第11話

「潜入作戦の アンナとマビ からは

今だ 連絡を 寄越さないのか ?」


国連ハンターの、メンバーが

オソウメンの組織に、潜入して

内部の、情報を 探ろうとしたのだが

弓矢が得意で、ハーフの アンナと

東北出身の、マビから 定時連絡が

途絶えている。


「はい 八夕師匠

連絡が とれなくなって 3日

たちました」


ゴンボースキーからの報告で

八夕の顔に、あせりの色が

にじむ。


「うーむ

もう少し 待ってみるか・・・」


庭に出て、星空を 見上げる 八夕


「そうですね 他に手がかりが

ないですし」


その頃


「ったくよぉ

寒波が 終わったと思ったら

もう 暖かいぜ」


もう少しで、9月も 終わりという

タイミングで、急に寒さから解放され

ラフなTシャツ姿の 安達太良

右手で、日差しを さえぎる。


「寒暖差に 付いていけないね」


かななんも、Tシャツに

ホットパンツ姿だ。


「わたしも 体が しんどい」


白いスケスケの、スエットの上下の

ねるなの


「これで なぁ

ターゲットでも 狩っていれば

海水浴でも するんだがな」


ホテルの、前に 広がる ビーチを

うらめしそうに見ながら、つぶやく

安達太良


「いや まだ海水浴には早いでしょ」


いきなり、暖かくなったとはいえ

サーファー以外は、まだ海に

入っていない。


「まぁな」


ヴィーヴィー


突然、安達太良の スマートフォンが

鳴り、アメヘダップから テレビ電話が

かかって来る。


「あっ もしもし」


着信に、出る 安達太良


『アメヘダップだ

かななんと ねるなのとは

その後 仲良くやっておるか ??』


安達太良が、また失敗したことで

ヤケを、おこしてないか

心配する アメヘダップ


「はい

一応仲良くしてますよ」


案外、にこやかな 安達太良

スマートフォンを、回して

かななんと、ねるなのを

撮影する。


「はーい」


ピースする かななん


『それならよい

前回 アジトに突入してから

捜索に 進展は あったかの ??』


ホセが、アジトにしていた

一軒家に、突入して 空振りに

なって、その後 アメヘダップと

連絡を、断っていた 安達太良


「いいえ

方々から 情報を 集めているのですが」


首を、振る 安達太良

地元の、メンバーも 必死に

探して、くれているのだが

足取りが、掴めない。


『もし アレなら

一旦 帰国するか ??』


仕切りなおすか、聞く

アメヘダップ


「オレは 引き続き 粘って

金杯を 追います

お前らは どうするよ」


あくまでも、金杯に こだわる 安達太良

他の、メンバーにも 確認する。


「わたしたちも 金杯を

追いかけまーす」


明るく、敬礼する かななん


『おお そうか

では 気をつけてなー』


ほほえみを、湛える アメヘダップ


「おう」


元気に、返事する 安達太良


ポロン


通話を、終わる アメヘダップ


「ホセの 行方は わからずか・・・」


肩を、落とす アメヘダップ


「はい 残念です」


ハンターの、メンバーが 相づちをうつ。


「狙われると わかった以上

しばらく シッポを 出さないかもな」


一旦、注目されていると判断すると

だいたいのターゲットは、雲隠れする。


「捜索範囲を ブラジルから

南米全域へ 拡大します」


ブラジルが、逃亡者に安全ではないと

判断すれば、すぐ他国に 逃げる。

そうなれば、見当も つかない。


「おう それが良いじゃろう

早急に 探し出すのじゃ」


玉座から、指示を出す アメヘダップ


「御意」


その頃


「ふぅ

もう少しで 10月だっていうのに

夏のつかれが たまっちゃってる

のかなぁ」


学校の 授業後に、1ステージ歌う

ルーチンを、こなしている 多香緒だが

夏の、ダメージから 回復出来ていない。


「でも 10月から

ステージの回数が 減るし

今の うちに がんばらないと」


今は、毎日 ステージに立っているが

10月から、1週間に 1ステに変わる。


「ファンの人たち 付いて来て

くれるかなぁ」


ここ最近は、国連ハンターを

お休みして 、アイドル活動に

集中している。

なんとか、固定ファンを

次の舞台へと、連れて行きたい 多香緒


「よーし 今日も・・・」


エアガンを、手に取り

マガジンを、スライドして

弾の、入っているのを 確認する 多香緒


「ニブらないようにしないと」

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