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 本当は、聞きたいことがたくさんある。

手紙の主は、若い女の子なのか?

それとも、オバサンか?

おばあさんなのか?

制服を着ていたのか?

どんな感じの人なのか?

過ぎたことを悔やんでも、仕方がない…とは、わかっているのだが。

「まぁ、あの女の子に聞いても、わかんないよなぁ」

ボヤくように、そう言うと…

はぁと、トモヒロはため息をつく。

「そうだな」

爽たちと話すこと自体も、あんなにビクビクしていたのだ。

少なくとも、おっかない女の人ではない、というのは確かだろう。


「どうする?

 どこかで、ソウのことを一目惚れして、ストーカーしてる子がいたら?」

からかうように、トモヒロがへへへと笑う。

「それは、ない!」

トモヒロでもあるまいし…

そんなタイプではない、ということは、自分が一番よく知っている。

「じゃあ、どうする?」

冗談が通じない、とわかったのか、トモヒロは

「つまんねぇの」とつぶやく。

「どうするって…」

トモヒロに聞き返すけれど、もちろん彼の言いたいことは、わかっていた。


「探すのか?」

「うん…」

 爽は、じぃっとチラシを見つめる。

何かヒントがないか、と考えたのだ。

何となく、記憶のどこかを刺激する絵だ…

「しょうがないなぁ」

黙り込む爽に向かい、ポンとトモヒロの肩を叩く。

「わかったよ。付き合ってやるよぉ」

一つ貸しだからな、と言いながらも、トモヒロはとても楽しそうだ。

「おまえ…実は、興味があるんだろ?」

ホント、暇だなぁ~

にぃっと爽が笑う。

「まぁな」

共犯者のように、目を見合わせると

「さぁて、手掛かりは、このお面とチラシだ」

どうやって、探そう?

「ホント、面倒だなぁ」

顔をしかめて、パンとトモヒロは手を打ち合わせた。

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