第1話
「安達太良よ
次の ターゲットは 決めて
おるのか??」
玉座に座り、呼び出した
安達太良に、問いかける
アメヘダップ だけど
「いえ
しばらく 休もうかと
思っております」
金杯を、2度も 後輩に
取られるという事態に
面目が、丸つぶれな 安達太良
「珍しいな
ビショップの 世話が
大変なら 人をやるが」
アメヘダップには、ビショップの
右手首から、先の自由が なくなったと
話していて、命に別状ないと
告げている。
しかし、ハンターは 恨みを
買いやすく、手負いだと わかると
すぐにでも、襲われる リスクがある。
「いえ
心配には 及びません
・・・と 言いたいところ
ですが」
含み笑いする 安達太良
「遠慮せずとも良いぞ」
にこやかに、話す アメヘダップ
「はい
ビショップが 抜けた穴に
人員を 補充して いただければと」
おずおずと、要求する 安達太良
「うむ
たしかに 穴が 大きいわな
他所のチームから
引き抜くか
あるいは フリーの
新人を 入れるか」
鼻の下の、白いヒゲを
指で横へと伸ばしながら
考える アメヘダップ
「出来れば 右腕として
活躍出来る 2名ほど
欲しいですね」
少し、欲張ってみる
安達太良
「ほう
2名か・・・」
さらに悩む アメヘダップ
「無理でしょうか??」
ちょっと、ふっかけすぎたかと
思う 安達太良
「いや
無理ではない
なんとか しよう・・・
時に 安達太良よ」
群れたがらない、ハンターも
多い為、マッチングは
至難の業だ。
「はい
なんでしょう??」
真剣な、表情になる 安達太良
「かななんと組んでみるのは
どうだろうか??」
少々、無茶苦茶な提案をする
アメヘダップ
「えっ
アイツらの せいで
死にかけましたし
現地メンバーは 実際
なくなりましたが」
事後に、知らされ 憤慨した
安達太良
「うむ
しかし 放っておいたら
また なにをするか
わからんのだよ」
かななんという、人物像を
計りかねている。
「たしかに そうですが
オレに 鈴になれと?」
ずいぶんと、イヤな 役回りだと
憤る 安達太良
「そうは 言ってない
教育係に なってくれと
言っておる」
予想していたとはいえ
安達太良の、反応に
少し、戸惑う アメヘダップ
「そうですか
そこまで 言われたら
仕方ないから 引き受けます」
しぶしぶ、了承する 安達太良
「おお そうか
さすが 安達太良
ワシが 見込んだだけある」
その頃
『おい 凡城』
UNRe代表の メフーストが
テレビ電話で、凡城と
話しをしている。
「はいよ」
少し、アクビまじりで
返事する 凡城
『キズの具合は
どうだ??』
凡城の、背中についたキズの
状態を、確認する メフースト
「ああ
すっかり よくなりました」
余裕を、見せる 凡城
『そうか』
ホッとした表情をする
メフースト
「珍しいですね
心配してくれるなんて
夏の ホンコンに
雪が降るんじゃないか」
気恥ずかしさから、ちゃかす 凡城
『ふん !
ティファリーは どうしてる??』
せっかく、心配して やったのにと
気分を、害した メフースト
「あっ
彼女は 毎日 機体の整備って
ピッカピカに 自慢のロボを
磨いていますよ」
あれ以来、ハンターの ハの字も
見ない日々が、続いており
退屈しのぎで、トランプする者まで
いる始末だ。
『むう
ハンターに ステインヤンを
狙う動きが あるかもと
邪推していたが・・・
任を解くから 日本に
帰国するように』
凡城を、このまま 遊ばせて
おくわけには、いかない。
「でも 安達太良が
まだ ホンコンに」
安達太良が、また いつ
仕掛けて来るのか、警戒して
いる。
金杯を、自分で 取れなかった
から、ターゲットを 変える
ことも、考えられる。
『いや
聞くところに よると 安達太良は
秘密裏に 帰国したようだ』
内通者による、情報で
日本国内に、いると知る 凡城
「えっ
監視して いましたし
空港も 厳重にして
安達太良を ホンコンに
閉じ込めようと」
いろいろ、画策したことが
すべて、水の泡だ。
『それが
わからんのだ』
頭を、横に振る メフースト
「と 言いますと??」
首を、かしげる 凡城
『こっちでも 空港も
港も 押さえていたんだが』
どうやって、帰国したのか
までは、まだ 知られていない
様子だ。
「謎ですね
ティファも 解任して
タイに 戻しますか??」
彼女には、彼女の役割が ある。
『いや ティファリー には
もう しばらく 滞在して
もらうつもりだ』
まだ、完全には 警戒を 解かない。
「了解しました」
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