第4話 物語のイベントを起こす方法

物語でこういうイベントを起こしたいのに、どうすれば起こるのか分からない。恋愛とか友情ってどうしたら発生するの?どうしたら心が折れるきっかけを作れるの?そう悩める創作者たちへ。


イベントが起こるのは、地続きな時間軸で蓄積があって現れることがほとんどですよね。その水面下で進行する何かだけだと想像がつかないですよね。世界と、人と人の性格による相互作用、それと描きたいテーマを結びつけるなどの関連性が必要になると思います。


例えば、不器用な女の子と遊び人の男の子に純愛が芽生える話。不器用な女の子は人間不信か、或いは恋愛に興味がないか、男性が嫌なのかもしれません。その、どれに当たるのかをキャラを想像しながら考えましょう。ここでは人間不信にしましょう。そして、遊び人の男の子は、寂しさを紛らわすためなのか、女の子がただ好きなのか、遊び感覚なのか等を考えてみましょう。ここでは寂しさを紛らわすために遊んでいるということにします。これで、純愛というイベントを起こす前に、それぞれが抱いている恋愛へのイメージや問題点を作れましたね。


次は、その2人がどうしてそのような考え方になったのかという過去やきっかけを考えます。女の子の人間不信は、生まれてからずっとというのはなかなかないと思います。保護者に問題がある場合や、幼少期の友人に酷い扱いをされたという場合でも、それは生まれつきの振る舞いではなく、そういう過去のきっかけがあるということになります。また、ある時親友や大切な人に裏切られたとかもあるかもしれません。本当は人を信じたいのか。信じているけど信じない方が都合がいいのか。色々キャラの性格に応じて考えてみましょう。ここでは、この女の子は保護者が厳しく、欲しいものをアピールしても貰えなかったり、甘えさせてもらえなかったりしたということにします。そこから、他の人との愛情のやり取りが上手くいかないということも想像できると思います。元々の性格の核に、色々な環境で育ったことによる要素が付いてきてキャラはできます。それをイメージしましょう。


同様に遊び人の男の子は、中々理想の好きな女の子に出会えず、不安を抱えながら複数人と恋愛をしたけれど傷付くだけで、周りからも悪く思われて不貞腐れているという設定にします。


そしてこの2人に純愛が生まれるには、どうすればいいか。ここでは、問題を克服しましょう。(ここでは純愛なので克服になりますが、何か衝突を起こしたい場合は逆に問題を起こしましょう)

遊び人の男の子は持ち前の明るくふざけたコミュニケーション能力で、女の子に話しかけます。男の子は女の子が心を閉ざしていることに気付き、優しく声をかけます。そうして、女の子は最初警戒していましたが、彼とコミュニケーションをとることになります。そこから、女の子も寂しかったということに男の子は気付きます。そして、女の子も同時に彼の寂しさに気付きます。そうしてお互いが対話を重ねていくうちに、深い関係になっていることに気づき、どんな相手も受け止めたい、愛したい。なんでもできる気がする。今の自分が好き。初めて変われた。救いになったという感情が芽生えます。純愛の完成です。


そこからは、すれ違ったり、告白して初めてでドキドキして逃げてしまったりなど、皆さんの好きな性癖を書きましょう。






























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アイデアを生み出す方法 歌方叶音 @sc0o0cs

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