お題「制作について」    S.akuma様&しゅがー様

これは似たような内容になりそうなので一つにまとめます。

正確には

「研磨人になるまで」S.akuma塗装 凶様

「私はこう作品に向き合っている!」しゅがー様

・・・・というお題でした。


「研磨人」というのは私が作った造語です。

本業であるアクセサリー制作において私が重視しているのが「研磨」です。

エポキシレジン、ハイブリッドオパール、スタビライズドウッドなどを磨き上げて販売しています。

・・・・とは言っても「研磨」という方法に行き着いたのは去年の秋ごろで、やっと一年になるくらいの素人です。「研磨職人」という理想の肩書きを手に入れるまでは「研磨人」がいいかな、と思って使っています。

「研磨人になるまで」・・・・最初はUVレジンを使ってモールドで成形し、パーツを取り付けて完成させていたんですが似た商品が多い。特に量販されているモールドを使えば色を変えようが封入物を使おうが、同じモールドを使用している方にはすぐ分かってしまう。さらに透明感が売りのUVレジンも気泡を抜くのに手間が掛かる。気泡が残れば濁った印象になる。表面近くの気泡は商品の割れに繋がりやすい。

それを解決してくれたのが「エポキシレジン」と「研磨」でした。

UVレジンより100gあたりの単価も安く、ほとんど気泡が発生しない。これを好きな形に削り出して研磨することによっていろんな問題が解決しました。

UVレジンは濃い色、不透明色が硬化せずに数ヶ月後滲み出してしまう。毒性もありキッチングッズは作れない。モールドを使わずにブロック状のものを削り出すことで他の作家さんと被るということも回避。これらのことに関してはほぼストレスも無くなりました。


ただ、研磨に時間が掛かる。

ペンダントトップ一つを磨き上げるのにおよそ3日くらい掛かります。

荒く削り出したものを滑らかに整え、13段階ほど紙やすりで研磨します。

仕上げにコンパウンドで磨いて完成なんですが、詰めて研磨すると指を痛めます。

3日磨いて2日休む、というとんでもないローテーション。

挙句の果てには今年の酷暑で体調を崩し、2ヶ月近く制作スピードが今までの10分の1にまで落ちました。

体調が多少悪くても研磨はできないことないんですが、いかんせん磨き残しを凝視しながらの作業なので失敗する確率が高くなります。失敗すると再研磨になり、どんどん小さくなってしまうという恐ろしい結果に・・・・


「作品と向き合う」というのは表現が難しいですね。

私が作るものはあくまで消費される「商品」なので(「作品」というと鑑賞用のイメージが強い)、ことオーダー品に関しては私自身が「手放すのは惜しい」と思えるものを作れるように頑張っています。

モチーフがあってそれに物語性を持たせること。丁寧に磨き上げて気に入ってもらうこと。出来うる限り引っ掛かりや「着脱がしにくい」というストレスを感じさせないこと。シンプルで年齢・服装を選ばないこと。

それが本業「工房 睡雅」の理想であり、私が作るものと向き合う時の理念であると思っています。


※S.akuma塗装 凶氏・・・・通称サクさん。「聖飢魔II」信者であり正義漢。私のフォロワーさんの中では古株であり、雑貨の嗜好が酷似している。

※しゅがー氏・・・・貞さん大好き心優しき姐御肌。フォロワーさんが多いにも関わらず睡雅にも構ってくれる貴重な御方。

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