詩 『扉』

一乗寺 遥

いつからそうなのか これからの…

いまはもう閉じてしまった

長い間開いていたこの扉 

幾度となく通り続けた


よもや閉じるとはつゆも思わなかった

どうしたら開くのかわからない


ただいたずらに扉の前に来ては 

いつともしれないその日をまっている


閉じる理由がわからないのに

開く理由もわかるはずがない


私にわかるのはただ

今は閉じられているということだけである


終り


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詩 『扉』 一乗寺 遥 @yoichijoji56

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