(いや〜楽しみだな)


(あ そう言えば君の名前聞いて無かったなー)


(葛西 佑樹です)


(葛西 佑樹長いから佑樹で良いよね)


(私のことは何て呼ぶ?)


(じゃあ空さんで)


(え〜よそよそしい)


(よそよそしいと言われても)


(じゃあ宮ちいて呼んでよ)


(すいません勘弁して下さい)


(ちぇーつまんない)


(はは)

彼女の笑顔はステージの上での笑顔よりも少し、幼く見えた。

(そこが改札です)

(ほーい)

とりあえず無難に、 観光地で有名の島に行く事にした。

人がいる所だとかえって目立たないと思ったからだ。

改札を通てホームに出ると、間もなくクリーム色の車体の電車が来た。

来た電車に乗り込んで、運転席が見える席が空いていたので二人で座った。

しばらく、無言で座って居ると、空が話し始めた。

(私久しぶりに旅行したかも)


(そうなんですか)


(うん何かと忙しいくてね)

確かに忙しいだろう、子供の頃から芸能界にいて。

そして最近はグループの絶対的センターやら女優業やらのいわゆる二刀流だ。

しかもそんな過酷な事を、俺とそんなに歳ね変わらない彼女がやっている。

そりゃ仕事でも、逃げ出したくなるだろうな何て考えていると電車は目的の駅に付いた。

(うーんいい天気)


(そうですね)


(行こうか!)

そう言うと、空は先を歩き始めた。

(待って下さい)


駅から歩いて10 分くらいで、有名な島に行く橋に付いた。

歩きながら、改めてお互いの事を話し始めた。


(私高校入ってから仕事が忙しくて青春ぽい事して無いな)


(佑樹は?)


(僕実は通信の高校でそんなに青春らしい事は)


(何て高校?)


(星岸学園です)


(えー私もだよ)


(はーあー)

何と言う事だ、今日3度目の脳破壊、なんと先輩後輩の関係だ。

こんなのアニメの世界でしか、聞いた事がない。

(....)

(もしもし後輩君)


(後輩君ー)


(うんだって後輩でしょ)


(あれーもしかして違った)


(いや〜後輩です)


(今から君は後輩君だ)


(それで良いです)


(ヤッター)

何がヤッターなのかは、全く分から無いなが、まぁ推しの笑顔が間近で見れてるから分から無くてもこの際どうでもいい。

そんな会話をして居ると、橋の終わりが見えてきた。

(うあーすごい)

そう言った空の目線の先には立派な鳥居が見えた。

(鳥居すごいね)


(そうですね)


(後輩君行こうよ)


(あ はい)

空はまるで、歩き慣れているかのようにシャンシャンと足を動かして前に進んでいた。

それに遅れない様に俺も足を動かした。

(空さん早い)


(アハハ早いて言っても後輩君付いて来てるじゃん)


(後輩君ナイス)


( ナイスじゃないですよ)


(アハハごめんごめん)


(ほらでも鳥居くぐったよ)


(ほんとだ)


(アハハやっぱ面白い)


(あタコセン食べる♪)


(名物ですもんね)


(タコセン タコセン)


(ハハハ)


(じゃあ行こー後輩君)


(はい)


少し歩くと、空が食べたがっていたタコセンの店があった。


(あった!)


(後輩君御馳走して上げよう)


(えそんな悪いですよ)


(良いて事)


(付きあわせて悪いしそれに私以外に稼いでるんだよ)


確かに空の言うとりだここは、お言葉に甘えさせてもらおう。


(すいません御馳走になります)


(ハハハ良いて事よ)

そう言って空は券売機で二人分の食券を買って列に並んだ。

俺は店の外で待つ事にした、少し経って空が店から出てきた。

(いや〜お待たせしました)


(すいません)


(良いから食べようぜ)


(はい頂きます)


(どうぞ〜)

そお言うと空は、旨そにほおばっていた。

(ほいしい)


(美味しですね)

そんな事を言いつつ、歩き始めると門が見えた。その門をさらに上に登ると目的の神社がある。

(ほうはい君はいほぶほう)

頼むから、食べるか喋るかどっちかにして欲しい。

(大丈夫ですけど危ないからゆっくり行きましょう)

(ふぁかった)

そう言って、空はタコセンを食べながら、階段を登り始めた。

階段を登ていると、マイナスイオンとやらがとても心地いい。

10分くらい登ると、目の前に本殿が。

(いや〜登ったね)


(そうですね)


( お参りしようよー)


(はい)

列に並ぶ事にした。

しばらく並んで居ると、自分たちの順番が近づいて来た。

(後輩君何円出したら良いのかな?)


(確かにご縁があります様にて5円のはずです)


(そうなの面白いダジャレじゃん)


(ハハハー辞めてよ後輩君)


(僕が言った分けじゃありませんよ)

そんな会話をして居ると、自分たちの順番が回ってきた。

お互いに、財布から5円玉を出して、賽銭箱に入れて十秒ほど手合わせた 。

拝み終わり参道を降って居ると、空が話しかけて来た。

(後輩君 ここの神社縁結びだよ狙った笑)

(ねね 狙ってないですよ)

そうだ、ここがそう言う神社て事をすっかり忘れていた。

(本当かな?)


(本当です)


(じゃー信じるね)

そんな会話をしながら、下に降りた。

そして、楽しかった時間は、あっという間に、過ぎて行った、ライブ会場の最寄り駅に帰ってきた。

(久しぶりに、楽しかった)


(僕も、楽しかったです)


(ふふふ)


(後輩君、好き)

余りにも、突然の事に、思わず変な声が出た。

(え)


(ライブ、楽しんでね)

彼女は楽しそうに、ライブ会場の方に走って行った。

その後の、ライブは凄く良かった。

ステージの、上で歌う彼女は、1時間前まで、一緒にいた人とは思えな無かった。

そして、ライブから一週間後、あるニュースを目にする。

一宮 空結婚、相手は、有名バンドマン、お付き合いは、1年前から。


がく然とした、何時もなら祝福出来ると思う、だが彼女は俺に、好きと言ってくれたのだ。

余りにも、ショックだったが、まぁいつまでも、落ち込む分けにも、いかない、気分を直すために、趣味の料理をすることにした。

俺は料理が大好きだ、しかし良く見ると、家の包丁が刃こぼれしていた。

俺は、重い腰を上げて、包丁を買いに行った。

そう、良く切れる包丁を....。

俺は、何が有っても宮ちいが.....好きだ。

































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推しが先輩だった。 サブスクウサギ @tqad

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