14

 病院に着き、お母さんが無事だと判明するまでの時間は息が詰まるほど重苦しく、わたし達の胸を締め上げた。

 白い扉から白衣を纏った男性が気だるげな様子で出てくるのが見えると、お父さんは勢いよく立ち上がり容態を聞きに行った。

「……明莉はどうでした?」

 意を決したような声が、人の往来する廊下に響き渡る。辺りには家族連れの患者や老人達が周囲のソファーに座っていた。

「あー、あなたはあの人の父親さんですかね?」

「いえ、父親ではなく旦那です」

「へぇ、そうでしたか。あんな小っちゃい人を選ぶ、物好きな人も世の中にはいるんですねぇ」

 見下すように話す医者。嘲笑を含んだ医者の物言いに、お父さんは怒りを露わにした。

「……あんたこそ、人の命を任されてる医者がそんな私情を挟んできていいのかよ」

「私情だなんて、そんな見当違いなこと言われましてもねぇ。こっちにも誰を助けるべきかの優先順位ってものがあるんですよ。社会のお荷物を助けてる余裕はうちの病院にはないんです。分かりますか?」

 うんざりとした様子の医者は誠意とは無縁の態度を変えることはなかった。そこにはさも当然のように、こちらの理解を求める眼差しを宿し、お母さんの体調のことなんて微塵も気にしていないのは明らかだった。

 医者の態度を間近で感じていたお父さんは付き合っていられないという具合に息を吐き、いま一度ここに来た目的を確認するように声を抑えて切り出した。

「……それで、明莉の体調はどうだったんですか?」

「あぁ、そうでしたね。まあ点滴はしたんで大丈夫でしょう。おそらく過労でしょうし。ああいう人って体力ないですからすぐ倒れるんで、こっちとしても苦労を掛けさせられて大変なんですよ」

 軽い調子で話し続ける医者。その中身は碌に検査もされておらず、この人の憶測と偏見で語られたものばかりだった。

「……もしかして、あんたはそれで治療をしたとでも言うつもりか?」

「ええ、そうですよ。点滴だってタダじゃないんですから、むしろ感謝したらどうです?」

 ヘラヘラと軽薄な笑みを浮かべる医者に、わたしは戦慄と嫌悪感を抱いていると、お母さんのことを好き勝手話す態度に我慢ならなくなったお父さんが、有無を言わせないほど威圧を放ちながら、奥に見えるお母さんが居るであろう白い扉に歩いて行った。

 あれほど怒りを隠そうとしないお父さんを見たのは初めてのことだった。それだけお母さんという存在は、お父さんにとって大切な人なんだと感じさせた。

「中村先生、そこで何してるんですか」

 廊下で話していたせいで声が聞こえていたのかだろうか。わたしと悠人の後ろからまた一人、白衣を着た医者らしき人が歩いてきた。その人は顔色が悪く、医者を必要としているのがどっちか分からなくなるぐらい不健康そうに見えた。目の隈に加えて十分の栄養を摂取してないせいか、痩せこけた頬をなんとか化粧で誤魔化しているのが余計に不気味に感じた。

「……はぁ、またお前か。草薙」

「病院でそんなに話してると意識してなくても声は聞こえますよ。それより何があったんですか」

「何もないぞ。今日もここは平和で、クソ真面目な同僚がいなかったら天国な場所だ」

「我々医者が人の命を救うのは普通でしょう」

「へいへい。そうですね、大変ご立派な志だと思いますよ。俺には到底理解できませんな」

 余程毛嫌いしているのか先程まであんないい加減な態度をしていた医者はそそくさと離れていった。

「まったく、あの人も変わらないな。自分たちに人の命を弄ぶ権利でもあると思っているのか?」

 何度も見てきたのか呆れるような深い息を吐いた、草薙と呼ばれた医者。吐息と共に生気も吐き出しているのか思わせるその人は、この場に居るわたしと悠人に目を向けた。

「すまないね。事情は理解しているんだけど、私が出てきて君のお父さんを刺激するのは良くないと思ったんだ。さっきの人は私のスタンスが嫌いみたいでね。口出しして面倒になるのは、お互い望む展開ではないだろう」

