第33話 1.3.7 幼なじみとのイチャイチャ勉強会
陰陽師。
西洋に精霊騎士がいれば東洋には陰陽師がいると言われている。
皇国には陰陽師部隊があり精霊騎士団に匹敵するほど強力だった。
帝国との戦争の際には武人とともに戦ったがAFGによって多くが戦死した。
☆
異世界。シュタットフェルト精霊学園。
俺と瑠夏は期末テストに備えて勉強会を開いていた。
「コウ君と2人きりになるなんて久しぶりだから嬉しいよー」
そうアイナや心海、シルファ、アスハ、一姫は何やら用事があるようで帰っていた。
久しぶりの2人きりの時間である。
「ああ、そうだな」
瑠夏は数学のプリントに取り組んでいた。
真剣に取り組んでいるその横顔に俺は目を奪われていた。
それと同時にドキドキした。
今日も俺の彼女はかわいい。
ときどき分からないのかうーんと悩む仕草やペン回しをする様子がキュートだった。
道行く人々に俺の彼女かわいいだろと自慢したくなるほどだ。
改めて俺はこの子のことが好きなんだなと実感した。
「……コウ君、コウ君聞いてる?」
「……ハッ!!すまん。瑠夏があまりにかわいいから見惚れていた」
「えへへ、本当?ストレートに褒められるとなんか恥ずかしいね。今日の私かわいい?かわいい?」
「ああ、かわいいぞ」
「やったああ!!嬉しい!!」
「ほら、そろそろ勉強に戻るぞ」
「コウ君、この図形の問題分かる?」
「ああ、それは公式を使えばいい。例えば……」
俺は昨年まで受験生だったので勉強する習慣がついていた。
だから自然と成績は優秀な方であり、俺が瑠夏に教える形をとっている。
シュタットフェルト精霊学園での勉強はとても楽しかった。
精霊術基礎は精霊の効率的な運用方法を教えてくれ非常に勉強になった。
この授業では戦術についても教えてくれて将棋やチェスに慣れ親しんでいた俺にはすんなり頭に入ってきた。
AFGエンジニア基礎ではロボオタとしての俺にとってはまさに夢のような授業で夢中になって勉強した。
AFGパイロット基礎では実際に模擬戦をしたりシミュレーションをしたりしてとても楽しかった。
フレーデスヴェルク語は現代文であり得意分野だった。
コウハも俺も読書が好きだったので自然と解けるようになっていた。
エールラント語は語学の勉強が趣味の俺にとっては楽しい授業だった。
数学は昨年まで受験生だった経験を生かすことができた。
歴史、地理は得意科目で夢中になって勉強した。
神学は帝国の神話を勉強し好奇心を刺激された。
日本神話やギリシャ神話、聖書が好きだった俺にとっては楽しい授業だった。
法学は現実世界では法学部だったので日本法と比較して勉強したら楽しかった。
「よし。もう2時間経つから休憩にするか」
「コウ君、ご褒美にハグを希望します」
「ああ、いいぞ」
そうして瑠夏が俺に抱きついてきた。
俺も抱き締め返した。
「はすはす、はすはす……。最近、コウ君成分が足りなかったよー」
「おい、匂いを嗅ぐのはやめろ」
「コウ君は私のこと好き?」
「ああ、好きだぞ」
「私はコウ君のこと大好きだよ。……コウ君が私のこと好きならじゃあなんでアイナちゃんと二股してるの?」
「それは……。正直すまないと思ってるし弁解のしようがない。1番目の彼女は瑠夏だから許してくれないか?」
「1番とか2番とか順番じゃなくて私だけを見ていてほしかったけど……。うん……いいよ。私のことを少しでも見てくれるなら。でも私が好きなのはコウ君1人だけなんだからね。それは覚えていてね」
俺の目をじっと見てそう言ってきた。
俺は健気な彼女のことがたまらなくいとおしく思えた。
キスしたいと思った。
そうしたら俺は我慢できずにキスしていた。
ほんの数秒の軽いキスだったが俺たちの心は満たされていくのが分かった。
「俺は瑠夏のことが世界で1番好きだし一生大切にしていきたいと思ってる。それだけは本当だ。俺のことを信じてくれないか?」
「うん……分かった」
その後、俺たちは下校時間ギリギリまで勉強した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます