第19話運命の選択肢は選べない
こうなりゃ他のやつも気になるだろう。残るはコイン、刀、そしてUSB。好奇心は留まることを知らず、とりあえず左から、つまりコインから説明書を読んでみる。
「このコインは、なんというか、本当に運が良いと強い能力を持っている。これでさえギャンブルというわけだ。全く笑えるよ」
見た目はただの金貨と何も違わない。一体どんな能力があるのやら。
「コイツはこの先の運命、少し先の選択肢を2つに限定する。最善の道か最悪の道かしかない。例えば、お前が迷路に迷い込んでしまったとする。右、左、真ん中。3つか2つの選択肢が何十個も出てくるような状況。そんな時コレをコイントスの要領でやると、1発で抜け出せるか、3択と2択全部外すかだけになる。一回外してそのあと全部当たるみたいなのはない。逆も然りだ」
おい待て「コイントスの要領」辺り読んでる途中でやっちゃったぞ!コインはもう机に落ちてしまった。
「ちなみに表が良い方で裏が悪い方だ」
どっちが表か確認しようとした時、コインが手から滑り落ち、テーブルの向こう側へと転がる。拾いに行こうとした瞬間。
「痛っったぁ!」
テーブルの脚に小指がどストライク!
痛みに悶えピョンピョン跳ねたところを、拾い忘れた袋でもう片方の足を滑らせ頭と床がランデヴー! どっちの目が出たかなんて確認しなくても明らかだった。
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