「……あの、あなたは?」

「ああ、そういえば言ってなかったね。私はここで医者をしている草薙という者だ」

 砕けた話し方をする雰囲気は先程とは打って違ってみえた。もっと堅物で、接しにくい人柄だと思っていたけど、声となって発せられる音は随分と温かみに溢れた優しげな印象だった。

 わたしも自己紹介を返そうと思って口を開こうとすると、意識が回復していないお母さんを両手で抱きかかえたお父さんが、扉を勢いよく開けて出てきた。抱えられているお母さんは家で倒れていた時と変化はなく、点滴を打たれていた後すら見当たらなかった。

 お父さんが一度、わたしと悠人に視線を向ける。わたしはその意図を理解し、繋いでいた悠人の手を引いてエントランスへと足を進めようとした。

「待ってくれ」

 一刻も早く立ち去りたそうにしていたお父さんだったけど、それでも一度、その足を止めた。振り向き、冷ややかな目を向けるお父さんの視線は、直接向けられていないはずわたしの足を竦ませた。

「……俺はいま、気が立ってるんだ。謝罪をするために呼び止めたんだったらこのまま帰らせてもらう」

「無論、謝罪をするためじゃない。そんなこと、あなたは望んでいないだろう。それに、たとえ私が誠心誠意謝ったとしても、それで奥さんの体調が元に戻るなんてこともないでしょう」

「……そうだ。だから俺は明莉が一秒でも早く落ち着けるように、俺達の家に帰らしてやりたいんだ」

 ここにいる医者は信用できないと言わんばかりに、お父さんは失望を息に込めて吐き捨てた。

「……あなたの気持ちもよく理解できる。でもだからこそ、そこまで奥さんのことを想ってくれるなら、また明日、ここに来てもらいたい」

「そんな言葉で俺が信用すると思うのか?」

「いいえ、全く。それに、今の私たちの間に信用なんて何の当てにもならないでしょう。だから今日は早いところ帰宅して、時間を空けた方がいいかと。ただ覚えててほしいのが一つ。私は誰一人として患者を見捨てるつもりはない。それが例え、どんな事情であろうとも私は人を救うため、ここにいることを忘れないでいただきたい」

 草薙と名乗った医者は真っ直ぐすぎる視線をお父さんへと注ぐ。わたしにはその言葉が嘘偽りなく、本心から出た言葉のように映った。しかし、その愚直と思えるほどの熱意は一体どこから由来するのかを推し量るほど、この人のことを知らなかった。

 医者の言葉を受けたお父さんは、止めていた足を再び動かした。わたしも遅れないよう悠人の手を引っ張ってその背中を追いかけた。

 

