第二話(続く…だと…)

…あれから何日経つだろうか。

当たり前だが僚機など来るはずもなく完全に暇になってしまった我々は浅瀬に沈んだ機体を引き上げていた。

「ふぅ…アンタ意外と重いのね…」

「…文句か?」

そんなことを言っている間にも時が進んでいっている。

あの時の言葉は何者によるもので何を目的に私に言ったのか…まだ知る余地もない。


ーそうこうしているうちに夜になった。

オレンジ色の空が少しずつ西へ流れている。

…ふと昔の友の歌が頭に浮かんだ。その国の軍歌の三番だったか…。なかなかに昔の出来事だったのでうまく思い出せない。

今更だが元気だろうか。

その戦友の機体は深緑で翼に日の丸が光る美しい姿をしていたのを覚えている。旋回性能もよく、巴…なんとかみたいな技が得意だったな。

「…ねぇアンタ、何ぼーっとしてんのよ?…全く…」

スピットファイアが隣でボソッと呟いた。

その時、後ろの茂みからゴソゴソと音が聞こえたではないか!?

これはまずい…もしかして害獣などだったらどうすればいいというのか、今は機銃が働かないおかげで臨戦体制になることもままならない。

「お、おい、誰かいるのか…?」

そうすると「スッ」と長い黒髪のお化け…おばkッッ!!!!????

「「キャァァァァァァァァァァァァ」」

二人とも大声で叫んでしまった…

「あ…あの、怖がらせるつもりはないのですが…」

「…え?」

「ご無沙汰しております、零戦です」

「え?」

スピットファイアが目を丸くしている…

「…なっなんでこいつがこの島にいるのよ!?…ま、まさか作戦だったりして…!?」

「あ…いえ、あの…あの茂みで倒れているところを金髪のおねゐさんに助けていただいたのですが…」

「金髪の…オネェさん?」

二人とも思い当たる機体がいない。

「じゃあこの島には私たちだけでなく他の航空機もいるってわけなんだな」

「これは探すしかないでしょ!」

謎にその金髪のおねゐさんとやらを探すために島を散策することにした。

to be continued(続くのか?)

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飛行娘:Re(仮) しら馬 @sirauma_0000

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