第2話 尋問 ~美人オペレーターと、“拷問室”~

※この作品には、過激な表現が含まれています。

 ご注意ください。


『 君に、話が、ある。 』



 手足を縛られた、兵士の若者は、目隠しを解かれた。


 若者は、白く、まぶしい光に、思わず目を細め、顔をしかめた。


 やけに明るい裸電球が、若者を明るく照らす。


 薄暗い地下室に、小さな机とイスが、ポツンと置かれている。



 若者は、覆面をつけた男たちに、無理やり引きずられる。

 肩を強く抑え込まれ、小さなイスに、座らされた。


 少し、間がく。

 男達は、黙ったままだ。


 ?

 何も、してこないのか?


 沈黙に耐えきれなくなった若者は、恐怖で、左右をキョロキョロと見回す。


 部屋の片隅にある、血まみれのペンチや、バット、ハンマーが、さっきから、ずっと、気になって仕方がない。

 天井から、垂れ下がったワイヤーの一本は、輪っかの形をしている。


 男達の様子を、横目で伺うが、覆面で表情は見えない。


 『ジリリリンッ!!』


 黒電話のベルのような、大きな着信音が、部屋中に響く。

 若者は、突然の大きな音に、身をすくめた。

 

 武器を持った男の携帯電話が、鳴った様だ。

 覆面男は、丁寧な口調で、音声電話に対応している。


 「はい。……はい、わかりました。すぐに…。はい。」



 誤解が解けて、すぐに、解放されるかも?


 淡い期待を若者は、抱く。



 別に、そんなことは、なかった。



 大声で叫ぶ男達による、激しい尋問が、始まった。



「この“機動兵器”は、お前のモノだなッ?」


 雪山に不時着した、二足歩行兵器の写真が、机に叩き付けられる。

 


 相変わらず、俺の愛機は、カッコイイなぁ!

 

 若者は写真を見て、ニヤリとした笑みを、浮かべる。

 


 沈黙を貫き、不敵な態度をとる若者に、尋問者達は、ヒートアップしていく。


「お前の所属を言えッ! “国”かッ! “企業”かッ! それとも、“傭兵”かァ!?」


 沈黙を続ける若者に、ごうを煮やしたのか、男達は実力行使に出た。


「さあ、吐けッ!」



 ガッシ! ボカッ!

 俺は、気を失った。







「……良かった。目が覚めたみたいね。」

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