タカオタカオの奇行(2)(仮)

なばば☆

プロローグ


「・・・え」


待ち合わせ場所の、ファミリーレストラン

に行くと、バッタリ 石林と

遭遇する 多香緒


「おう 元気そうだな」


すれ違いざまに、軽く あいさつ

する 石林


「・・・」


完全に、固まる 多香緒

レジ前の、ところで 立ち尽くす。


「お客様

何名ですか??」


いそいそと、店員が やって来て

案内を、はじめる。

多香緒が、なにも反応しないので

ファミレスを出る 石林


「あっ

ちょっと 待ち合わせで

ねぇ 多香緒ちゃん」


見かねて、店員と話す

メイジイ


「ぁ

はい」


やっと、我にかえる 多香緒


「どうしちゃったの?

今の人って 知り合い??」


あきらかに、様子が おかしいので

聞いてみる メイジイ


「あの人・・・

パパでした」


か細い声で、答える 多香緒


「あっ

じゃあ 見つかったの??」


パパを、探しているとだけ

聞いていたので 勘違いする

メイジイ


「・・・いいえ さっきのは

2番目のパパだった人です」


多少、トゲのある 言い方を

する 多香緒


「あぁ

そうなんだね

探している パパじゃあ ないんだ??」


なんとなく、察する メイジイ


「そうです」


コクリと、頭を下げる 多香緒


「あのー

お客様??」


店員が、しびれをきらせる。


「多香緒ちゃん

とりま 席に座ろう」


難しい顔を、している 多香緒の

手を引く メイジイ

レジ横は、混雑し はじめる。


「あそこ・・・

母が います」


指差す 多香緒の先に

年齢不明な、女が1人

座っている。


「あっ

それなら 早く座ろうよ」


ドリンクバーの横を

通っていると


「・・・おかしいと

思いませんか??」


メイジイを、引っ張るように

立ち止まる 多香緒


「えっ?

ああ ツレがいるので」


店員が、怪訝そうな顔をするので

解放する メイジイ

ペコッと、頭を下げて

そそくさと、去る 店員。


「だって

離婚した 石林と

母が 同じファミレスに

いたってことですよね?」


メイジイに、耳打ちする

多香緒


「うん

席に 座ろうよ」


今度は、ドリンクバーの横が

混雑し はじめる。


「・・・はい」


多香緒が、母親の 居るテーブルの

横に立つと、スマートフォンから

目線を、多香緒にうつす

多香緒の母


「お久しぶりね

元気そうじゃん」


多香緒の母親は、以前と だいぶ

雰囲気が、変わっている。

指には、ゴテゴテと宝石の

付いた 指輪

パサパサだった髪の毛は

ツヤツヤの、パーマに。

服は、有名ブランドだ。


「・・・はい」


あきらかに、おかしい母親を見て

内心、怒りが 満ちて来るのを

抑える。


「その人

お友達かな??」


多香緒の後ろに、立っている

メイジイに、スマートフォンを

向ける 多香緒の 母


「ぁ

アイドルの 先輩です」


ビシッと、答える 多香緒


「はじめまして

メイジイと いいます」


苦笑いしながら、会釈する

メイジイ


「そう

はじめまして ミクです

立ち話も なんだから

座れば?」


二人、特に 多香緒が 座らないので

着席を、促す ミク


「はい」


席を、譲りあい

多香緒は、通路側に座る。


「その 指輪

どうしたんですか??」


どうしても、気になり

聞く 多香緒

そんなモノが、買えるほど

母親が、潤っているのが

不思議で、ならない。


「あぁ コレ

安物なのよ 自分のお金で

買ったの

あなたの 賞金は

使ってないわ」


簡単に、ボロを出す ミク


「・・・なんで

賞金のこと 知ってるんですか」


怒りを、圧し殺し 聞く

多香緒


「それは その

通帳の ことでしょ

今日の 話しって」


完全に、語るに落ちる ミク


「・・・

やっぱり 知ってたんですね」


あきれる 多香緒


「なんの 賞金かは 知らないわ

たまたま 記帳したら」


とりつくろうが、もう遅い。


「それで

いくら 使ったんですか??」


下手したら、賞金の 全額を

持っていかれた可能性。


「ちょっとよ

ほんの少し 使ったの」


ついに、横領を 認める ミク


「返して下さい 通帳」


一刻も早く、現物を確保したい

多香緒


「それが どこかいっちゃって」


困ったように、笑う ミク


「・・・ふざけるなよ」

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