夕雨 夏杞

※これは夢をそのまま言語化したものです

私は実家の自分の部屋にいて

母とのLINEをみていた


『戻ってきて』


そう書いてあったような気がする

私はすぐに1階にいる母の元へと行く

母はなんだか意気消沈していた

ソファでうなだれている母に近づくと


「そこにいるの?」


と聞かれた。

変なことを言うなあと思って、母の手を握って

「ほらいるじゃん、どうしたの」

と言うと、母は黙って私をぎゅっと抱きしめてくれた。


「もうどこにも行かせない」


そう呟いていたような気がする。


そのとき私はすべてを悟った。

ついに私はやってしまったのだ。

私の声はもう母には届かないけれど、

気配は若干感じられたのかもしれない。


「お母さんごめんね、これからはずっと、ここにいるから」

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夕雨 夏杞 @yuusame_natuki

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