第26話 閑話休題 日曜日の七瀬家 ③(七瀬麗香視点)

おにぃがわたしと変わらず、あんなにど変態だなんて思っていなかった。鈴に舐められていた時に確かに、ゾクゾクしていた。


「おにぃは、えっちだ」


麗香と名前のついた自分の部屋、その自分の机で頬杖をつく。


「でも、鈴のようになりたい」


まだまだ年端のいかない子どもになれば、どれだけ楽になれるだろう。


「おにぃ.....」


スマホの中の秘蔵コレクションを出す。おにぃのあられもない姿ばかりだ。


「おにぃ、大好きだよ」


これが言えたらどれだけ楽だろうか。


わたしは、おにぃのことをずっと考える。ダメとわかっているのに辞められない。


「あっ、おにぃ......」


おにぃが病院にいる時は寂しさのあまり、おにぃの部屋で寝たこともあった。おにぃの匂いで私は幸せになれた。

でも、今はおにぃが病院から帰ってきて、おにぃの部屋で寝られない。だから、おにぃの写真を見ながら、背徳感をえて、私の欲望を満たしている。


「おにぃ、おにぃ。わたしはいけない子。本当は、おにぃの汗をわたしだって舐めてみたい」


わたしは、鈴を見て欲情してしまっていたのだ。


その日の夜、私は、もう我慢できなかった。




「おやすみー」


先ほどまでリビングにくつろいでいたおにぃ。おにぃが2階の自室に戻った。


私も自室に戻ろうとするが、なぜか、おにぃの部屋に向かっていた。ドアの下の隙間から光が漏れていない。そうであるならば、おにぃはもう寝ているのだろう。


「おにぃ起きてる?」


小声で声をかけた。何も返答がない。やはり寝ているのだろう。


わたしはもう欲望のままにおにぃが寝ているのにもかかわらず、おにぃのセミダブルのベットにねそべる。ここまですれば、流石にバレてしまうかもしれないが、おにぃは寝ているようだ。そうなるとわたしは、欲望をエスカレートとしてしまう。


ドッドっドッドっドっ


わたしの激しく揺れる鼓動と違うか勝にぃの心臓の音を確かめたくなってきた。



トクトクトクトク


「おにぃの心臓の音....なんて心地いいの」


おにぃの心臓を聞いた後、おにぃの顔をまじまじと見る。いつ見ても、私のおにぃはかっこいい。寝ているのだから、目を瞑っているのは、当たり前だ。


わたしは昼間の情景を思い出してしまった。鈴がおにぃの汗を舐めたこと.....


これからやろうとしていることは、やってはいけないとわかっているのにとまらない。


「少しだけ、少しだけ」


私はおにぃの肩というか首元を舐める。少し汗の匂いと一緒に幸せな気持ちになる。


首元にキスをした。これだけでは我慢はできない。


私の感情はキスを一度や2度ではなく、おにぃの首元に熱く残るようにと訴えていた。


感情の赴くままやってしまう私は、人間じゃないのだろうか。


でも、ここまでさせてしまうおにぃも悪い。


「これでおにぃは私のもの」


キスをしおわった私。おにぃと何かの契約をしたような感じで体がポカポカする高揚感を感じた。


「明日、おにぃが起きる前にベットから出ないと」


そう小声で言いながら、おにぃの横で寝てしまうのであった。


翌日、朝焼けの共に、おにぃの部屋が明るくなる。わたしはおにぃより一足早く起きて、おにぃの首元を見る。すると、小さな赤いマークがついている。それが私の愛情のしるしだとおもうと余計に、満足感を得るのであった。



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