 結局、お母さんが倒れてから病院を出るまで、わたしは一度も悠人の声を聞くことは叶わなかった。

 お父さんはお母さんのことで一杯みたいだったけど、わたしもどうすれば悠人に声が届くのか途方に暮れてしまった。

 そして翌日、意識を取り戻したお母さんと連れて訪れた病院で、倒れた原因は過労だと、病室で点滴に打たれながらお母さんに教えられた。




「いやぁ、まさかこんなことになるなんてね」

 周囲を機材に囲まれたお母さんは困ったような表情を浮かべ、気まずそうにわたし達の顔を見渡していった。

「笑い事じゃないだろ!危なかったのは母さんなんだから」

「大丈夫だよ。お母さん、こう見えて結構丈夫なのです!今までだって何度かこういうことはあったんだから、今更こんなのなんてことないよ。ね、輝夜くん」

 同意を求めるようにお父さんを見詰めたけど、今回はお父さんでも厳しい顔つきのまま中々首を頷くほど楽観視していなかった。

「……明莉、身体に違和感とかはないのか?」

「うん、特にないかな。草薙先生が変なことしてたら分かんないけど」

「やめてくれよ、そういう話は。こっちはあの医者のこと、まだ信用してないんだから」

「んー、そんな警戒しなくていいとわたしは思うけどなぁ。話してみたけど、優しい人っぽかったよ」

「それがこのままずっと変わらないなんて、一体誰が言いきれる?」

「もう。輝夜くん、そんな怖い顔しないの。それに、草薙先生の言ってることが全部嘘だなんて、それこそ誰にも分かんないでしょ?もしかしたら全部本当かもしれないんだし」

「だとしても、俺はあの医者がただの善意で動いてるとは思っていないがな」

「えっ!あの医者ってそんな悪い奴なのか?!」

 二人の話を聞いていた悠人が驚いたようにお父さんの方に視線を向ける。

「わからん。そうやって断定できるほど、あの医者についての情報を持ち合わせていないんだ」

「なら母さんはどうすればいいんだよ。あの医者が信用できるまで黙って待つしかねぇのか」

 今にも噛みつきそうな悠人とお父さん。

 二人をどうすればいいのか分からないわたしは、この状況をどう思っているのかとお母さんに目を向けようとした。

 しかし誰も来ないと思っていたこの部屋にノックをする音が聞こえ、わたしは咄嗟に視線を引っ張られる。

「すまない。今、入っても大丈夫かな?」

「どーぞ」

 この病院に来てからよく聞くようになった人の声が聞こえると、相談し合う前にお母さんが声の主を快く招いた。

 白衣を身に纏った男性が静かに扉を開けると、わたし達から様々な視線を一身に受けたが、表情を変えることはなかった。

「部屋の外まで声が聞こえていたよ。君たち家族は本当に仲が良いんだね。明莉さんから聞いた通りだったよ」

 悠人とお父さんは気まずそうに視線を逸らしていたが、目に隈を残したままの医者は特に気にした様子もなく、優しそうな笑みを浮かべたままお母さんの傍まで近づいてきた。

「どうかな、明莉さん。今のところ問題はないかい?」

「はい、大丈夫ですよ。ただの過労ですから、そうですよね?」

「そうか……うん、そうだね。もし望むなら、このままもう少しここで過ごすことも出来るよ。倒れたばかりだし家族のみんなは心配しているだろう」

 そう言って周囲を見渡すようにわたし達に顔を向けていく。

「いやぁ、わたしって愛されてるなぁ。こんな幸せがあるんだから、人生捨てたもんじゃなかったよ」

 お母さんはお父さん、そして悠人とわたしを見つめる。お母さんが一体どんな想いを込めているのかは分からないが、その眼差しはわたしの心を掴んで離さなかった。

「明莉、そんな無理する必要はないからな」

「無理なんてしてないよ。でも、うん……。これだけ心配してくれてるんだもんね。今回は素直に言うことを聞くようにするよ。これでまた倒れたりでもしたら、みんなの気持ちを台無しにしちゃうし、そんなのわたしは望んでないからね」

 お父さんはその返事を聞くと少し安心したように息をこぼした。

「治療自体はそう多くはない。よく寝て、よく休むことだ。それ以上のこととなると、明莉さんが必要だと思った時にするようにするよ。そのほうが旦那さんも納得できるだろうからね」

「明莉はいつ退院できるんだ?」

「望むなら今すぐにだって出来るよ。今回は倒れたから重症だと判断しているかもしれないけど、さっき診察した時には他に目立った症状は見られなかった。元々身体が強くないのこととそこに日頃の蓄積が合わさって限界だったんだろう。案外自分のことになるといい加減になるのはよくあることだ。私もよく同僚に心配されることがあるから身に染みてるよ」

