少年たちの謎解き

@makaronnn

第1話

ある1つの不審な投稿がされた。

━━━━━━明誠高校の昔の事件の解決をして欲しい。解決するならどんな手を使ってもらっても構わない。2012年、ある少女が殺された事件だ。俺はこの件を解決してくれた人に1億円を渡すと約束しよう。━━━━━━

この投稿には写真が添付されていた。1枚は高校の写真、そしてもう1枚は現金で1億はあるであろう札束が積み重なった写真だった。








月曜日は憂鬱だ、朝起きる時もいつもより体が重い気がする。頑張って体を起こして朝ごはんを作る。俺は一人暮らしだ。高校に上がる時親に一人暮らしをしたいと提案して許可された、早く大人になりたいと焦っていたんだと思う。

テレビをつけるとあるひとつのニュースが耳に入ってきた。「先日の日曜日に投稿されたツイートが話題になっています。解決した方には1億円を渡すという内容でした。いいねは10万を超えており…」バカバカしいと思った。ネットには嘘が溢れてることを知っていた。

でも続きを聞いて驚いた、解決して欲しい事件は自分の通っている明誠高校だそうだ。少しの高揚を感じた。どこか退屈な日々に何かが起こるような予感を












「朝陽、これどう思う?」

話しかけられて見せられたのは今朝見たニュースの投稿だった。見せてきたやつは鈴木誠だ。高校に入って数少ない友達のひとりだ。興奮気味な表情で聞いてきたが、「どうせ嘘だろ、1億円なんて馬鹿げてる」と冷静に返した。「やっぱそうなのかなぁ、でも事件だって、昔何があったんだろ」


学校の前には記者がたくさんいた。おかげで学校に入るのが大変だった。誠は昔あったことを調べているようでしばらくスマホを触っていた。「えっーと、2012年9月16日、愛知県立明誠高校にて1人の少女が死亡する事件が起きた。警察はこの事件について自殺と考えており…みたいな事件だってさ、やっぱどの学校もこーゆー事件みたいなのはあるんだなー」「なんの話ししてんのー??」横から声が飛んできた。葉山美羽、こちらも数少ない友人のひとりだ。「事件を解決したら1億円の投稿の話だよ」誠がすかさず伝えた。美羽が「あぁその話ね、すごいよね1億円って」「さすがに1億円なんて嘘でしょ信じちゃうの?!」驚きを隠せなかった。「冗談だよ〜」とにっこり笑った。

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