第15話 1.2.5 ダンジョン攻略:レベル上げ
ギルティア共和国。
十三国の列強の1つ。
帝国主義国。
共和制国家。
ギルティア革命という市民革命を経験した。
世界中に植民地を持つ。
☆
「で、なんで異世界で妹を作ってるのかな?
兄貴」
「いや、それは……」
俺はシルファとアスハが先に帰ったことを確認してから話し始める。
俺がこの世界でコウハ・フォン・フレーデスヴェルクに転移したこと。
小さい頃から仲が良く懐かれていた異母妹のシルファと一緒に皇帝家を追放されたこと。
戦争に駆り出されているが他にも兄弟姉妹がいることを話した。
「ふーん。異母兄弟なんだ……。妹!? 他に何人妹がいるの!?」
「確か1人だけらしいぞ」
「へー、名前は?」
「サーシャ・フォン・フレーデスヴェルク」
俺はコウハの記憶を頼りにそう答える。
確か天才的な精霊使いで俺より小さいのに精霊騎士団を結成しており第2次バルハート戦争では度重なる戦果を上げたらしい。
「あ、知ってる!! ニュースで今度皇国の副総督になるって聞いた!!」
「おう、よく知ってるな」
そうサーシャは度重なる戦果が認められて皇国管区の副総督に就任するらしい。
弱冠13歳の史上最年少の副総督らしい。
☆
俺と一姫は2人でダンジョンにいた。
昨日、ダンジョン攻略のミーティングがあったのだがそこで一姫のレベルが低すぎることが問題となったのである。
「コウハ様には課題として一姫さんと2人でレベル上げをしてもらいます」
「レベル上げ?」
「はい、一姫さんのレベルは1と私たちの精霊と大きく離れています。少なくともレベル50にまでは上げてもらいます」
「レベル上げって具体的には何をすればいいんだ?」
「はい、ダンジョンの表層、第1階層、第2階層、第3階層で魔物を倒してもらいます。そうすることでレベルが上がります。頑張って挑戦してみてください」
「分かった」
一姫は量産剣である聖剣フレイシアを装備している。
俺は小銃と拳銃、呪装刀を装備している。
表層は安全だということでAFGは装備していなかった。
一姫はスライムと対峙していた。
スマホでスライムのステータスウィンドウを見る。
種族:スライム
レベル:5
カテゴリー:E
スキル:粘液
「キュイキュイ?キュイキュイキュイー。」
スライムはつぶらな瞳で俺たちを見つめていた。
「ご主人様、この子可愛いすぎて斬れないよぉ〜。」
「心を鬼にして斬るんだ。」
確かにかわいい。
だが倒さなければ一姫のレベル上げができない。
「む、無理だよぉ〜。……この子テイムしない?
ご主人様!!」
「テイム? ペットにするのか。」
「私が責任もって飼うから!! ね、お願い、ご主人様」
「でもテイムするためには食べ物が必要だろ。俺持ってないぞ」
「へっへっへ〜。そんなこともあろうかとクッキー持ってるんだ〜」
それで一姫はスライムにクッキーをあげた。
「キュイ? ……キュイキュイキュイー」
良かった。
ちゃんと食べてくれたようだ。
スマホの通知が鳴る。
一姫がスライムをテイムしましたと通知が出ていた。
☆
その後、俺たちはゴブリンと対峙していた。
スマホでゴブリンのステータスウィンドウを見る。
種族:ゴブリン
レベル:7
カテゴリー:E
スキル:打撃
「ゴブリンなら倒せるだろ」
「今度は怖くて無理だよ〜」
一姫は見事なまでのへっぴり腰だった。
「しょうがないな」
俺は拳銃でゴブリンを数発撃つ。
HPが1割を切ったのが分かった。
「今だ、とどめを差せ!!」
「えぃっ」
一姫がゴブリンの胴を斬る。
ゴブリンが光の粒子となって消えた。
ジュエルとアイテムがドロップした。
このように魔物を倒すとジュエルという希少な金属とアイテムがドロップするようになっている。
今回はナイフがドロップした。
ギルド管理協会に持っていけば現金や電子マネー、ギフトカードと交換してくれるようになっている。
ちなみに冒険者はジュエルとドロップアイテムで生計を立てている職業である。
今回ドロップしたジュエルは5000で1万ティーゼ(ティーゼは帝国の通貨)ほどになる。
これが一姫の初めての魔物討伐だった。
スマホの通知に一姫のレベルが上がりましたと出ていた。
レベルは2になった。
一姫のステータスはこうなった。
種類:スマートフォン
戦力:2100
レベル:2
HP:1900
MP:1050
攻撃力:170
防御力:130
ユニークスキル:不明
スキル:テイム(E)、剣術(E)
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