「じゃあ、母さんはもう大丈夫なんだな!」

 悠人は目を開き、医者に同意を求める。医者は長い白衣が汚れることを気にすることなくかがみ、目線を悠人に合わせた。

「君が悠人かな?」

「なんで俺の名前を知ってるんだ?」

「それはさっき、君のお母さんと話した時に聞いたからね。自慢の息子だって、悠人のことを嬉しそうに話してくれてたよ」

 そう言った後、悠人の隣にいたわたしに視線を合わせるように医者はしゃがみ込んだ。

「それと、この可愛らしい女の子が美幸かな?」

「……どうも」

「君とは昨日、少しだけ話したことがあるね。まあ一言程度だったから、会話らしい会話はしてないけど」

「そうなのか?美幸」

「……うん」

「おや、その時は悠人も一緒に居た気がするんだけど。確か二人共手を繋いでたね」

 わたしと悠人を交互に視線を動かせる医者。わたしはその時のことを覚えているけど、悠人はそう言われても首を横に傾けていた。

「ふむ、私の気のせいかな。なら丁度いいから、ここで改めて自己紹介をさせてほしい」

 医者が立ち上がり、佇まいを整えると、気さくな態度から厳格な雰囲気へと切り替わった。

「私はここで医者をしている草薙という者です。ここで手を伸ばしている人の手を繋ぎ止め、待っている人の元に送り届けるのが、私がここにいる意味であり、使命です。それがどんな身分や症状であったとしても、私は決して伸ばされた手を拒みはしないと約束いたしましょう」

 わたし達は妙に様になっている草薙と名乗った人物の態度に面を食らってしまう。

 正直、そこまでちゃんとした紹介をするとは思っていなかった。しかし、言葉に込められた情熱が嘘偽りだとは思えなかったわたしは、少し希望を見た気がした。

「……こんな丁寧に接してくださって、ありがとうございます。先程までの無礼な振る舞い、申し訳ありませんでした」

 お父さんが頭を下げる。

 それに対して、むしろ草薙先生が腰を低くしていた。

「そんな謝るようなことじゃないですよ。礼に欠く振る舞いをしたのはこちらですから」

「しかし、それは草薙先生ではありません」

「ですがその者はこの病院の関係者ですし、私はその一員です。違う人だとしても属している組織は同じですから、不信に感じるのは当然でしょう」

 自分たちが悪かったと素直に認め、相手の対応に納得している草薙先生の態度にお父さんは渋い顔をしていた。

 お父さんも草薙先生のことを悪い人だとは思っていないのかもしれない。

「もし気にしているのであれば、もっと気安く接してください。堅苦しい話し方だと伝えたいことが上手く言葉にしにくいこともあるでしょうし、明莉さんもこういう雰囲気だと気を休ませることも出来ないでしょうから」

「うん、そうだね。病院で疲れるならここにいる意味も薄れるし、輝夜くんもそんなのは嫌でしょ?」

 お母さんからの言葉も合わさり、最後には納得したようにお父さんは小さく頷いた。

「……わかった。そう言うなら俺もそうさせてもらう」

「ぜひ、そうしてくれると私も気兼ねなく接することが出来るからね」

 二人の空気が落ち着いてくると部屋に広がっていた緊張感がほぐれていく。

 草薙先生が爽やかな笑みを浮かべると、今までの重苦しい空気を吹き飛ばすような明るい声で切り出した。

「よし!じゃあ私は入院の手続きをしてくるから、その間は家族だけの時間を有意義に使ってくれ。私が居たら話しにくいこともあるだろうからね。何か聞きたいことがあるなら、また戻ってくるからその時にするとしよう」

 そう言い残していくと、草薙先生は背を向けて退出していく。

「ね、いい人っぽいでしょ?」

「……確かに人当たりはいいと感じたな」

「その言い方、まだ納得してないよね?」

 お父さんの返答を聞いたお母さんはこうなると分かっていたようで、お父さんがまだ疑っていることに、ただ微笑むだけで何も言わなかった。

「それで母さんはいつまでここに入院するつもりなんだ?」

「んー、そうだね。でもそんなに長くないと思うよ。たぶん延びても一週間ぐらいじゃないかな。草薙先生も言ってたでしょ、いつでも退院することは出来るって。だからそこまで重く考えなくても大丈夫だよ、悠人」

