第8話

最初は人差し指でそっと触れてみました。スベスベしており、それでいて不思議なみずみずしさがあります。

指で触れてへこんだ部分が綺麗に光の輪を反射しているようで、どことなく感じたこともないような不思議なえっちさがありました。

「くすぐったい…。」

そうつぶやいて顔を背けるけど、腕は差し出したまま、引く様子もありません。

「二の腕の…この辺がおっぱいと同じ柔らかさなの?」と聞きながら、ゆっくりと両腕を掴んでみたら、今まで全く触ったことのない未知の柔らかさが有りました。

「あっ…。」

なおちゃんと私は同時に声が漏れていました。

「す、凄い! 凄く柔らかいんだね。うわ~、こんなプニプニしてるものには触った事がない…。」

私はあまりの感動に、思っていたことがそのまま声に出てしまいました。

そのまま優しく握ってみたり、少し力を入れて握ってみたり、スベスベと滑らせてみたりしていたのだけど、女の子の腕がこんなにも素晴らしいものだなんて想像すら出来ていなかったので、もっと触りたい、もっと触っていたいという気持ちが強くなってきたのです。

なおちゃんは緩やかな服を着ていたので、二の腕から肩の方までは隙間があり、そのままゆっくりと肩まで腕を滑らせていきました。

なおちゃんは少しピクッとなりながらも、黙ってされるがままになっています。

私の指先がなおちゃんのブラジャーの肩紐に触れました。

着用しているブラジャーは勿論だけど、ブラジャーの紐の部分に触ること自体が初めてだったこともあり、一気に物凄い感動と興奮が押し寄せるのを感じました。

その紐に沿って軽くナデナデしても、なおちゃんは黙ってされるがままになっていました。

「あの…。二の腕の柔らかさは良く判ったんだけど、おっぱいの柔らかさと同じかどうかは触ってみないと判らないんだけど…。」と、調子に乗って囁いてみました。

なおちゃんは「ダメ! 胸は触っちゃ…ダメ! 今、そんな事されたら、大変なことになっちゃうんだから!」と囁き返してきます。

そこで仕方なく肩から二の腕の方まで滑らしていき、再び腕全体を好き放題触りまくっていると、なおちゃんは脚をギュッと閉じたまま、軽く足踏みをするようにモジモジし始めました。

その様子がなんだか性的に魅力があり、「どうしたの?」と聞いてみます。

「なんでも…無いよ。もう満足したでしょ?」

「もうちょっと! まだ満足してないよ? ねぇ、手を繋いでみたいんだけど、やっぱりダメ?」

「ダメ! そんな事されたら、わたし我慢できなくなっちゃうから!」

「我慢しなくても良いのに…。」

何を我慢してるのかはなんとな~く判っているので、むしろ我慢しないで欲しい訳だけど、一応ダメと聞いていたのだから、触らない方が良いだろうと思いました。

そうしてその後も30分くらい腕やら肩やらをナデナデしまくってたら、いつの間にかなおちゃんの顔が真っ赤に染まっており、吐息もハッキリと判るくらいに荒くなっていました。

「ちょっと…。そ、そんなに…。予想外だったんだけど…。」

なんかそんな言葉を漏らしながら、喘ぎそうな感じのなおちゃんを見ていると、自制心を働かすのが難しくなってきました。

私もボーッとしながら、腕をモミモミ・ナデナデしまくっています。

「もう、そろそろ終わりにしよ? 満足したでしょ?」

私も色々とこの先に進みたいと思ってはいたものの、仕方なく切り上げることにしました。

「女の子の腕ってこんなに柔らかいものだったんだね。全然知らなかったよ。なおちゃんの腕は素晴らしいね! ありがとう。」

そう静かに囁いて、腕を引くとそのままシートに体重を預けてしばらく気持ちを落ち着かせました。

なおちゃんも呼吸を整えると、衣服を正してシートベルトを着用しています。

「なんかヤバかったね! 俺、よく判らないけど、変な気持ちになってしまいそうだったよ…。」

「わたしもだよ…。男の人にこんな風に腕を触られたことが無かったから、なんか…凄く我慢できない感じになっちゃった…。もう、とまきちさんのえっち! お礼のつもりでちょっと触ってもらうだけのつもりだったのに!」

そう軽く拗ねた感じの横顔がとても可愛らしくてゾクゾクしました…。

その後、私の方もなおちゃんとお付き合いをしようとは思わず、これまで通りメール交換を時々しながら、約束通り失恋の痛みが癒えるまでサポートし、新しい彼氏が出来たという喜びと感謝の気持ちを伝えてきた時点で、祝福の言葉と共にメール交換が自然消滅しました。

その結果として、私はその後、腕フェチにドップリとハマってしまったのです!

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