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「そのお面、どうした?」
早速オジサンが、顏をしかめる。
母さんと、まったく同じ反応だ。
「えっ?オジサン…これを知っているの?」
爽が思わず食いつく。
「知っているも何も…
おまえ、何でこのお面を持っているんだ?」
まるで爽が、どこかから盗ってきたかのような顔をする。
「違うよ、違う!
実はこれ…誰かが、ボクの家のポストに入れたんだ!」
爽はありのままに話す。
「えっ、ソウ…」
話してもいいのか?
トモヒロは、爽の腕を突っつく。
「大丈夫!オジサンは…ベラベラと言いふらすんじゃあ
ないんだから」
キッパリと、爽が言う。
「ね!」
オジサンの方を向く。
オジサンはまだ…納得していないようだけども。
「あぁ…」
渋々うなづいた。
そうして爽の手から、例の鬼のお面を手に取る。
「だけど…何で、ソウの所に?」
まるで呪われたように…爽をじぃっと見る。
「知らないよ!
ボクはこれを、返しに来たんだ」
そう言うと…
「なるほど」
ようやくオジサンは、真顔になった。
だが…爽には、気になることがある。
何で、オジサンも母さんも、同じような反応をするのだ?
ふいに不安になる。
「ねぇ、オジサン…
このお面を持っていると、何かあるの?」
あまりにも、非科学的なことを言う。
「ちょっと、ソウ!」
おまえ…おかしいぞ、とトモヒロは止めるけれども。
オジサンは、大きく目をギョロリと向けると
「いや、お面自体に、問題があるわけではないんだが…」
なぜか、言いにくそうに、口をモゴモゴとさせた。
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