マッサージ&耳かき
「ふぅー」
とんとんとヒカリちゃんが肩を叩いている。
「ヒカリちゃん、肩凝ったの?」
「そうなんですよね……。最近、余計に酷くなった気がします……」
ボクの目線がチラッと胸に行く。その豊満な胸が、肩たたきと共に悩ましげに揺れている。
多分、胸のせいだな……。いや、絶対そうだ。
「ボクがマッサージしてあげようか?」
「え? いいんですか!?」
「うん! よく父さんと母さんのガチガチの肩を揉んでたからね。結構、自信あるんだ!」
「ではお願いします! わくわく!」
ヒカリちゃんがボクに背を向けたので、肩を触ってみる。
「うわぁ、すごいカッチカッチだよ、ヒカリちゃん!」
「や、やっぱりそうですか……」
「これはちょっと本気でほぐしにかからないと……」
ボクは指先に力を込める。
「ひゃあん///」
ヒカリちゃんの
「だ、大丈夫!?」
ボクはマッサージを中止する。
「や、やめないでくださぁい……」
「う、うん……」
再びボクは指先に力を込める。
「いやっ………ふっ……あっ」
「ほ、ほんとに大丈夫?」
「や、やめないでぇ……もっとして欲しいですぅ……」
ヒカリちゃんがこちらを向いて、とろけ顔で
その顔があまりに
「じゃあ、遠慮なく……」
ボクは容赦なく、彼女の肩を揉みしだく。
「あん……ふっ……いやっ……ああっ」
なぜだろう……。ただのマッサージなのにとてつもなく、
「も、もう……らめぇ」
揉みほぐしていると、ヒカリちゃんがへたりこんでしまった。
「うん、オッケー。肩の調子はどうかな?」
「おッおッお!? おー! すっごい軽くなりましたー!」
ヒカリちゃんが腕をぐるぐると回す。
「よかったー! また肩が凝ったらいつでも言ってね!」
「これ、癖になっちゃいそうですね……」
♢
ヒカリちゃんが正座をして、ポンポンと自分の太ももを叩く。
「さっきのお返しに耳掃除をしてあげますね!」
「い、いや……悪いよ?」
「遠慮せずに、さぁさぁ!」
ヒカリちゃんに押し切られ、ボクはひざ枕をする。
頭がヒカリちゃんの柔らかい太ももと、いい匂いに包まれる。
あっ、これ気持ちいい……かも。
「では始めますね……」
「うっ……」
耳元でそう
「ふふっ、私も耳よわよわなんですけど、ナギサ君の耳もよわよわなんですね……」
「み、耳元で囁かないでぇ……」
「ふふっ、可愛い。ナギサ君、ふー♡」
「────!?!?」
耳にフーッと息を吹きかけられた。鼓膜から刺激が背筋まで伝わり、全身がゾワゾワとする。
「ひ、ヒカリちゃん……」
「では、耳掃除始めますね〜(ううっ、ナギサ君のとろけ顔、ゾクゾクしますね……)」
耳かきと綿棒で耳の中を、ゆっくりと丁寧にお掃除される。
「〜♪」
ヒカリちゃんは鼻歌を口ずさみながら、上機嫌で作業に
耳には迷走神経という身体がリラックスするという神経が通っている。
「…………」
その為、耳かきが至福の時という人も少なくないのだとか
「どうですか? 痛くないですか?」
「うん……気持ち……いい」
「ふふっ、よかったです」
ヒカリちゃんの太ももといい匂いに包まれて、耳掃除をされる。
やばい……癖になっちゃう……かも。
「はい、終わりましたよ〜」
「ありがとう、ヒカリちゃん。じゃあ、チェンジね!」
「え?」
「ん!」
ボクは正座をして、ポンポンとする。
「い、いえ、私は自分でできるので……」
「遠慮しないで〜!」
「じゃあ、ちょっとだけ……」
「ふふっ、優しくするね……」
ボクはお返しとばかりにウィスパーボイスで、彼女の耳元で
「ひゃあああああああん///! や、やっぱり無理ですぅぅぅ!」
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