とても面白かったです!
時代背景も私には馴染みが薄く、柳宗悦という人物についても知りませんでしたが、とても後味の良い作品でした。
本物の芸術家とはこういった神秘的な体験を経た、どこか浮世離れした人のことを指すのかな、ということを思いました。
また、無銘の人たちの作品から「民芸」が生まれるというのもとても感慨深いですね。私のようなカクヨムで細々と連載している「下手物」も後世になって拾い上げられたり……なんて妄想をすると少し楽しいです。
また他の作品も読ませていただきます!
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
柳宗悦という人は、歴史の上ではたぶんマイナーな人で、私はマイナー好きなので、手を出してみました。
美術界では、おそらく著名な人だと思います。
柳宗悦は民芸というのを見出した人ですが、それがその相反する芸術家、というか鬼気迫る絵師と対峙したから……となると、小説的に面白いなと思い、筆を執った次第です。
こういう神秘な体験をした人を芸術家と呼ぶ……たしかにそういうことって、あるかもしれませんね。
「下手物」とされていたものを、美しいとして「民芸」と称する。
これまでになかった視点であり、かつ、実はみんなそう思っていたのかもと考えると、実に面白いと感じます。
そしてカクヨムのみなさんの作品も、それぞれ美しいと思います。
下手物なんて、言えません^^;
また、別のお話にお付き合いいただければ幸いです!
ありがとうございました!
第3話で屏風絵を見つけた柳宗悦が怪異と対峙(正面から対峙はしてませんが)する場面を読んで、最近の四谷軒様の文体が非常にこのシチュエーションに合っている、というか、日本古来の湿った土臭い怪異の息遣いを傍にあるように感じさせる描写だな、と感じゾクッとしました。
この方向性の新たな作品にも期待したいです。
えらそうですみません。
面白かったです。
作者からの返信
まずはレビューありがとうございます。
何というか、大正時代って、こういう怪異が良く似合うと思っています。
この国由来の、土着の怪異が。
その辺の雰囲気を少しでも描ければと思って書きましたので、とても嬉しかったです!
さてここからはコメントへの返信です。
このお話は、京極夏彦先生のような「怖い」文章を書いてみたいと思って書いたお話です。
そのため、いただいたコメントを拝見して、「やったぜ」という気分です^^;
ホラーやミステリ、わりと好きな方なんですよ。
こういう方向の話、また書いてみたいと思ってます。
ありがとうございました!
こんにちは。
危機一髪のところを鍾馗様が守ってくれたのか、それともぜんぶひっくるめて夢なのか、、、なんだかすべてが絵師良秀が自身の妄執を引き継ぐ者を探すためのからくりだったような気もします。
その巡り合わせが民芸運動を生み出したのだとしたら、我々のためには幸いな妄執でしたね。
楽しませていただきました!
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
鐘馗様のおかげか、宗悦の夢なのか、絵師良秀の業なのか。
何というか、どのパターンも「あり得る」を意識して書きましたので、そういう印象になってしまったのでは……と思います^^;
しかし絵師良秀の妄執の、真逆を行く「民芸」の旗手が相手だったのが、良秀の不幸なところです(笑)
民芸運動の恩恵にあずかる、後世のわれわれにとっては、おっしゃるとおり、幸いなことになりましたが^^;
ありがとうございました。
一炊の夢、という話を思い出しました。
違うのは、宗悦は確かに名を残したこと。
確かに、名を残さぬ、されど心を動かす、作品。
例えば、かつての刀工たちがそうであったのではないかと思います。
村正、なんてそのなのかな。
歴史ものながら、芸に、生きたお話し、
大変面白かったです。
やっぱりテストに出そうですね(笑)
作者からの返信
そうですね、たしかに白昼夢のようなものかもしれません^^;
しかし宗悦は、その夢から真実を見出して生還しました。
名人誰それの作品ではなく、無名の工人の作りしもの、その名を。
こういうものに美を見出し、名をつけるという、かなり凄いことをした人・柳宗悦。
いつかは描いてみたいと思った人なので、こうして書けて嬉しかったりします^^;
テストに出るでしょうか(笑)
美術史のテストなら、絶対出る自信があります(笑)
ありがとうございました!
宗悦から湯呑みを貰って、子どもたちがわぁっと喜ぶ姿が、やけに眩しく感じられました。
下手物とは残念な言葉であり、民芸という語が生まれたのが喜ばしい。
屏風が持っていた魔的な力や、その生い立ち、あるいはこの先の物語を、もう少し読みたかった、という気持ちと、
いや、このくらいの方が、想像の余地を残す粋な終わり方なんだ、という気持ち、両方を感じました。
上手く言語化できてなくて恐縮です
(^^;
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
こういう、子どもたちが貰って喜ぶモノこそ、民芸のあり方だと思ったりします^^;
そういうモノの名として、民芸という言葉を与えた宗悦は凄いなと思っておりましたので、このたび書いてみた次第です。
絵師良秀の図屏風、「地獄変」という凄まじい作品がありますので、これ以上述べるのは無粋かと思い、「何か怖い絵」という描写で済ませました。
むろん、字数の関係という世知辛い理由もあります(笑)
それでも、おっしゃるとおり、もうちょっと描いてみたい、あるいは、このまま余白を残そうという、せめぎ合う気持ちがありました。
そういう気持ちをおっしゃっていただいて、作者冥利に尽きます。
ありがとうございました!
拝読致しました。
怪異の世界線から戻ってきましたね(^^)
怪異と夢って相性が良いですが、現実との夢幻のいずれに傾くか分からない、だからこその怖さ。
確定するまで結果がわからないなら、ちょいとシュレーディンガーの猫さんにも似ているような(ΦωΦ)
無事に生還して、民藝を立ち上げてくれてなによりです。
自分の趣味が減ったら困るので(・∀・)
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
怪異は民芸運動の世界線を考慮して身を引きました(笑)
夢かうつつか、うつつか夢か。
荘子のような話ですが、まあこの話はホラーなので^^;
いずれにせよ、絵師良秀の存在は虚構の中へ。
一方の柳宗悦は民芸の運動の中へ。
……趣味が守られて何よりです。
私も、お鍋(柳宗理デザイン)に会えなくなるところでした(笑)
ありがとうございました。