 いつもと変わらないお母さんの優しい笑顔を見て、悠人は安心したの普段の調子を取り戻していく。二人だけを見ていると、状況を考慮しなければ日常が返ってきたかのような錯覚になりそうだった。

「あ、そうだ!輝夜くんと悠人にお願いがあるの」

「お願い?」

「そう。ここってさ、時間を潰せるような娯楽ってないじゃん?だから何かそういう時間がある時に出来るものを買ってきてほしいなって思って」

「それって本とか絵みたいな物でいいのか?」

「あー、うん、そういう感じの。あとね、次来るときはカメラと日記を持ってきてほしいの。日記のことは輝夜くんが知ってるでしょ?」

「もしかして昔、学生の頃に書いてたやつのことか?」

「そうそう!前から美幸が書いてる姿を見てて懐かしいなって思ってたんだよね。ちょうど時間ができそうだし、この機会にまた読み返してみようかなって」

「ああ、わかった。後で持ってくるから」

「うん、お願いね」

「ん?じゃあ母さん。カメラは何に使うんだ?」

「それはまだ内緒」

 お母さんはおちゃめな顔を悠人に見せつける。教えてくれないことに不満げな表情をする悠人だったけど、それでも嬉しそうに見えた。

 そんな中、何も言われなかったことにわたしは不安を覚えていると、お母さんは柔らかな笑みをわたしに向けた。

「美幸が荷物運びするのは大変だろうし、二人もいれば十分だと思うから、その間、美幸にはわたしの話し相手になってほしいんだけど、いいかな?」

 お願いするように聞こえたけど、わたしは何故かその言葉に反対できないような魔力があるように感じた。まるで操られた不器用な人形のようにぎこちなく頷いた。

「ありがとね。そういうわけだから、男性のお二人さん。色々頼んじゃったけど、よろしくね」

「おう!任せろ、母さん」

「うん、待ってるよ」

 見送る言葉を聞いた瞬間、悠人は脱兎の如く飛び出していった。

 仕方なさそうにしながらも嬉しそうな視線を、悠人が出て行った扉に向けるお母さんにゆっくりお父さんが近づいていく。

「輝夜くん。悠人のこと、お願いね」

 囁くような声を耳にしたお父さんは返事をする代わりに、お母さんの頭を優しく撫でた。愛おしそうなその手の感触にお母さんはくすぐったそうに頬を赤く染めていたけど、隠し切れない歓喜の叫びはここにいる全員に筒抜けだった。

「おーい、父さーん」

 遠くから悠人の声が小さく聞こえた。

 お父さんは名残惜しそうにしながらも、呼ばれた声の後を追っていく。

 お父さんの遠ざかっていく背中を眺めていると、視界の端にその後ろ姿に右手を伸ばしているお母さんの姿が映った。けれど、その行動は無意識だったのか、すぐにその手を左手で抑え付けるようにしていた。

 お父さんの背中が消えてから、お母さんはいなくなった後も空間を眺めていた。

 わたしはその表情を見られたくないと思っていたから、ほとんどわからなかったけどお母さんのベッドが微かに震えていることが、床を伝って感じていた。

 わたしがお母さんの方を向いた時には、お母さんの視線は扉の反対にあり、換気のためか少し開かれている窓から見える景色を眺めていた。


 流れ込んでくる少し冷やりとした風は、二人がいなくなったことを象徴しているかのようだった。

 二人がいなくなった部屋の中、わたしとお母さんはそれでも時が流れているという現実を噛みしめていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

どうか、受け取って…… ことみ @TkotomiS

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