第20話 1.2.10 ダンジョン攻略:実戦

 準神聖星位聖剣。


 世界に72振りしかないと言われる聖剣。


 準という名のつく通り神聖七星位聖剣に次ぐポジションである。


 20振りは帝国、10振りは連合王国、10振りは共和国、10振りはその他の列強国に、22振りは不明である。


 特別な固有スキルを持っており量産剣と比べると強力無比である。


 どのダンジョンで出るかはランダムであり世界中のダンジョンで探索が続けられている。


 ☆


 俺はスマホでアイナとエレナの精霊のステータスウィンドウを確認した。


 まずアイナの精霊フェイリィだ。


 種類:雷

 戦力:15000

 レベル:120

 HP:4800

 MP:2000

 攻撃力:6000

 防御力:1000

 ユニークスキル:不明

 スキル:サンダーブラスト(A)など


 次にエレナの精霊リオンだ。


 種類:雷

 戦力:14000

 レベル:110

 HP:5000

 MP:3000

 攻撃力:5000

 防御力:1000

 ユニークスキル:不明

 スキル:サンダーブラスト(A)など


 アイナとエレナの精霊は一姫と同じ特殊精霊だった。


 なかなか強いパーティになったのでは。


 俺たちのパーティは10階層のボス、キングスライムと対峙していた。


 ここまでの魔物は交代で倒していた。


 俺と一姫のペア以外はみんな余裕そうだった。


 ゴブリン、ワイルドウルフ、ゴーレム、アンデッドが主な敵だった。


 俺はスマホでキングスライムのステータスウィンドウを見ていた。


 種族:スライム

 レベル:50

 カテゴリー:C

 スキル:粘液


「リーフェ、ファイヤーブラスト!!」


「了解、ファイヤーブラスト!!」


 そう言ってリーフェがスキル、ファイヤーブラストを使う。


 これは火属性の攻撃で強力なスキルだ。


 キングスライムが火に包まれる。


「ギュイー!!」


 キングスライムは明らかに怒っているようだった。


 粘液を発射してきた。


「来るぞ!!」


 リーフェを狙っていた。


 リーフェが全身に粘液をかけられてしまう。


 すると、どうだろうか服とAFGが溶かされていった。


 ブラとショーツが現れやがてそれも溶かされ、リーフェは一糸まとわぬ姿になる。


「キャー!!」


 リーフェは聖剣を捨ててしゃがみこんだ。


 それからはキングスライムの独壇場だった。


 次々と女子の服とAFGを粘液で溶かしていったのである。


「私はコウハ兄なら見られてもいいよ……?」


「な、私だってコウ君に裸見られるのウェルカムだから!!」


「まーまー2人とも落ち着いて。兄貴、今、こっち見たらどうなるか分かってますよね」


「お兄ちゃん、こっち見ないで……恥ずかしいよう」


「コウハ様になら私の生まれたままの姿を目に焼きつけてもらっても構いませんよ。私はコウハ様のメイドですから」


「あんたに裸を見られた……!? 責任取ってもらうからね!!」


「ご主人様、どうしよう、どうしよう!! 全裸になっちゃったよう!!」


 阿鼻叫喚の嵐だった。


 なんとハレンチな魔物だろう。(本音:いいぞ、もっとやれ!!)


 なぜか俺は粘液をかけられても服とAFGは溶けなかった。


 キングスライムのハレンチな攻撃により服とAFGを脱がされた女性陣は全員戦闘不能になった。


 しょうがないので俺が一人でキングスライムを倒すことになった。


 AFGの主兵装であるビームライフルを放つ。


 一般兵仕様だがなかなかの高出力だった。


 キングスライムのHPが1割まで減る。


 魔物はコアを攻撃しなければ倒せないのだがそのコアは精霊の聖剣で倒さなければならないのだ。


「一姫、ジャケット貸すから手伝ってくれるか?」


「ご主人様……うん、分かった!!」


 ジャケットを羽織った一姫が聖剣を構える。


「よくもご主人様の前で全裸にしてくれたね。10倍返しにしてくれる!!」


 そう言って一姫がキングスライムを剣術スキルで斬り刻む。


 キングスライムはバラバラになって光となって消えた。


 そこには大量のジュエルと聖剣が残されていた。


「量産剣かな? 一姫とりにいくぞ」


「うん、分かった。ご主人様」


 聖剣とジュエルの前に来たときだった。


 突然、床が消えたのである。


 落とし穴だった。


「え……? うわあああー!!」


「キャー!!」


 俺と一姫はダンジョンの最下層まで落ちていくのだった。

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